to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ヘイトフル・エイト

2016-02-28 21:27:20 | the cinema (ハ行)

上映時間 168分映倫 R18+
脚本:監督 クエンティン・タランティーノ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演 サミュエル・L・ジャクソン/カート・ラッセル/ジェニファー・ジェイソン・リー/ウォルトン・ゴギンズ/デミアン・ビチル/ ティム・ロス/ マイケル・マドセン/ブルース・ダーン/ゾーイ・ベル
南北戦争後のワイオミング。雪の中を走る1台の駅馬車。乗っているのは賞金稼ぎのジョン・ルースと手錠をはめられた賞金首の女デイジー・ドメルグ。そこへ、馬が倒れて立ち往生していた元騎兵隊の賞金稼ぎマーキス・ウォーレンが、お尋ね者3人の死体と共に乗り込んでくる。共にレッドロックを目指す一行は猛吹雪を避け、道中にあるミニーの紳士洋品店に立ち寄ることに。そしてその途中でもう一人、レッドロックの新任保安官だというクリス・マニックスを拾う。ようやく辿り着いたミニーの店にミニーの姿はなく、見知らぬメキシコ人のボブが店番をしていた。そんな店には他に、絞首刑執行人のオズワルド・モブレー、カウボーイのジョー・ゲージ、南軍の元将軍サンディ・スミザーズという3人の先客がいた。一見、まるで無関係な8人は、ひょんな成り行きから、この店で一晩を一緒に過ごすハメになるのだったが…。

2人の賞金稼ぎの男と、1人の賞金首の女、レッドロックの新任保安官だという男は
やがてミニーの店で、先客の4人と出会い、そして―
ひとつの事件が起き――


面白かったけどチャプター1がやや冗長で、画面が変わり映えしないのもあって
めずらしく序盤でちょっと意識が飛んだ。
チャプター3からはもう怒涛のバイオレンス描写で、R18+も納得の展開がくりひろげられます。

残酷シーンには滅法弱い私ですが、今回一度も目を逸らすことなく観れましたが、
タランティーノ監督らしく予測不能の展開で、感情移入ナシの荒くれた登場人物たちの
ハイスピードなサバイバルゲームとなっていくのですから、
血糊べっとり、あれやこれや飛び散りますのでご注意

1万ドルの賞金首のデイジー役、どこかで観たなあ~と思っていたら、
海ドラ「リベンジ 2」でアマンダの母親役の人でした~。これもちょっとアレな感じの役でしたが
本作でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたのもさもありなんの痛ましい怪演
途中からは最初の顔を忘れてしまいそうな感じでして(苦笑)
しかも、彼女の弟がアノヒトだなんて、、ナイナイ

中盤からは動きが激しく退屈はしなかったものの、ちょっと胃もたれする流血過多。
犯人捜しも、ミステリー好きなら結構解るかも!
ラストもしてやったり感もそこまではなかったので、2時間48分は長かったな~。

ブリッジ・オブ・スパイ

2016-01-13 21:59:07 | the cinema (ハ行)

BRIDGE OF SPIES
上映時間 142分
監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 トム・ハンクス/マーク・ライランス/エイミー・ライアン/ビリー・マグヌッセン/アラン・アルダ/スコット・シェパード/オースティン・ストウェル/ウィル・ロジャース/ピーター・マクロビー

一触即発の緊張状態にあった米ソ冷戦時代に、実際に行われたスパイ交換をめぐる驚愕の実話をコーエン兄弟の脚本、スティーヴン・スピルバーグ監督で映画化。
米ソ冷戦下の1957年、ニューヨーク。ルドルフ・アベルという男がスパイ容疑で逮捕される。
国選弁護人として彼の弁護を引き受けたのは、保険を専門に扱う弁護士ジェームズ・ドノヴァン。ソ連のスパイを弁護したことでアメリカ国民の非難を一身に浴びながら、弁護士としての職責をまっとうし、死刑を回避することに成功する。
5年後、アメリカの偵察機がソ連領空で撃墜され、アメリカ人パイロットのパワーズがスパイとして拘束されてしまう。アメリカ政府はパワーズを救い出すためにアベルとの交換を計画、その大事な交渉役として白羽の矢を立てたのは、軍人でも政治家でもない一民間人のドノヴァンだった。交渉場所は、まさに壁が築かれようとしていた敵地の東ベルリン。身の安全は誰にも保証してもらえない極秘任務に戸惑いつつも、腹をくくって危険な交渉へと臨むドノヴァンだったが…。


冒頭、これは事実に基づいた物語であるとのテロップが映されるが、
この、「基づいた」というのがどの位の割合なのかはいつもながら疑問を抱くところ(笑)

さすがに拷問シーンは、アメリカ国民の夢と名誉に配慮したカタチになっている。が、
映画としては、人間ドノヴァンに焦点を当て、スリリングな展開で、
「U-2撃墜事件」を、スパイと弁護士の心の交流に持って行って、それなりに見応えがあった。


パパが遺した物語

2015-10-18 09:49:07 | the cinema (ハ行)

原題 FATHERS AND DAUGHTERS
上映時間 116分
監督 ガブリエレ・ムッチーノ
出演 ラッセル・クロウ/アマンダ・セイフライド/アーロン・ポール/ダイアン・クルーガー/クヮヴェンジャネ・ウォレス/カイリー・ロジャーズ/ブルース・グリーンウッド/ジェーン・フォンダ/オクタヴィア・スペンサー

1989年のニューヨーク。小説家のジェイク(ラッセル・クロウ)は妻の死で心に傷を抱えながら、男手一つで幼い娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)を育てていた。さまざまな問題が降り掛かる中で、彼は自分と娘の物語の執筆を進めていた。
25年後、心理学を学ぶケイティは、ある出来事により人を愛せなくなってしまっていた。そんなある日、父のファンだというキャメロンと出会う


予告篇で粗方のストーリーは読めてしまうので、そんなに期待していなかったのですが
特に奇を衒わない内容であっても、
キャストがイイと、こんなにも魅せてくれるそう思えた作品♪

以下↓ちょっとネタバレ気味感想。


大学院で心理学を学びながら、ソーシャルワーカーも務める現在のケイティ。
しかし、彼女は愛のない男とも運動不足解消の為に寝る。。。
夜の街で男を漁ったりもするビッチな女の子だと思われていたある日、
避けようのない出会いが訪れる・・・
そして物語は、1989年、彼女が幸せだった一家3人のある日の事故、
その後の父と娘の軌跡を織り交ぜながら進んで行く――

事故の後遺症から執筆にも支障が拭えず、ジェイクは経済的にも追い詰められて、、
事故後7か月ケイティを預けていた妻の姉夫婦はケイティに執着し、
ジェイクには養育能力が欠けるとして様々に手を打ってくる。。。
発作に苦しみながら、全てを懸けたジェイクの、自分と娘の物語の執筆を進める・・・

何と言ってもラッセルが素晴らしいです!
役作りで今回も少し体重を増やしたそうですが、
愛くるしい娘・カイリーちゃんとのシーンは、微笑ましく、切なく、
父の愛に溢れていて、どれも好き!
もちろん、人知れず病気と闘うラッセルの演技にも迫ってくるものがあります。


もちろん、アマンダちゃんの現在パートもちゃんと見せ場がやってくるし、
自己中伯母を演じたダイアン・クルーガーもブルースも良かった!

ラッセルとアマンダちゃんは『レ・ミゼラブル』でも共演していますが
今回は少しながら、またラッセルの歌が聴けます。
作品中、カーペンターズの“CLOSE TO YOU”が大事な役割を担ってますが、
この選曲もラッセルだということですね。
マイケル・ボルトンのハスキーな歌声も哀愁をおびていて、合っていたと思います。

ピエロがお前を嘲笑う

2015-10-07 21:08:37 | the cinema (ハ行)

原題 Who Am I - No System Is Safe
製作国 ドイツ
上映時間 106分 映倫区分 PG12
脚本 バラン・ボー・オダー/ヤンチェ・フリーゼ
監督 バラン・ボー・オダー
出演 トム・シリング/エリアス・ムバレク/ボータン・ビルケ・メーリング/アントニオ・モノー・Jr./ハンナー・ヘルツシュプルンク
学校では苛められて孤独に過ごしていたベンジャミン。世界をハッキングすることを夢見る未来の革命家マックス(エリアス・ムバレク)に才能を見込まれた彼は、その仲間に加わる。やがて、マックスの仲間ステファンやポールと共に、ハッキングチーム“CLAY”を結成。
世間を震撼させたハッキング事件を次々と起こし、自分が盗んだ情報を元に、殺人事件が発生し、今度は自分自身の命が狙われているとベンジャミンが警察に出頭してくるのだが…


もう半月ほど前にちょっと期待して観に行きましたが、、
退屈ではなかったけど驚きも無く、、期待したほどではなかったです。

ドイツで大ヒットを飛ばし、ハリウッドがリメイクに飛びついた!とか
まさかの結末に≪100%見破れない≫≪騙された!≫という観客が続出 とか
こういう煽りには基本踊らされないようにしているんだけど、、
本編よりも、このキャッチコピーの方に騙された感が残るわ~(笑)


さほどテンポも悪くないのに、やはり
全く感情移入できないので、かなり距離を置いてみていたらあれ~??
、、、騙されなかった(笑)
やっぱり、こういう煽りは逆効果なんじゃないかと思うんだけど、集客できればいいのか??(笑)

ドイツ映画ということで、キャストも馴染みがナイというのもあったけど、
ヒロインが....華がないし、キャストも地味だったので、
私的に萌えポイントが無かったっていうのも敗因かも~

1年前は・・・
悪童日記
原題 Le Grand Cahier製作国 ドイツ/ハンガリー上映時間 111分 映倫 PG12原作 アゴタ・クリストフ 『悪童日記』(早川書房刊)監督 ヤーノシュ・サ...

ボヴァリー夫人とパン屋

2015-07-19 15:29:32 | the cinema (ハ行)

原題 GEMMA BOVERY
上映時間 99分 映倫 R15+
製作国 フランス
監督 アンヌ・フォンテーヌ
出演 ファブリス・ルキーニ/ジェマ・アータートン/ジェイソン・フレミング/ニールス・シュナイダー/ピップ・トレンス/メル・レイド

フランスのノルマンディ地方。パリのいまは出版社を退職し、故郷であるこの地で父のパン屋を継いだマルタン。単調な毎日にあって、彼の唯一の楽しみが読書。中でもフローベールの『ボヴァリー夫人』をこよなく愛していた。そんなある日、向いにイギリス人の夫婦が越してくる。なんと、彼らの姓はボヴァリー! しかも妻のジェマは小説さながらの奔放な女性だった。すっかり彼女から目が離せなくなり、ひとり妄想を膨らませていくマルタン。そこへ若くて美しい青年エルヴェが現われ、案の定ジェマは夫の目を盗んで情事を重ねるようになる。このままでは彼女が小説と同じ運命を辿ってしまうのではと気が気でないマルタンだったが…。

今は田舎町のパン屋でも、出版社に勤めていたというだけあって
愛読書は『ボヴァリー夫人』のマルタンは、
ちょっと生真面目な、でも、とんでもない妄想オヤジ(笑)

向いの古屋敷に越してきたイギリス人夫婦の姓がボヴァリー!!で、
その妻が官能的に自分の焼いたパンを食べたところから妄想オヤジに火が点いた

恋するオヤジの妄想は膨らみ、ジェマから目が離せないケド、
キケンな恋の傍観者でいたはずが、、、ちょっと介入~
果たして、恋するマルタンは何をしでかしたのか?
ジェマの恋の行方は??



主演のファブリス・ルキーニは「しあわせの雨傘」でドヌーヴの夫だった以外観てないのですが、恋に堕ちた中年オヤジのドギマギ感、
己の誘惑に勝てないイヤらしい目線、上手いです(笑)
途中からはちょっとキモイストーカーみたいだと思ってしまったわ

自分と同じ名前の人妻を演じたジェマ・アータートン「プリンス・オブ・ペルシャ」「ビザンチウム」など濃い役を観て来た所為か
本作のほぼスッピンに近いそばかすだらけの顔が新鮮でした
で、イギリス人の新妻設定だからなのか?ふくよかさを強調するワンピースばかりでしたが
時折、ああ、やっぱりフランス映画だわ~と感じる粋なファッションも披露

そのジェマとキケンな恋にのめりこむ王子、エルヴェ役のニールス・シュナイダーも脱いでます(笑)
昔は好きだったなあ~、こういう美形男子♪

いかにもフランスで受けそうな、ちょっと毒のあるコメディ。
私的満足度を☆にすると3つ半(5点満点で)、というところでしょうか~

それにしても・・・
――あなたは私を発酵させる――という
キャッチコピーの、あなたってダレ?(笑)

1年前の記事・・・
マレフィセント
製作年 2014年上映時間 97分監督 ロバート・ストロンバーグ脚本 リンダ・ウールヴァートン出演 アンジェリーナ・ジョリー/シャールト・コプリー/エル・ファニング/サム...

博士と彼女のセオリー

2015-03-15 23:29:38 | the cinema (ハ行)

英題 THE THEORY OF EVERYTHING
製作年 2014年
製作国 イギリス
上映時間 2時間4分
原作 ジェーン・ワイルド『Travelling to Infinity: My Life with Stephen』
監督 ジェームズ・マーシュ
脚本 アンソニー・マクカーテン
出演 エディ・レッドメイン/フェリシティ・ジョーンズ/チャーリー・コックス/エミリー・ワトソン/

将来を嘱望されながらも若くして難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した車椅子の物理学者スティーヴン・ホーキング博士の半生を描いた人間ドラマ
天才物理学者として将来を期待されるスティーヴン・ホーキング(エディ・レッドメイン)はケンブリッジ大学大学院に在籍中、詩について勉強していたジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)と出会い恋に落ちる。その直後、彼はALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し余命は2年だと言われてしまう。それでもスティーヴンと共に困難を乗り越え、彼を支えることを選んだジェーンは、二人で力を合わせて難病に立ち向かっていく。

21歳で発症し、余命2年と告げられた彼の、その後の闘い、
生きて、挑み続ける彼の時間――

無限に寄り添い、漂うであろうと思わせた、二人の時間―

ロマンチストで楽観的なスティーヴンの、
笑顔の下の内面の葛藤、進行する肉体的制限を受け入れていく時を、
エディ・レッドメインが恐ろしくチャーミングに演じています。やられます。


余命2年でも共に闘いたいという、勇気と愛に突き動かされて人生を選択したジェーンの、
大らかで忍耐に支えられた妻と、母と、介護人としての生活に、
もうひとつの女としての道が見え始める時…―だれもが理解しながらも戸惑う、

教会の聖歌隊を率いるジョナサンとの出会いがあります・・・
このジョナサン役が、ちょっとお久しぶりのチャーリー・コックス。「カサノバ」「スターダスト」以来?

この頃にはもう、スティーヴンは病気の所為で、感情を表情で表せないのですが
伝わってくるスティーヴンの苦悩と、異変。。。
3人に吹く微妙な妖しく優しい風......幸せで苦しい、時間…―

ジェーンの約25年の結婚生活は、介護と3人の子供の子育てで、
そこから解放してやりたい為の、スティーヴンの決断だとも取れる別れ―…


引用される詩やセリフにも素敵なものが多く、
声を奪われたスティーヴンの、実際の電子音声によるメッセージ、
 人間の挑戦に限界は無い。
どんなに辛い人生でも 生きていれば、希望がある。
が、深く、心に滲みてきます。
そして!
時間は撒き戻されます――“始まりの時”へ・・・

現在73歳のホーキング博士が、この作品の鑑賞後涙を流したという、その訳が解るラスト。
映画は始まり、終わりますが、、
彼は今も生きて闘い、発信しています。
期待通りのキャストの演技に心を掴まれたまま、あっという間の2時間でした。


バンクーバーの朝日

2014-12-27 22:01:37 | the cinema (ハ行)

明日も見えない異国の地で、
そのチームは希望になった。

上映時間 133分
脚本 奥寺佐渡子
監督 石井裕也
出演 妻夫木聡/亀梨和也/勝地涼/上地雄輔/池松壮亮/高畑充希/宮崎あおい/貫地谷しほり/田口トモロヲ/鶴見辰吾/光石研/石田えり/佐藤浩市

戦前のカナダ・バンクーバーで活躍し、2003年にはカナダ野球の殿堂入りを果たした実在の日本人野球チーム“バンクーバー朝日”の感動の物語
1900年代初頭、多くの日本人が新天地での成功を夢見てカナダへと渡った。しかし、そこに待っていたのは容赦ない差別と低賃金による過酷な肉体労働だった。貧困にあえぐ日系移民の人々は、その日を生きるのに精一杯で、夢や希望を抱くこともできぬまま、塗炭の苦しみを味わい続けていた。そんな中、移民二世のレジー笠原は仲間を集めて日本人野球チーム“バンクーバー朝日”を結成する。最初は白人チーム相手に体力的にまるで歯が立たず、皆からバカにされるレジーたちだったが…。

予告で感じたよりももっと、、日系移民の惨憺たる現実に重点を置いた、
ゆえに閉塞感に満ちた作品でしたが、日本で撮影したというのが信じられない美術スタッフの頑張り、
キャストも嵌っていて、佳い作品でした。


カナダで3年真面目に働けば、大金を手にすることが出来る――そんな甘い言葉を真に受けて、、
レジー(妻夫木聡)の父笠原清二(佐藤浩市)も海を渡った。
そして、何もなかった原っぱは日本人の手によって日本人街ができ、そうして二世たちが成長した頃、
差別もそれによる仕事からの締め出しも厳しさを増し、いよいよ貧困に拍車がかかる。

そんな2世たちの、遣りきれない生活の中で唯一の楽しみは野球。
“バンクーバー朝日”は、差別と貧困に喘ぐ多くの日本人の希望の星ともいえる存在だったが…


実際には、1914年から1941年まで活動していたチームのお話を、
ざっくり1年のドラマにしてあったのが潔いといえば潔く、観やすい。
作品中のセリフで、ニッポンではプロ野球チームが出来たらしいぞとか情報としてあるから
設定としては1930年代後半なのだろうけど、
ここでも戦争が若者の希望を奪っていく―。

母国日本を知らず、カナダの地に生まれ、差別を受けて成長し、、「敵対外国人」にされる。。
祖国に帰れば、徴兵されて、また外地に行かされる――。
そんな時代でも、日本人らしく生きた、闘いの青春ドラマ。良かったです!





プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂

2014-09-25 23:32:58 | the cinema (ハ行)

制作年度 2010年
上映時間 117分
原作 ジョーダン・メクナー
監督 マイク・ニューウェル
出演 ジェイク・ギレンホール/ジェマ・アータートン/ベン・キングズレー/アルフレッド・モリナ/スティーヴ・トゥーサント/トビー・ケベル

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを送り出したジェリー・ブラッカイマーが、神秘に満ちた古代ペルシャを舞台に放つ壮大なエキゾチック・アクション超大作。
運命は、必ず変えられる。
シャラマン王に見込まれて養子となった、ペルシャ帝国第3王子のダスタン(ジェイク・ギレンホール)は勇猛果敢な若者だった。ある日、敵国への武器供給の情報を得た王の腹心の弟ニザムと王子3人は協力し、軍を率いて聖地アラムトの制圧を成し遂げる。だが、聖地への進軍は王の怒りを買い、王は武器供与の証拠を示せと息子たちに迫るのだった。

これは公開当時ナゼにスルーしちゃったのか?地元公開がなかったのか?
全く思い出せないですが、先日地上波放送を録画して鑑賞。
コレが意外に面白かった♪
今年はお家鑑賞、結構してるのに全く記事にしてないので、久しぶりに記録しておこうかな~。

史上空前の繁栄を極める古代ペルシャ。
親のないスラムの少年ダスタンの、友人を救うための勇気ある行動を時の国王が目に留め、
養子として王宮に迎え入れて15年―。
“ペルシャのライオン”と異名をとるほどの勇者に成長していたある日、
父王の留守に、兄や叔父ニザムと共に聖なる都アラムートを征服、
ある短剣を戦利品として手に入れる。そして、アラムートの姫タミーナを捕虜として帰還。
兄からアラムートの法衣を王に贈るよう託され、ここからダスタンは暗殺者として追われることになる!


時空を操る剣に、魔法を使う暗殺者集団
いや~~
かなりワタシ好みで愉しめました~

ダスタンが、父王殺しの真犯人を追い求めながら、タミーナ姫と奪い合う“時間の砂”と短剣。
この魔法のアイテムが、
子供が小さい頃夢中になった戦隊ヒーローの剣よろしく、スイッチオンで光るのがイイ
尤も、あの子供のオモチャの剣は光るし、なんか音も出てたんだけど、思い出して懐かしかった

エキゾチックな衣裳でカッコイイ、ジェイクのアクションも、
ハラハラというより、わくわく

ビザンチウムでシアーシャ・ローナンのトシをとらない姉を演じたジェマ・アータートン(笑)
神秘の国アラムートの勝気な姫君、似合ってたんではないでしょうか~。


スターダスト」や「ブラザーズ・グリム」がお好きな方には楽しめると思います♪

her 世界でひとつの彼女

2014-07-09 22:54:27 | the cinema (ハ行)

原題 HER
製作年度 2013年
上映時間 126分
脚本:監督 スパイク・ジョーンズ
出演 ホアキン・フェニックス/エイミー・アダムス/ルーニー・マーラ/オリヴィア・ワイルド/クリス・プラット/スカーレット・ヨハンソン

人工知能型OSの声に惹かれる主人公と、生身の女性よりも魅力的なシステムとの恋のてん末
近未来のロサンゼルスで、セオドア(ホアキン・フェニックス)は相手に代わって思いのたけを手紙にしたためる代筆ライターをしていた。長きにわたり共に生活してきた妻キャサリン(ルーニー・マーラ)と別れ、悲嘆に暮れていた彼はある日、人工知能型OSサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。次第にセオドアは声だけで実態のない彼女の魅力のとりこになり……。

そう遠くない未来のロサンゼルスでは、もはやPCにキーボードはなく、
他人に代わってその相手への想いを手紙に綴る“代筆ライター”のセオドアも口述のみで、
削除も送信も音声のみ。
ニンゲンは想いを伝えるのも“代筆ライター”任せ。で、そのライターはPC任せ

しかも!!
最新型のAI(人工知能)型OSは、その購入者の過去のデータから気質、好みでセットされて、、
恋人兼、秘書兼、と、デキル女
携帯端末にインストールしたカノジョといつも一緒
ポケットに彼女を入れて持ち歩く絵は、まるで「南くんの恋人」そのもの(爆)

しかーし!!!
現実の夫婦でもメールを全て見せる事はナイのに、サマンサには簡単に見られちゃうのよね。
一応お伺いは立てるのだけど。そこが普通の夫婦とか恋人関係じゃ知りえない部分。
人工知能型OSのカノジョは、急速に日々進化。
頭脳はコンピューターだけど、人間並みの感情も持ち、ユーモアもあり気配りもする。
進化し続けるカノジョはついに――…


セオドアが最新型のOS1を購入、起動した時に受けた簡単な質問だけで
あんなにも性格もフィットするAIが出来上がるのなら、
つい私も欲しいとか思いながら観ていたけれど(笑)
だけどサマンサの声はスカちゃんで超OKだけど、私が購入した場合、
声は誰がイイかな~とか(爆)思いめぐらしたりして

だけど、どうもロマンが足りないのか、ああいう展開にはびっくり。
しかもテレフォンセックスとか、代理でAIの声だけ計画とかには引いた

セオドアに愛されたいAIスカちゃん。その意を受けて彼も悩み答えを探す。
大人の恋愛に欠かせないセックスと、生身の人間に求めても得られなかった安らぎ…―。
恋する“一人とひとつ”の真剣な愛についての答えはどうでるのか?!

ただし、その後半はなかなかに哲学的会話もあり、
これは男性の方が好意的に観れるストーリーかなあ~とも思いました。

春を背負って

2014-06-16 23:49:10 | the cinema (ハ行)

標高3000m――悠久の大自然に描かれる、
“家族”の物語。

製作年度 2014年
上映時間 116分
原作 笹本稜平
脚本 木村大作/瀧本智行/宮村敏正
監督 木村大作
出演 松山ケンイチ/蒼井優/檀ふみ/小林薫/新井浩文/吉田栄作/安藤サクラ/池松壮亮/仲村トオル/豊川悦司
立山連峰で暮らしてきた長嶺亨(松山ケンイチ)は、山小屋を経営する厳しい父・勇夫(小林薫)に反発し都会で暮らしていたが、父が亡くなったため帰郷する。そこで気丈に振る舞う母やその姿を見つめる山の仲間、遭難寸前で父に救われ今は山小屋で働く高澤愛(蒼井優)らと接するうち、組織の歯車として働く今の生活を捨て山小屋を継ぐと決める。

一生懸命勉強して、就職戦線を勝ち抜き、一生懸命仕事をし、
やがて家庭を持ち・・―、その、重き荷を背負う人生を、男たちを、
立山連峰の山小屋〝菫小屋〟に関わる男たちを軸に、
自分の居場所、親や、親から受け継いだ仕事への責任感を自覚して成長していく
若者たちの姿を描いていく。

標高3000メートル級の立山連峰が舞台であるだけに、
天候の変わりやすい山のドラマ。
そのドラマが人の運命を左右し、また人と人を結びつける。

ここでは冒険もし、失敗も経験した風来坊のようなゴロさんこと豊川悦司との出会いによって
成長していく、都会の熾烈な戦いに虚しさを覚えてUターンした亨と、
亨の父との出会いによって居場所を見出した愛の、山小屋で育まれる新しい関係をみつめる物語。

山岳ドラマにありがちな展開でしたが、
平凡ながら、ちょっと雑な演出も、
それぞれに達者な役者陣の味のある演技で、多分に救われていたのではないでしょうか。


ただヘンにドラマチックな展開を期待しないで観れば、
雄大な山の美しさと、自然の厳しさがリアルに感じられて、
その映像美は一見の価値あり!!ちょっと言葉では表現できない胸を打つ美しさです!

ラストは、、、誰の趣味でしょうか
臨場感のある神秘的な山と、その自然に魅せられたちいさな人間の物語の最後が、、
開放感を描きたかったとしてもちょっと残念な絵・演出でしたが、
キャストが良かったので、まあ・・ともかくラストがザンネン

ぼくたちの家族

2014-05-29 23:27:13 | the cinema (ハ行)

製作年度 2013年
上映時間 117分
原作 早見和真
脚本:監督 石井裕也
出演 妻夫木聡/原田美枝子/池松壮亮/長塚京三/黒川芽以/ユースケ・サンタマリア/板谷由夏/鶴見辰吾

ひゃくはち」の作家・早見和真の小説を、『舟を編む』の石井裕也監督が映画化した人間ドラマ。
重度の物忘れにより病院で検査を受けた玲子(原田美枝子)は、末期の脳腫瘍で余命1週間と宣告される。そして認知症のような状態になった玲子は、それまで話すことのなかった家族への本音をぶちまけ、長男・浩介(妻夫木聡)、次男・俊平(池松壮亮)、夫・克明(長塚京三)はうろたえてしまう。やがて経済破綻や家庭内不信など、ごく普通の家族に隠されていた問題が明るみに出てきて……。

夫は、妻に何か異変を感じていながら大した事じゃないと思いたかったのだろうか。
長男も独立。次男も大学近くでの一人暮らし。
妻の異変に気が付くのは、夫婦二人暮らしである以上、夫であるはずが......
たまたま長男の嫁家族との食事の席があったことでようやく発覚。。。
見過ごせない状況にようやく気が付いて、長男と夫は病院に行くが…―

病気は突然やってくる。
「1週間だなんて急過ぎませんか?」「1週間て、何の単位だ!?」
余命宣告とほぼ手遅れ、成す術なしとの宣告を受け、固まる親子。

「こんな時には、、笑おうよ・・」
久々に膝を突き合わせたこの家族は一体どうするのか?

脳腫瘍の影響で、玲子の記憶が混濁する中、家族のこれまでと、厳しい現状が暴かれる。
見栄っ張りの夫は優柔不断。会社を経営しているとは聞こえはいいが、実は借金まみれ。
妻にもお金を渡してない、など、母のサラ金通いも発覚。

大人しく生真面目な長男は、母が自分と父を認識できない時に弟に語った言葉で
かつて自分が引き籠っていた時に、母の人生を変えたということを知り責任を感じ、、
どこか冷めていながらも調子よく人と渡り合える弟に
正面から向き合う。

長男・浩介は、ニッチもサッチも行かないこの沈みかけた船の舵を取る覚悟を決める。
精一杯あがいてみせる、覚悟を決める。
そこからの闘い――

これは原作者の早見和真が、自らの実体験を元に描いた作品だということですが、
家族に何かあって初めて浮き彫りになる、誰かの犠牲や、献身。
誰かの無責任や、決断力の無さが傷を深め、家族が機能しなくなっている事―。
それでも、過ぎた日には立ち返れなくても、
今、行動することで、明日は変えられる。

そんな、見た目には普通の、ありふれた家族の物語。昔は家族ドラマなんて観る気もしなかったけど、
これは現代にはよくある、壊れているのにも気づかない家族を写した映画でした。が、

マジメで優しいだけの長男が、少しずつ変わっていく様子に瞼を熱くし、
不器用な父親が、息子たちに触発されて変わる様子に目尻を下げ、
若者らしくラッキーアイテムを信じて出陣する(笑)次男坊に笑いながらもうるるとなり、
どちらかというと弱い部類の人間の、彼らの戦う一週間に、
きっと、何か....を手渡されます。

情けない感満載の父親の長塚さん
真面目で平凡で、内気な長男のブッキーはもちろん上手いですが、
どこかでいつも家族を客観視してる次男を演じた池松クン
ドラマ「 MOZU」の新谷とは180度違う普通のお気楽大学生が新鮮です
そして、時々他人になっちゃう、乙女になっちゃう母・原田美枝子さん
この4人が、繰り広げる「ある家族の姿」。
追い詰められて、情けなく、滑稽で、みっともなくて・・だけど一生懸命が愛おしい、ある家族。
それは――、どこかで通じる私たちの物語でもある気がしました。

ブルージャスミン

2014-05-13 23:01:57 | the cinema (ハ行)

原題 BLUE JASMINE
製作年度 2013年
上映時間 98分
脚本:監督 ウディ・アレン
出演 ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン/ルイス・C・K/ボビー・カナヴェイル/アンドリュー・ダイス・クレイ/ピーター・サースガード

ニューヨークでのセレブ生活が崩壊し、妹の住むサンフランシスコへとやって来たジャスミン。質素な生活を送る妹の厄介になりながらも、虚栄心が捨てられずに周囲にまるで馴染めない。おのずと精神もますます疲弊していく。それでも華やかな生活を諦めることができず、再びセレブな舞台への返り咲きを期して躍起になるジャスミンだったが…。

今月初めにチェックした時は地元上映は無かったのに、何気なく再チェックしたら、
あら!?いつの間に?
新宿まで行かないとと思っていた本作と、おまけに「チョコレートドーナツ」まで上映してた!
とにかくラッキー~で、早速観てきました~

なんか今まで合わないアレン監督作なんだけど、これは普通に面白かった。
しつこさを感じなかった(笑)

夫が嘘で築きあげたセレブな暮らしと破綻は、「ウルフ・オブ・ウォールストリート]を思い出させ、
無一文で何の資格も持たないくせに、真面目な妹たちに上から目線なジャスミンは、
ヤング≒アダルト」を思い出させる勘違い見栄っ張り女。可笑しいのに、イタ過ぎて笑えないところも同じ。

エレガントな仕草ながら、一方的に喋り倒すジャスミン(笑)
名前を変えたの、ジャスミンに。ジャネットなんて平凡だもの。
――その結末の、スタートはココかも知れない.....。


夫・ハルもひどい奴だけど、ジャスミンも被害者ではない。似ている。
ヒトに関心がなく、コミュニケーションは金品に変えられるという点で。
彼女は自分の見たいモノだけを見て、聞きたいことだけに耳を澄ませて生きてきて、
妹夫婦の相談もお金の額しか聞かなかったし、相談に乗る気はハナからなかった。
悪意がアルとか無いとかではなく、そもそも相談相手として、人として失格なのに、
妹もまた、どこかで姉に憧れていたのね、、、

DNAがそうさせるのか?(笑)生活感溢れる妹との対比が効いている
部屋を借りるお金は無くてもファーストクラスのチケットを気がついたら買っていた
荷物を運んでくれたドライバーにチップを弾んでしまったり、
せっかくの大切なお相手にも、言いたくないことはチョット脚色しちゃったり、
それも「嘘」とは別だというところが、人間としてアブナイ。。ブルーなジャスミン。

何を見ても聴いても、いつの間にか過去に跳んでいってしまってるジャスミン。
それは、幸せなシーンばかりではなく…―
そのいきなり始まる回想シーンが、現実と目まぐるしく入れ替わる時――
何を演じても巧いケイトだけど、こういう役は本当に嵌りますね。

NYセレブリティの花からの転落を描いているだけなのに、
自己中で虚栄心を捨てられない女の痛さを徹底的に演じるケイトが、
愚かしく、憐れで可笑しくて、、、切ない。
最後は「サイレント・プア」の里見涼(恭子ちゃん)を呼びたくなります

アレン監督の作品はいつも音楽がステキ!
カクテルにジャズと、なんだか今夜は浸りたいかも~

ということで、おまけは私の想い出のBlue Moon はCarmen McRaeで


1年前の今日は・・・
ワン・デイ 23年のラブストーリー
原題 ONE DAY製作年度 2011年上映時間 107分 原作 脚本 デヴィッド・ニコルズ 監督 ロネ・シェルフィグ音楽 レイチェル・ポートマン 出演 アン・ハサウ...

バッド・ティーチャー

2014-05-08 21:43:52 | the cinema (ハ行)

原題 BAD TEACHER
製作年度 2011年
上映時間 92分
監督 ジェイク・カスダン
出演 キャメロン・ディアス/ジャスティン・ティンバーレイク/ジェイソン・シーゲル/ルーシー・パンチ/ジョン・マイケル・ヒギンズ
婚約者の親に金目当てだと見抜かれて破談になり、かつての職場である中学校へ復帰した女教師エリザベス(キャメロン・ディアス)。適当に授業をこなす中、ハンサムなスコット(ジャスティン・ティンバーレイク)が代理教師として赴任する。彼が大企業の御曹司だと聞くや、エリザベスは玉のこしに乗ろうと一念発起。スコットの元カノが巨乳だったという情報をつかんで豊胸手術を受けようとするが、その費用が1万ドルと知ってがく然とする。そこで、生徒たちが課外活動で行っている洗車アルバイトに割り込み、その売り上げを着服しようとたくらむが……。

笑っちゃうのが、このキャッチコピー「キレイゴトじゃ 幸せはつかめない。」なのね
でも、お金がなくて、美人教師。という設定が必要だったのだと思うけど、
やっぱ、教師がこれではイカンでしょう~。OLとか女医じゃダメだったの~?
スタイル以外は良いとこなしを強調し過ぎで、思ったより笑える部分も少なかった。
ま、私が真面目なのと、親だからでしょうか~

狙いを定めたスコットも、どこがいいんだか同僚教師も目を付けてきて、ガチバトル
豊胸さえすれば、カレは私のモノ、みたいな(笑)思い込みだけで
悪どいというより、かなりセコイ金儲けにエンジン全開になるキャメロン~
かなりなガツガツ女っぷりです
さて、ライバル教師との、一歩も譲らない勝負の行方は
ドッチもどっちなのだけど、そのやり口で、ライバル教師に肩入れしたくなるシーンも

公開時は観たいリストに入れてたのが、観に行けず、それすらも忘れてた。
コチラもTOKYO MXTV、シアター092なんだけど、これは日本語吹き替え版だった!
ヘタというのではなく、声のトーンがキャメと合わなくて超、違和感
ライバルのルーシー・パンチの声は全く違和感なかったのに、凄い落差。
全体にちょっとイタイ、お寒い女史のコメディなんだけど、意外と笑いどころも少ない。
1時間半なのに途中2度ほど休憩して、やっと見終えた、と言う感じ(苦笑)
唯一可笑しかったのがココ↓シャワー洗車シーン

相変わらずスタイルの良さを強調するシンプルなキャメロンの衣裳
まあ、お家で気楽に観るのにはいいかもね

ハート・ロッカー

2014-03-22 23:55:33 | the cinema (ハ行)

原題 THE HURT LOCKER
製作年度 2008年
上映時間 131分
脚本マーク・ボール
監督キャスリン・ビグロー
出演 ジェレミー・レナー/アンソニー・マッキー/ブライアン・ジェラティ/レイフ・ファインズ/ガイ・ピアース/デヴィッド・モース
2004年夏、イラク・バグダッド郊外。アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊のリーダーに、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)が就任する。まるで死への恐怖などないかのように遂行されるジェームズの爆発物処理の様子に、仲間のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)らは不安を抱くようになり……。

アバター」のジェームズ・キャメロン監督とこの年のアカデミー賞を元夫婦で争ったことでも話題になった作品。
結果作品賞も監督賞も、元夫人であるキャスリン・ビグロー監督が獲ったのでしたが、、。
バグダッドで爆発物を処理するアメリカ兵を描いたもの、ということで、
公開当時はストレスが溜りそうな映画だなぁ・・・と、どうしても観る気になれなかったのだけど、
先日BSでやっていたものをようやく鑑賞。
想像通りのストレスフルな作品でしたが、途中休憩を入れてなんとか鑑賞。

イラクの民間人の生活圏内で、市民に混じったテロリストの脅威に晒されながら、
わずかに3人一組のブラボー中隊の、任務明けまでをカウントしながらの展開は、
予想以上の臨場感があって、緊張感がハンパなかったです。

重くて暑い防爆スーツを装着して解除作業をするのはたったひとり。
確執もありながら、全神経を周囲に這わせ、それを守るサンボーンとエルドリッジ。
命を削って任務に明け暮れる日々をくりかえし、、しかし巧妙に複雑に仕掛けられる爆弾は後を絶たず
もはや病的、異常なのはジェームズなのか、普通に爆弾を町中や人間爆弾を仕掛けるテロリストなのか、、解らなくなる.......。


普通の暮らしで必要とされることから逃れ、禁断症状を迎えるジェームズ。
戦場で必要とされることを望むというより、そんな体質になった彼と、
爆弾を作り続けるテロリストたちに終わりはあるのだろうか?
この作品を女性のキャスリン・ビグローが撮ったということに皮肉なものを感じるし、
そんな主人公にしたことにも女性ならではの痛烈戦争批判も読み取れるというもの。

緊張感に押しつぶされそうになる映画でしたが、注目すべきは、舞台が2004年のイラク。
なので、駐屯しているアメリカ兵は志願兵なのですよね、、、。
つくづく、無意味な戦争で、兵士は報われないという事を確認するような作品でした。

原題のHURT LOCKERとは苦痛に晒される場所、行きたくない場所=棺桶という意味のスラングだそう。

ホビット 竜に奪われた王国

2014-03-03 23:09:38 | the cinema (ハ行)

原題 THE HOBBIT: THE DESOLATION OF SMAUG
製作年度 2013年
製作国・地域 アメリカ/ニュージーランド
上映時間 161分
監督 ピーター・ジャクソン
出演 イアン・マッケラン/マーティン・フリーマン/リチャード・アーミティッジ/オーランド・ブルーム/エイダン・ターナー/エヴァンジェリン・リリー/リー・ペイス/ルーク・エヴァンス/ベネディクト・カンバーバッチ

「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が描く『ホビット』3部作の第2章
ホビット族の青年ビルボ・バギンズは、魔法使いのガンダルフや屈強なドワーフの一行と共に、たった一頭で一国を滅亡に導くと伝えられる邪悪な竜スマウグに奪われたドワーフの王国を奪取すべく旅に出る。竜の潜む山を目指す道中、巨大なクモの大群や凶暴なオークたちが一行の行く手を阻むように次々と立ちはだかり……。

前作「ホビット 思いがけない冒険」(未レビュー)はお家鑑賞で、確か所々邪魔が入り、
集中して観れないまま返却だったので心配だったのですが、
コレは劇場も3D吹替えor2D字幕、3D字幕or2D吹替え、とか選択できるのはいいのですが上映回数も
どちらかに偏っているためポイントが溜っているシネコンで2D字幕鑑賞にしました。がっ
長いっこれでも若干前作より短いとは、帰ってから知ったわ

で、、前作覚えてなくても大丈夫
観ているうちに思い出すし、ナンというか、、、そんなに話は進んでないっていうか(笑)

ビルボがトーリン(リチャード・アーミティッジ)率いる13人のドワーフたちと、
魔法使いのガンダルフとほぼ別行動の旅の冒険戦いが描かれますが、
今回の見所はたぶん、絶対?“はなれ山”でのビルボvsスマグウとドワーフvsスマグウの戦いなんだと思うけど、
私的にはやっぱりなんたって華麗なエルフの登場シーン

見よ、この美しき親子♪
闇の森の王スランドゥイルと、王子レゴラス

睡眠不足でガンダルフのコーナー(笑)になると睡魔に襲われそうになったのは、
爺に魔法でもかけられたものかっ
それでエルフが出てくると眠気が消え去るという繰り返し(笑)

イケメン率の高さでも大いに楽しめるのですが、実際にはスラリと長身ぞろいなのに、
エイダン・ターナー、リチャード・アーミティッジがちっちゃいドワーフって、ちょっと残念


でも、何といっても私的一番はレゴラス王子のアクション
LotRの前日譚なのでキャラ的にも青臭いオーランドの身のこなしが超~若い(笑)
激流下りのオーリーの樽の中のドワーフ渡り(爆)のシーンは、パイレーツのウィルを越えました~
心配されてた第2章だったけど面白かったです~♪
時間の関係で2D字幕で、映像美もアクションも楽しめましたが、
これは目が弱い方でなければ、3D字幕での鑑賞がより楽しめるかも!です。

 凄眉~!!