夏祭りの日、久しぶりに母が大好きな「ぬり絵」をしていた。
デイサービス担当の職員さんが「ぬり絵」の用紙を用意してくださったそうだ。
「ぬり絵」は母の数少ない興味があるものの一つ。別に認知症になったから興味を持つものが極端に減ったわけではなく、もともといろいろなものに興味を持つタイプではなかった。この性格も認知症が進んだ原因ではないかと思う。
認知症は自分から何かをしたいという「欲求」や「意欲」がなくなるといわれている。でも適切な介助や見守り、助言でかなり改善する事ができ進行も遅らせることが出来ると思う。
写真は以前デイサービスで通っていた施設でのカレンダーと「ぬり絵」
仕上がりを見るとその時の気分や状態がわかる。中の2枚は私の教室の説明書に使っている絵を施設でコピーしてもらい利用者の方に「ぬり絵」として使ってもらっていたもの。母は私が書いた絵を好んでいた。写真右端のカレンダー、上より下のほうが早い時期に描いたもの。数字の無いところに「0」が書き込まれている。色もほとんどない。
認知症はそに日の状態によってかなり違いがあるのがわかる。日々進行しているわけではない。右端の絵は鉢植えを「写生」したもの。「写生」はこの1枚だけかもしれない。