女装子愛好クラブ

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『セーラー服下着調べ』⑤

2024年10月26日 | 女装小説
 春樹の男性器官は、精通をみるようになってからもサイズ的にはさほど大きくはならず、ふだんは陰毛の奥にちぢこまっているような感じで、パンティをはくとよく発達した恥丘のように見えて、女装の不自然さは感じられない。
 ところが、昂奮して勃起してくると、やはり逞しいペニスの形が、肌にぴったりと吸いつくような、伸縮性に富んだ女性用下着の布地をとおして浮き彫りになり、先端が押し上げている部分は尿道口から洩れにじんだ透明な液で濡れて、シミになっている。
 冷静な目で見れば、その部分だけあからさまに男性なのだから、滑稽とか醜悪に見えるかもしれないが、激しく欲情している春樹は、その姿がよけいに妖しく悩ましく見えた。
 (ぼくは、女の子で同時に男の子なんだ……!)
 パンティの下に手をさしこみ、ズキズキと脈打っているペニスを握りしめ、揉み、しごきたて、理性も何もかも痺れきってしまう甘美な感覚に身をまかせながら、春樹はそう思った。
 「ああ、ああああ」
 また、熱い叫びと同時に、ドクドクドクッーと白い液を宙に送らせ、啜り泣くような声を洩らしつつ崩おれてしまった……。
 こうなると、自分の部屋だけで変身しているのがもの足りなくなった。
 (これだけ女の子っぽいんなら、外に出ても大丈夫じゃないかな?)
 そういう気持ちになった。自分の視線だけでなく、他人に見つめられてみたくなったのだ。
 もともと男の子の髪型なのだから、ヘアスタイルだけはどうしても自信がなかった。そこで演劇用のメイキャップ用品やカツラなどを売っている店にゆき、「演劇部の芝居で使うから」と言って、セミロングのボブのかつらを手に入れた。
 まさか家から女装して出るわけにはゆかない。最初のときは下着だけ着けてセーラー服は紙袋に入れ、家からずっと離れた郊外の公園まで出かけていった。公衆便所のなかで着替えをすませて外に出るとき、初めての舞台を踏む俳優のように胸がドキドキした。
 木陰のベンチに坐って読書しているように見せかけ、不安な気持ちで通りがかる人びとの反応をうかがった。
 誰ひとり、彼のことを男の子だと思った人はいなかった。学校帰りの女子高校生たちでさえ、眩しいような視線を春樹に投げかけ、
 「あの子、白萩女学園だよ。さすがお上品だねI」
 そう囁きかわしていった。その声を聞いたとたん、ひだスカートを持ちあげるようにペニスが勃起してしまった。
 夕暮れが迫るとしばらく公園を歩きまわり、最後は公衆便所に戻り、女性用トイレのなかでオナニーをした。
        出所『セーラー服下着調べ』 館淳一著  マドンナ社 1991年刊


女装外出のドキドキ感を中学生にして知ってしまうとは......
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