下着女装ビジネスマンの出張記③

新海さんの出張も終盤。
中国地方を終え、九州に向かいます。
これだけの出張になると書類や着替えや趣味のランジェリーで大荷物でしょうね。

１０月２２日
　岡山でレンタカーを返し、新幹線に乗る。行く先は博多にある工場。
　勤務中はなるべく女性下着は身に付けないようにしているが、本来の下着が洗濯物ぱかりになってしまい、また今日は打ち合わせだけなので、フレアショーツを穿くことにした。倉敷のランジェリショッブの女主人の、お勧めだけあり、いい感触である。ただ、パンティ特有のあのお尻を包み込むような感触がなく、少し物足りない感じがするが、逆に穿いていることをほとんど意識しない。

　打ち合わせが終わり、昨年納入した機器の様子をみるため工場内に入った。
ほとんどが自動化されているラインの一部に手作業の区域がある。そこに女性従業員が１５人くらいかたまって作業していた。白い作業服の上から下着のラインはおろか、色まではっきり見える。ほとんどの人がブラジャーでスリップは着ていない。一人だけ変ったブラジャーを付けている。フロントホックで背中にレース飾りが付いている。確か【セシール】のカタログに載っていたものだ。私も欲しかったが、サイズが無くてあきらめたけど…。


「こんにちは」と背後から声をかけられた。振り向くと、この職場の主任だった。もちろん女性である。
「あっ、どうも。御無沙汰してます」
「少し太ったんじゃないですか」と、ここでも言われた。
「今度はいつから工事の予定ですか」
「来月中旬にと、先程、工務課で打ち合わせしたところです」
「そうですか。じゃ、その時はまた、みえるんですね」
「10日間くらいの予定です」
「ご苦労様です。がんばってください。それじゃ・・・」と、行ってしまった。
実は、この主任には私の下着趣味がバレている。

おお、バレていましたか？
これはこれは心配です。
私だったら、会社に担当替えをお願いするところですが。


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