堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

街の風景

2011年05月27日 | 日記

 NHKの番組に「美の壺」というのがある。
 先日、昭和の家というのを放送していた。
 番組の中で、小金井にある江戸東京たてもの園「前川國男邸」も紹介されていた。
 前川國男と言えば東京文化会館を設計し、ル・コルビジェに師事し、モダニズム建築を日本に紹介した、近代建築の父とも言われる人で、丹下健三も弟子の一人である。
 その人が自ら設計し、住まいとしていた建物が和の中に洋を取り入れたものだ。

 以前、青少健の研修で、親子一緒に小金井公園に行ったことがある。
 その時初めて、同行した建築士の人から前川國男のことを話され、その自宅を見たとき、一見して気に入った。
 それ以来、昭和初期に建てられた建物に興味を持つようになった。

 用事で出かけるときはなるたけカメラを持ち、数少なくなった、本来の木造の建物を撮っている。
 先日も青梅に行った時、図らずも、津雲国利が住んでいた家を見つけた。
 外観からして、人も住まず、廃屋に近いようにも見えた。嘗て住んでいた人を象徴するようでもあった。

 今この人を知る人が何人いるのであろうか。
 津雲邸の保存運動もあるようである。

     

 昭和レトロの家は洋風の応接間を持ったものであり、改まって客を招じ入れる機会の多い人たちが建てたものであり、一般の庶民の家とは少し違う。
 市井の人たちの建てた昭和の木のぬくもりがあり、時を経て、時代を見てきた家には言葉に言えぬ良さがある、これからも、町の中にひっそりと佇む昭和の家を探しながら、撮り続けていきたい。

     
                青梅で見た家


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