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2月3日(火)
17時 渋谷スクランブル交差点に着いた。
松涛の邸宅街を抜けて介護病院へ。
3階の部屋に上がった。
お袋は寝入っていた。
起こすのはやめて1階ロビーのソファで新聞を読む。
18時半 弟夫婦がやって来た。
目覚めたお袋は安心した表情。
弟の嫁さんが喉と鼻の吸引をする。
90歳
ひ弱なお袋が生き続けている。
健康長寿ではないが、頭はしっかりしている。
長生きなのは、大学病院の副院長兼看護部長である
嫁さんのお蔭なのだ。
自宅にいた頃は何度も呼吸停止状態になったが
嫁の緊急措置で救われた。
医者は判断出来るが延命を助けるのは看病介護なのだと実感。
息子としては、生きているのを望むが
食べること、飲むことできず、自力で歩けないお袋を見るのは辛い。
19時半 お袋の手を握る。
しっかり握り返す。
温かい手だ。
部屋を出る時くぐもった声で
「ありがとう」
享楽のセンター街を抜けて帰った。