書いている小説がなかなか進まないと、今日も苦しんでいた息子。
「そんなの書けないなら書かなきゃいい話じゃない。プロじゃないんだから」
と言うと、一瞬無表情になり、そして、
「そうだね」
とひとこと。
「結局俺は小説を書くのは向いてないんだ。こんなに話が浮かばないなんて」
と開き直って表情が緩んでいた。
なんじゃそれって感じだ。
今、書いていたのは文芸部に提出する物だったらしい。春休み中に、書いた人は出してくださいって感じで強制ではなかったらしい。
書かないことに決めたら明るさを取り戻した

しかし、その後しばらくして、
「書かないことにしたら暇になった。早く大学に行きたいなあ」
と息子。
この3月は忙しいはずだった。充実した春休みを過ごす予定だった。
まず、高校の時の友人達と台湾に旅行に行くはずだったがコロナの影響で取り止め。
ライブに行く予定もそのライブ自体が中止。
演劇をやってる友人に誘われ、少し演劇に出る予定だったが中止に。
独学で覚えた手話検定を申し込んでいたが、検定は秋に延期になり、
派遣の日雇いバイトを始めたが、さまざまなイベント中止で派遣の仕事が入ってこなくなり、
大学のボランティアサークルに入ったのだが、そのサークルにも活動自粛要請がかかり、
まったく予定が無くなったようだ。
でもそんな中、台湾に行く予定だった友人達から先日、
「京都に行こう。ガラガラらしいよ」
と誘われたらしいが、世の中こんな自体なので息子は行かなかった。
でも他の子達は行ったようだ。
「ホントにこんなに空いてる~」と、あちこちガラガラの様子の写真を送って来たらしい。
それにつけてもこの新型コロナウィルス。
きっと歴史の教科書に載るんだろうな。
ニュースを見ていて毎日毎日暗い気分になるけど、今日はひとつ嬉しい話題もあった。
学校再開をした県や市も出てきたらしいじゃないか。
子ども達が教室で、本当に嬉しそうにしている様子を見て、久し振りに明るい気持ちになった。