堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

リョウブ(令法)の香

2011年08月11日 | 

 八ヶ岳、美し森で雷雨にあった。小降りになったので、木の階段を下りて、清泉寮に向かった。

 途中で良い香りがしたので、辺りを見回すと、白い額紫陽花と名前の分からない白い房状の花をつけた木があった。この辺りにはよくある木で、別段珍しくはない。
 今まで何回も来ているのに、匂いに気が付かなかったのが不思議である。
 多分、今までは子ども達のサマーキャンプで、そちらに気を取られ、自然をゆっくり観察できなかったからであろう。

     
         

 個人的に来たのは、昨年と今年の2回だけである。
 昨年は、雨にたたられ、ゆっくり歩けなかったので、実質、自然をゆっくり楽しんだのは今年が初めてである。
 清泉寮の新館のロビーで一休みし、本館に向かう途中でまた見つけた。
 清泉寮の職員に名前を聞くと、「リョウブ」とのこと。飢饉のときの非常食にもなるとのこと。
 新芽を摘んで、米と一緒に炊き込むとのこと。考え方は「大根飯」と同じ。

     
          清泉寮の新館から本館に向かう途中のリョウブ

 名前の「令法」の由来は、何時ごろの話か分からないが、時の為政者が、飢饉に備え、栽培することを義務付けていたため、つまり、法で命令していたことのようだ。

 以前から、子供会の行うキャンプには疑問を感じていた。
 ゲームと、食事作りとハイキングでは、八ヶ岳山麓の自然を味わい、学ぶことができないのではなかろうか。

 途中で、野生のシカにも出会い、サルなしではないかと思われる植物もあった。
 他にも名前が分からない綺麗な花も咲いていた。

     

 山荘にも、八ヶ岳山麓の自然を知ることのできる資料を置いておくべきではないかと思った。