「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

トランプ氏のグリーンランド購入の話-その2<2024・12・26

2025-01-13 10:03:22 | アメリカ合衆国

BBC 2024年12月25日
『デンマーク、グリーンランドの防衛費の拡大を発表 トランプ氏が「購入の意欲」を再表明する中』
https://www.bbc.com/japanese/articles/c5yw5zklz5no

日本のメデイアが書くと「ハチャメチャ」な記事になります。
さすがにBBCが書くと、「まとも」な記事になっています。
記事の中に略図があります。グリンランドの南端からカナダ東岸は、大西洋の広さを考えると目と鼻の先にあることが見て取れると思います。しかも、ヨーロッパからはかなり遠いです。ヨーロッパがグリーンランド防衛をしようとすれば、かなりの負担と困難があります。
略図の右端がロシア領です。もし、グリーンランドをロシアが実効支配してしまうと北米は、たちまちロシアの脅威にさらされます。北米大陸の防衛のためには、グリーンランドを西側が支配している事が、必要不可欠であることが分かると思います。

デンマーク政府はグリーンランド防衛の努力を、これまでしてきませんでした。
過去に遡ると・・・
1867年、アメリカ国務省報告書
グリーンランドは その戦略的な位置や豊富な地下資源から理想的な購入対象だと示唆されている。
1860年代、アンドリュー・ジャクソン大統領の時代にもグリーンランドの購入を計画したことがある。
1946年、ハリー・トルーマン大統領がデンマークに1億ドルで購入を提示した。
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アメリカのグリーンランド購入は、昔から計画されていたことなのです。
実現しなかったというだけです。
北米防衛の視点を重視すれば、アメリカにとってはヨーロッパよりグリーンランドの方が戦略的価値が高いと言えます。
トランプ氏の「突飛な言動」では、無いことが分かると思います。

★ついでに言うなら!
NATOはアメリカを守るための軍事同盟であり、ヨーロッパを守るのは2番目のことです。
アメリカ防衛を考えるならグリーンランドさえあれば、ヨーロッパを切り捨てることも場合によっては可能です。ヨーロッパ諸国はアメリカにとっては、「衛星国」にすぎません。東西冷戦の時代は、アメリカ側に西ヨーロッパをつなぎ留めておくために西ヨーロッパは優遇されてきました。ロシアの脅威はあるものの、東西冷戦が終わった今、アメリカが自分で費用を出してまで西ヨーロッパを守る価値が、アメリカにあるかどうかの問題です。むしろ今は正反対で、日本には「思いやり予算」があります。ヨーロッパもアメリカに防衛してほしければ、「思いやり予算」を考えろ!と言うのがトランプ氏の主張です。

日本と同じ位置にあるのが、イギリスです。

【アメリカ防衛上の重要度】
アメリカ本国>グリーンランド>イギリス>ヨーロッパ
凄く❓考え違いしていませんか❓

 

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