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第5回アスリートセミナー より
ストレッチが必要な訳
次の3つの観点から、20分以上お話しました。
(1)疲労物質を取り除く
(2)柔軟性が増す
(3)修復を促進する
(1)疲労物質を取り除く
皆さん、お風呂に入って身体の垢を洗い流しますよね。
身体の表面は、見えるので、汚れていれば、わかりますね。
身体の表面には垢が出ますけど、身体の内部にはでないのでしょうか。
身体の内部にも、垢が出ます。
いわゆる疲労物質です。それから、毎日新しい細胞ができ、古くなった細胞は
垢になります。
その身体の中のよごれは、血管などに吸収されて出て行くのですが、
汚れが大量に出たり、血流が悪かったりすると、筋肉などの組織の中に
残ってしまいます。汚れが残っている、ということは、疲労が残っている、
という状態です。
汚れが残れば、筋肉はだんだん固くなってしまいます。固くなると、血管が圧迫され
血流が悪くなりますので、ますます汚れが取れにくくなってしまいます。
アスリートは、猛烈に身体を動かしているので、汚れも大量にでます。
大量に出た汚れは、ある程度は何もしなくても吸収されていきますが、
大量であるがゆえに、かなりの量が筋肉内に残ってしまいます。
そのままにしておくと、筋肉が固くなる、癒着する、伸び縮みが悪くなる、
筋肉の修復がしづらくなる、など弊害が出ます。
その、筋肉の汚れを取るのが、ストレッチです。
なので、ストレッチは非常に大切です。
吹奏楽部では、練習後は必ず楽器の手入れをします。
口から息を楽器の中に入れて音をだすので、つばやもしかしたら食べかすが
楽器の入り込み、汚してしまうのです。楽器を掃除しないと、汚れは固くこびりつき、
掃除してもなかなかとれません。よごれをそのままにしておくと、楽器の音色も
悪く寿命もちぢんでしまいます。
だから、吹奏楽では、必ず毎日楽器の手入れをするのが当たり前です。
たとえばスキー。
手入れをしてワックスをぬったスキーは、すーーーーーっと、なめらかにすべります。
でも、手入れをしないワックスをぬっていない、ましてさびていたら、
ブレーキがかかったような感じで、ぜんぜんすべりません。
ストレッチをするということは、
吹奏楽の楽器の手入れをすること、スキーではワックスをぬること、
と同じです。
楽器の手入れをしないでしまうなんて、考えられません。
スキーにワックスをぬらないで大会にでますか?
包丁を使って、洗わないでしまいますか?
考えられませんよね。
でも、ストレッチをしない、ということは、
楽器を手入れをしないで、そのまましまうこと。
スキーにワックスをぬらないで、大会に出ること。
包丁を使ったあと、洗わないでしまうこと。 と同じなんです。
考えられないでしょ?
身体は道具です。
ちゃんと手入れをしてから、しまわないといけません。
手入れをしないでしまうと、汚れがどんどんこびりついてしまい、
包丁なら切れ味が悪くなってしまいます。
すきーなら、すーっと滑らない、さびてきます。
楽器によごれがこびりつき、音色が悪くなります。早くこわれます。
練習後、ストレッチをしないなんて、考えられないことです。
練習後から寝る前までには、必ずストレッチをすべきです。
ストレッチの重要性を知らないスポーツの指導者が多いのが現状です。
自然形体療法で勧めているストレッチは、ひねりを入れたストレッチなので、
直線的なストレッチよりも、何倍もの効果があります。
日々汚れを取り除くことで、筋肉の質がじわじわと上がっていきます。
これまで、何ヶ月も、何年もろくにストレッチをやっていなかった人は、
汚れも大量なので、しっかりと質の良い筋肉にもどすまで、時間がかかりますが、
確実にじわじわと、筋肉の質があがっていきます。
次回は、(2)柔軟性が増す について。
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