母の好きなコート

今日は雨。
歩道はグチャグチャで、所々ツルツル。
ああ大変だ〜。
母の所のバス停を降りたら、もっと酷い。
歩くだけでかなり疲れちゃうよ。

なんとなーく、機嫌が良くない今日の母。
眠たいのかな？
それでも、私が帰るのにコートを着たら、また前々回の時のように、
「あら、良いコート！」って言い、
「私にもそういうの探してきてちょうだい！」って言った。
「あら！おばあちゃんもこんなの欲しいの？じゃ、探してきてあげる！」って私言ったけど。

まあ、ビックリ！
母、そこまでカジュアルなの好きだったんだ。
綿でちょっとダボっとして大きなフードのキャメル色。
若い人のお店で買ったんだけどなあ。
１０１歳のおばあちゃんが着る？
（ややおばあちゃんの私が着てるのも、なんだか…なんだけど。）
いや、母、案外可愛いかも。

まあね、こんなのもすぐ忘れちゃうから、今日だけのお話、かな。
車椅子だから、こんなコート無理だし。
それに、あんまり出掛けないしね。

本当はね、２人似たようなコートでちょっと若作りして、一緒に出掛けたいよね。
なんて、帰り道考えて、ちょっと楽しいような。
だけど、やっぱり寂しくなった。