話は2016年米大統領選の前まで遡ります。
2014年ごろの話ですが、共和党関係者は半ば絶望していました。
次期2016年大統領選では、ヒラリー・クリントンの圧勝が予想されていたからです。一方、共和党の大統領候補は帯に短し襷に長しで「ドングリの背比べ」状態で有力候補がいませんでした。
ここでスポンサー絡みの話が出てきますが、共和党の大口のスポンサーが、極右系の政治家の卵たちに資金を提供して極右系が活発に活動を始めました。
ウイキペデイア
「テイーパテイ運動」
記述によると2009年から始まったと書かれています。
リーマンショックが、この運動のきっかけのようです。
この運動は共和党主流ではありません。傍流です。
テイーパーテイ運動から上手く支持を取り付けたのが、当時の大統領予備選に出ていたトランプ氏です。副大統領に指名されたマイク・ペンス氏やCIA長官に指名されたマイク・ポンペオ氏が、中心人物です。
トランプ氏は、テイーパーテイ運動に担がれた候補でした。
だから第1次トランプ政権のブレインは、この運動の関係者が多く起用されています。
その立ち位置は、共和党本流よりかなり右寄りです。極右と言った方が、いいかもしれません。
その後、ヨーロッパでも極右系政党が支持を伸ばしていきます。今の極右政党の台頭は、この流れの延長線上にあります。
共和党は元々右派政党ですが、この時期に極右的性質を持ちました。
だから運動の生い立ちからして反エスタブリッシュメント的な性質を持っています。
民主党は元より共和党の穏健派とも、かなり性質が違います。共和党内の極右反乱分子の性質でしょうね。
そのため従来の共和党の大物とも折り合いが悪いです。
その代表的な政治家が、元共和党上院院内総務のミッチ・マコーネル上院議員です。
トランプが大統領候補になり、また高齢で病気や怪我の後遺症も懸念される中、2月に11月中に院内総務を退任することを表明しています。
トランプは、2016年大統領選で共和党の圧倒的劣勢が予想される中、勝利しました。その割に共和党からも評判が悪いのは、このような事情によります。
ヨーロッパで見られる極右政党の台頭の流れの始まりが、トランプ大統領の誕生によるのも興味深いところです。
ヨーロッパの極右勢力の台頭ばかり言われますが、アメリカではその前に共和党内極右勢力が共和党の主流派になっていました。その代表がトランプを中心とするテイーパーテイ運動のメンバーです。
ただし、これは第1次トランプ政権です。
第2次トランプ政権では、よりトランプと考え方が近いメンバーが、主要閣僚に抜擢されると思います。
トランプ氏は、第1次政権では娘のイヴァンカ・トランプ氏を補佐官に起用しました。信頼できるブレーンが、いなかったのでしょうね。あるいは、誰を信頼して良いのか分からなかったのかもしれません。
今回は、2016年大統領選から選対本部長を務めているスーザン・ホワイト氏を首席補佐官に任命しました。
一方で、第1次政権の閣僚で指名されていない人物もいます。2016年から8年が経過し、トランプにも自分のブレーンが出来たのだろうと思います。
第1次政権時代は、トランプ氏自身が何をするべきか、良く分かっていない部分が多かったのではないかと思います。
今度は政治家としての経験もあり、それなりのブレーンもいると思いますから自分の政策を実行しようとするのではないか・と思います。
個人的には、民主党のハリス氏よりはマシだろうと思います。
それにしても、共和党も民主党も大統領の人材不足ですね。
その理由は、双方とも政治家の高齢化だと思います。
バイデンさんが、81歳(もうすぐ82歳)
去年、民主党下院の院内総務から引退したペロシ氏が84歳。
今月引退予定の共和党上院院内総務のマコーネル氏が82歳。
中国を見習ったら、いいんでないですか❓
これまでは、共産党幹部は68歳が定年です。
ただし、習近平氏がこの慣例を破り71歳で国家主席を務めています。
まあ、中国のことはイイですが、アメリカの政治がここまでおかしくなったのは、主要政治家の高齢化だと思います。80歳前後の人たちが、国家の政治を牛耳っているのは可笑しすぎるのでは、ないですか❓
日本だったら、麻生さんが総理大臣をやっているようなものです。
ダメでしょう❓
だから東西冷戦時代のような訳の分からない政治をやっているのだろうと思います。