to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

鈴木先生 映画

2013-10-02 23:45:46 | the cinema (サ行)

常識を打ち破れ、
世界は変わる

製作年度 2012年
上映時間 124分
原作 武富健治 『鈴木先生』(双葉社刊『漫画アクション』連載)
脚本 古沢良太
監督 河合勇人
出演 長谷川博己/臼田あさ美/土屋太鳳/風間俊介/田畑智子/富田靖子/山中聡/窪田正孝/北村匠海/西井幸人/でんでん

テレビ放映時は視聴率で苦戦しながらも、クオリティの高さがドラマ・ファンの注目を集め、放映終了後に数々の賞に輝き話題となった同名TVドラマの劇場版
黒縁メガネとループタイがトレードマークの国語教師・鈴木先生。理想のクラス作りに燃える彼は、女子生徒・小川蘇美を“スペシャルファクター”に据えた“実験教室”に手応えを感じ始めていた。ところが、妊娠中の妻・麻美がいるというのに、克服したはずの小川蘇美とのあらぬ妄想に再び振り回される事態に。やがて、2学期を迎えた学校では生徒会選挙と文化祭の準備が進む中、鈴木先生の天敵・家庭科教師の足子先生が休養から復帰する。そんな中、ドロップアウトしてしまった卒業生・勝野ユウジが小川を人質に学校に立てこもるという最悪の事件が発生する。

テレ東のドラマは結構チェックしているドラマファンの友人Yが、面白いと言っていたのに、
初回を見逃したのもあって、結局ドラマは観ないでのDVD鑑賞となりましたが面白かったです

原作もしっかりしているのでしょう。教師のあるべき姿を描いているのに、新しい!!
この脚本の古沢良太さんといえば「ALWAYS 三丁目の夕日」とか「少年H」。テレビドラマで言えば「相棒」シリーズとか、新しいところでは「リーガル・ハイ」でしょうか。
私的には「キサラギ」の方ですが、やはり柔軟で、少年心理を描き出すのが凄く上手い!

鈴木先生は、独自の教育理念で子供、生徒を変えようとしますが、
嘗てこのように教育されて、いつの間にかコチコチの大人になってしまった私たち大人にも、
目を見開いて観て、感じ取るべき作品。
まさにオトナも足元を見直す事を教えられる、そんな作品でした。



ドラマ版のその後となる2学期を舞台にしているので、ホントはドラマを見た上で鑑賞するのがベスト。
ですが、鈴木先生の“スペシャルファクター”たる小川蘇美の位置付け、
さらに家庭科教師の足子先生の位置付け、
鈴木先生の目指す教育の輪郭は、ちゃんと観ていれば解ります。
ドラマ未見でも、この映画の本質を語るに問題ないといえます。

鈴木先生はスーパー教師でもGTOでもなく、ただ胸を開いて生徒をみつめ、教育に情熱を傾けるひと。
いつも特別注目を集めるでもない普通の“問題のない子供たち”の心の成長を見守り、
しかし、いつの間にか鍛えているのですよね~・・・
ソレは何故か?!

キーとなるのは、演劇部 卒業生 手のかからない子・・・

ここからは余談ですが、
小川蘇美役の女優さんは、どこかで見覚えあるなあ・・と、思っていたら、
タッキーの春ドラマ「真夜中のパン屋さん」に出ていた子なんですね~。
難しい名前は土屋太鳳(つちや たお)と読むんだそうです。
ちょっとデビュー時の成海璃子ちゃんに似た感じを受けました。

風間俊介くんと窪田正孝くんが卒業生なんですが、、このふたり、いつまでもこういう年齢設定が似合いますね。
卒業してから何年だよ~~って、フフフ

学園ものですが、子供にも大人にも、生き抜くためのひとつのヒントとなる鈴木メソッド。ヨカッタです