「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

トルコがスウェーデンのNATO加盟を承認とアメリカとトルコの微妙な関係<2024.1.27

2024-01-29 20:15:16 | ヨーロッパ

米政権、トルコへのF16売却承認要請 議会に書簡=関係筋
Humeyra Pamuk、Patricia Zengerle、Mike Stone
2024年1月25日午前 8:10 GMT+922分前更新
https://jp.reuters.com/world/us/75P3HEBLFFLEHBYSEGHJ2K7XOY-2024-01-24/
トルコ議会、スウェーデンのNATO加盟を承認
2024年1月24日 9:51 発信地:アンカラ/トルコ [ トルコ 中東・北アフリカ スウェーデン フィンランド ハンガリー ヨーロッパ ウクライナ ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3501719
ハンガリーはスウェーデンのNATO加盟を支持=オルバン首相
ロイター編集
2024年1月25日午前 1:18 GMT+97時間前更新
https://jp.reuters.com/world/europe/AZA6IHJUBFPEJAPZNBXFFMXQWU-2024-01-24/

トルコとアメリカの関係は相当ギクシャクしておりガザ紛争がそれに拍車をかけました。

2016年トルコクーデター未遂事件
https://ja.wikipedia.org/wiki/2016%E5%B9%B4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%9C%AA%E9%81%82%E4%BA%8B%E4%BB%B6
BBC
トルコ・クーデター未遂 粛清は4万5000人規模に
2016年7月20日
https://www.bbc.com/japanese/36842406

トルコはこのクーデター事件の首謀者と目されるフェトフッラー・ギュレンの身柄引き渡しをアメリカに求めましたがアメリカは拒否します。
Reuters
トルコ内相「16年のクーデター未遂の背後に米国」 米国務省は否定
2021年2月5日午後 12:03 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN2A508Y/
Reuters
トルコ、16年のクーデター未遂巡る捜査で532人に逮捕命令=報道
2021年4月26日午後 3:18 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/idJPKBN2CD0K9/

トルコは、いまだにクーデター事件へのアメリカの関与を疑っています。トルコ国内でのフェトフッラー・ギュレンへの追及は、まだ終わっていません。

そしてこのクーデター未遂事件はトルコの外交方針を激変させます。

クーデター失敗後、トルコは対外方針を逆転させたのか
中東協力現地会議(3)トルコの民主主義と外交
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=1469

険悪であったロシアとの関係を修復しました。これが現在に至るトルコとロシアの良好な関係の始まりです。つまり、あえてトルコをロシア側に追いやりました。
これだけでも大問題なのに・・・

BBC
バイデン氏、アルメニア人大量殺害は「ジェノサイド」 米大統領の表明初めて
2021年4月25日
https://www.bbc.com/japanese/56876478
Reuters
米が虐殺と認定、オスマン帝国のアルメニア人殺害 トルコ反発
2021年4月25日午後 2:27 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN2CC03I/

バイデン氏は、トルコの古い傷口に塩を擦り込むような対応を取りました。この一件からトルコのアメリカへの姿勢は極めて冷ややかなものになりました。

加えてスウェーデン政府の過去のクルド人過激派の取り扱いや、スウェーデン国内で行われたムスリムを侮辱するコーラン焚書デモの容認姿勢があります。

トルコは、「スウェーデンのNATO加盟を承認」をネタに上記の問題に対する揺さぶりをかけました。困ったスウェーデンとアメリカは、何らかの対応が必要です。
スウェーデンは、トルコの納得が得られるような妥協策を取ったと思います。

アメリカの方は❓
トルコが長年希望してきたF16売却の方向に政策を変更しました。他にもオマケはあるとおもいます。

トルコのエルドアン大統領は去年の暮れにハンガリーを訪問してオルバン首相と何やら相談しています。NATOの嫌われ者コンビです。「スウェーデンのNATO加盟を承認」について話し合ったと思います。

スウェーデンとアメリカが、トルコと普通の外交関係を維持していれば特段問題はなかったはずです。
同じ時期にNATO加盟を申請したフィンランドは、去年のうちに加盟手続が完了しています。

しかしトルコとアメリカの関係が正常化したわけではありません。
今回、互いに材料があったのでバーター取引が成立しただけです。

ロシアとトルコの友好関係は、もう変化しないと思います。ガザ問題を契機にトルコとイランの友好関係も出来上がりました。
ロイター編集
トルコとイラン、中東の緊張激化回避の必要性で合意=エルドアン氏
2024年1月25日午前 3:49 GMT+95時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/VNGORS73JZNXJM36AS5UPTVC2Q-2024-01-24/

アメリカ外交は常に間違いを犯し、バイデン氏の任期中は特に酷いです。
その間違いのたびに友好国を減らして敵性国家の結びついを強めています。
それどころかトルコのようにアメリカの敵性国家と無関係だった国まで敵側に押しやってしまいます。

こうやってアメリカは自らの外交の誤りにより味方を減らし、敵を増やしています。
それが分からないバイデン氏は、相当の外交音痴と言えます。「◎◎に付ける薬はない!」状態と言えるでしょう。バイデンさんが、もし2024大統領選挙で勝利したら世界の見通しは相当暗くなると思います。


※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次①
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