AFPBB 2025年1月1日
『独首相ら、マスク氏の極右支持に反論』
イーロン・マスクの口先介入にドイツ政界が一斉に反論しています。
実は、一見ドイツの政党全部がイーロン・マスクを批判しているところに大問題があります。今のドイツの病根とも言える問題です。
ドイツの生存の政党のAfD批判は、全部「極右」「ポピュリスト」です。だからダメと言うわけです。
では、AfDは何を主張しているのか❓
「規制緩和、反移民、原発再稼働など」
ドイツでは、こう主張するだけで「極右」のレッテルを張られて、差別されます。既存政党である、キリスト教民主同盟、社会民主党、緑の党などが連携してAfD批判を繰り広げ、政治から排除しています。
大体、理由がわかるでしょう❓
既存の政党は、「脱原発」を強引に進めてきました。原発再稼働を主張する政党は「極悪」であるわけです。キリスト教民主同盟は、メルケル時代に移民の大量受け入れを決定しドイツに100万人以上の中東やアフリカ系移民が一気に流入しました。その移民が、ドイツでは大問題になっています。(他のEU諸国でも同じ)
主要政党のこれまでの政策を批判するのは、ドイツでは許されない政治的大罪である・と言っているのと大体同じです。
それを左派大好きのドイツの公共放送とか新聞が支持して、AfDを絶対批判します。
異論は許さない!と言う態度です。
このようにドイツの政界やマスコミでは、民主主義とは程遠い集団的独裁体制が出来上がっています。
「AfDは、ダメ!絶対、ダメ!ダメったらダメ!」
およそ理論も合理もありません。
狂信的に脱原発を決めて推進してきたドイツ政界の体質そのものです。
ドイツでは、これほど歪な集団独裁と言っていいような政治が行われているのに、それを指摘する声は聞きません。
EUの恐ロシア集団ヒステリーと酷似しているでしょう❓
では、ドイツ国民はどうなのか❓
旧東ドイツの州議会選挙では、AfDは30%程度の票を得ました。第1党か第2党に躍進しました。
ところが既存政党は、AfDとの連立を拒否してそれ以外の政党と野合連立を組んで、これまたAfDを排除しています。これほど国民から支持のあるAfDの政策提言は、頭から拒否して否定します。
今回の総選挙の今の支持率
キリスト教民主同盟系32%、AfD19%、社民党16%、緑の党13%
この通りならAfDは、議会第2党になるでしょう。おそらくAfDを排除した残り3党で連立を組むと思います。
3番と4番は、国民から否定された政党です。それが、また連立に参加したら民意を無視しています。
これが、全ての改革を阻みドイツが政治的に経済的に停滞している大きな原因です。
ドイツの公共放送や大手のマスコミが、それを宣伝します。
ドイツの政界は、機能不全にあると言っていいでしょう。
だからイーロン・マスクは、AfDを応援して少しでも議席数が増えるようにしようとしています。
AfDが、第1党にならない限り、ドイツはどうにもならない程、政治的に劣化しています。
既存政党の集団的独裁体制では、どうにもならないでしょう❓
ドイツ以外の国のマスコミは、この程度のことを報道してほしいと思います。
ドイツのマスコミと一緒になってAfD批判に加担しているようでは、民主的でありませんね❓
これがドイツ政界の「不都合な真実」です。
だから、ドイツは今坂道を転げ落ちつつあります。
☆これらの事情については、現代ビジネスに川口マーン恵美さんが「シュトウットガルト通信」の中で連載記事で詳しく書いています。ドイツの政治や経済事情が、良く分かります。
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