to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

1911

2011-11-09 23:35:45 | the cinema (ア行)
1911年10月10日、辛亥革命。
歴史に残らなかった「命」の物語。

原題 辛亥革命/1911
製作年度 2011年
製作国・地域 中国
上映時間 122分
監督 チャン・リー
出演 ジャッキー・チェン/リー・ビンビン/ウィンストン・チャオ/ジョアン・チェン/フー・ゴー/ジェイシー・チェン/スン・チュン

中華民国建国のきっかけとなった辛亥革命100周年、ジャッキー・チェン映画出演100本記念の歴史巨編
20世紀初頭の中国。清王朝は日清戦争を契機に、列強各国の一層の支配を許すこととなり、衰退の一途を辿っていた。国を憂う若者たちのエネルギーは、王朝の打倒へと向かい、各地に革命組織が結成されていく。ハワイへの留学経験を持つ孫文も革命を志すが武装蜂起に失敗し、日本に亡命する。そこで義に厚く人望のある黄興と出会い、同志となる。孫文から中国国内での革命活動の指揮を託された黄興は、1911年4月、広州にある総督府への襲撃を決行するのだったが…。

これは戦争に巻き込まれた人たちの話ではなく、自ら革命に命をかけたひとたちの闘いを
史実に沿って描かれたものなので、
いわゆる内戦ものであっても、
麦の穂をゆらす風」のように、兄弟のドラマが展開されるとかっていうのはまるでなくて、
ひたすら淡々と孫文を中心としたその時代を追っていくものでした。

孫文(ウィンストン・チャオ)と心を一つにした黄興(ジャッキー)ですが、
現場で指揮する黄興と、政治的折衝を計る孫文が一緒に行動を起こすことがないのもありますが、
映画的感動とかっていう感じではないですね。
せっかくリー・ビンビンが出ていながら黄興との絡みがちゃんと描かれず、というのも勿体無かったです。

歴史ものですから登場人物も多いし、その立場の説明字幕とセリフの字幕を同時に追っていくのも
かなり大変で、画面を堪能するまでいかなかったというのもあり、
この作品ばかりは「吹き替え版」にすれば良かったかな~と途中から過ぎりましたが・・
(リー・ビンビンが江角サン?中川翔子サンって陳意映ってほんのちょっとで、、どうだったんでしょう?)

とはいえ、アジアで一足先に明治維新を成し遂げた日本の、当時を思い起こさせるものがあり、
何千と言う若者がバタバタと弾丸に倒れる様は胸が痛みました・・・。
革命軍は、自ら命を賭した才能ある若者主体だったのですから。
こういう痛みの末にやっと生まれた共和国であるのに・・・、今の中国の若者たちは、
この映画を観てどう感じたのか、、、逆にソチラのほうの興味が湧きました。

ジャッキーファンにはちょっとしたサービスショットがありますが、
ラストエンペラーが好きな人、中国史に興味がある人にはいいかも知れないけど、
ちょっと駆け足の説明的部分も多く、ジャッキーファンでも好みは分かれる作品でしょう。
コメント (10)
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