届け、心。
製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 143分
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本 ギジェルモ・アリアガ
出演 ブラッド・ピット/ケイト・ブランシェット/ガエル・ガルシア・ベルナル/役所広司/菊地凛子/二階堂智
言葉が通じない。心も通じない。想いは届かない。
―世界はバラバラになってしまった―
始まりは、モロッコの少年が放った一発の銃弾だった・・
撃たれたのはモロッコを旅行中のアメリカ人スーザン(ケイト・ブランシェット)
夫のリチャード(ブラッド・ピット)に誘われて気乗りのしない旅の途中だった。
2人の幼い子供を乳母のメキシコ人に預けていたが、夫婦は3人目の子供を亡くし心はすれ違っていた。
モロッコの山間の家で少年たちは争いながらも、ヤギの世話をしたり、家の手伝いをしていた。
山羊を襲うジャッカルを撃つ為、父は買ったばかりのライフルを兄弟に持たせるが、ささいな競争心から発した銃弾は思いがけずバスの乗客・スーザンに当たってしまう。
ライフルの元の所有者は日本人の会社員、ヤスジロー(役所広司)と判明。
彼には聾唖の障害をもつ高校生の娘チエコ(菊池凛子)がいたが、妻が自殺したことで2人の間に心の溝ができていた。
アメリカでは残されたリチャードの子供達が、代わりのベビーシッターが見つからず乳母のアメリアとその甥、サンチャゴと一緒にメキシコに向かう。
――流血のモロッコ、暴走するメキシコ、怒りのアメリカ、傷だらけの日本――
政治的な問題に阻まれ、迅速に救助が来ないことに苛立つリチャードの焦り、怒りをブラピが熱演。
特に、スーザンに失禁を打ち明けられてからのシーンは感動的だった。
メキシコからの帰途、飲酒運転がばれて再入国を阻まれたサンチャゴの暴走と、砂漠におきざりにされたアメリアと子供たちの悲運は根強い人種差別からくるもの。
アメリアの想いは伝わらなかった・・・
モロッコの警察と、銃撃戦になってしまう兄弟と父にも、同じ言語でありながら伝える事さえしない「不信」という壁。。
少ない登場シーンで、役所広司は安心して観ていられた。
話題の高校生役の菊池凛子は、想像以上の体当たりでした。
ただ、この日本編は絶対に変(笑)
・マスクなしで治療する歯医者。ありえない!
・高校生に話があると呼び出されて、単独で出向き上がりこむ刑事。
その後のチエコの行動がやりやすくするための制作側の都合で、おかしな国日本になっている(笑)
たとえ耳の聞こえないチエコに読唇させる為だとしても、後で説明すればいいことだし。
描きたかったのは言語や民族、国籍からなる「壁」ではなく、それを乗り越えようとして生きるひと――そういうことが公式に書かれていたが、
果たしてあそこまで"性"を強調しなければ、伝わらなかったのか正直疑問に思う。
突っ込みなし、ネタバレなしでいきたかったのだけど、魅力的なテーマに、
役者陣が、子役に至るまで、本当に素晴しい演技をしていたので、リアリティを欠く脚本にとても残念。
日本編または日本変、実際の日本を知らない外国人と、日本人観客の評価が分かれる作品だと思う。
製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 143分
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本 ギジェルモ・アリアガ
出演 ブラッド・ピット/ケイト・ブランシェット/ガエル・ガルシア・ベルナル/役所広司/菊地凛子/二階堂智
言葉が通じない。心も通じない。想いは届かない。
―世界はバラバラになってしまった―
始まりは、モロッコの少年が放った一発の銃弾だった・・
撃たれたのはモロッコを旅行中のアメリカ人スーザン(ケイト・ブランシェット)
夫のリチャード(ブラッド・ピット)に誘われて気乗りのしない旅の途中だった。
2人の幼い子供を乳母のメキシコ人に預けていたが、夫婦は3人目の子供を亡くし心はすれ違っていた。
モロッコの山間の家で少年たちは争いながらも、ヤギの世話をしたり、家の手伝いをしていた。
山羊を襲うジャッカルを撃つ為、父は買ったばかりのライフルを兄弟に持たせるが、ささいな競争心から発した銃弾は思いがけずバスの乗客・スーザンに当たってしまう。
ライフルの元の所有者は日本人の会社員、ヤスジロー(役所広司)と判明。
彼には聾唖の障害をもつ高校生の娘チエコ(菊池凛子)がいたが、妻が自殺したことで2人の間に心の溝ができていた。
アメリカでは残されたリチャードの子供達が、代わりのベビーシッターが見つからず乳母のアメリアとその甥、サンチャゴと一緒にメキシコに向かう。
――流血のモロッコ、暴走するメキシコ、怒りのアメリカ、傷だらけの日本――
政治的な問題に阻まれ、迅速に救助が来ないことに苛立つリチャードの焦り、怒りをブラピが熱演。
特に、スーザンに失禁を打ち明けられてからのシーンは感動的だった。
メキシコからの帰途、飲酒運転がばれて再入国を阻まれたサンチャゴの暴走と、砂漠におきざりにされたアメリアと子供たちの悲運は根強い人種差別からくるもの。
アメリアの想いは伝わらなかった・・・
モロッコの警察と、銃撃戦になってしまう兄弟と父にも、同じ言語でありながら伝える事さえしない「不信」という壁。。
少ない登場シーンで、役所広司は安心して観ていられた。
話題の高校生役の菊池凛子は、想像以上の体当たりでした。
ただ、この日本編は絶対に変(笑)
・マスクなしで治療する歯医者。ありえない!
・高校生に話があると呼び出されて、単独で出向き上がりこむ刑事。
その後のチエコの行動がやりやすくするための制作側の都合で、おかしな国日本になっている(笑)
たとえ耳の聞こえないチエコに読唇させる為だとしても、後で説明すればいいことだし。
描きたかったのは言語や民族、国籍からなる「壁」ではなく、それを乗り越えようとして生きるひと――そういうことが公式に書かれていたが、
果たしてあそこまで"性"を強調しなければ、伝わらなかったのか正直疑問に思う。
突っ込みなし、ネタバレなしでいきたかったのだけど、魅力的なテーマに、
役者陣が、子役に至るまで、本当に素晴しい演技をしていたので、リアリティを欠く脚本にとても残念。
日本編または日本変、実際の日本を知らない外国人と、日本人観客の評価が分かれる作品だと思う。