to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ロッキー・ザ・ファイナル

2007-05-10 01:29:24 | the cinema (ラ・ワ行)
原題 ROCKY BALBOA
製作年度 2006年 アメリカ
監督・脚本 シルヴェスター・スタローン
音楽 ビル・コンティ
出演 シルヴェスター・スタローン/バート・ヤング/アントニオ・ターヴァー/ジェラルディン・ヒューズ/マイロ・ヴィンティミリア

かつての栄光は今や遠い過去。引退したロッキーは、小さなイタリアンレストランをやっている。
息子も有名人の父親に反発し、なかなか帰っても来ない。
今はガンで亡くなったエイドリアンとの過去の思い出にすがって生きている。
妻の命日に墓参りをし、エイドリアンの兄・ポーリー(バート・ヤング)と話し、彼の中に情熱がくすぶっているのを自覚する。
心の喪失感を埋めるように、プロ・ボクサーとしてロッキーは再び始動する!

フィラデルフィアの片隅で思いがけない出会いがあったり
愛するJr.との胸にせまるやりとり、
リング上で、若き対戦相手、ディクソンへの一言だとか、
さりげない台詞が一つひとつ心に響いてくる。

これはロッキー・バルボアの人生を描いたドラマ。
ロッキーが父親として生きた物語。男として夢みた物語

私がこの作品を初めて観たのは渋谷のオールナイト上映。生まれて初めてのオールナイト体験だった。
映画のクライマックスではロッキーコールが起こっていたのを覚えている。
あれから30年・・(きみまろ風)一緒に拳をふりあげていた仲間にも
その時一緒にロッキーの名前を叫んでいた他の方達にも、私にも・・
おそらく一度や二度は、人生のピークはやってきたに違いない

夕方からの上映。結構大きなスクリーン。
観客は10数名、ほとんどが中高年の男性だった。
私と同じ列の端に居た方は、開始数分で泣いていらした。開始数分・・・
おそらく映画で泣かされたわけではないだろう。
枯れたロッキーに被る何かがあったのか、、その他の方も、あちこちからすすりあげる声が・・
老いたロッキーに「心まで老いちゃいないってとこ」云々という台詞がある。
なんだか各々の30年をロッキーの30年と一緒に、思いを馳せていた、ような気がした

リングで闘いが始まると、つい気持ちに力が入って心の中でスゴイ言葉で叫んでしまいますが、
その内に気がつきます・・・
この闘いの意味に。結果を待たずに、誰もが気付きます

これはひとりでも大丈夫ですよ