梅雨が明けたのかどうか・・・異常気象は地球上の生き物を混乱させている。
長雨が続く中でも、ずっと超多忙な日々を送っている。
都内をあっちへ行ってこっちへ走ってという状況は変わらずに、その前後にやれ エアコンを5台付けたい! だの、駐車場をついでに探して欲しい! だの、売った家の産廃を処分して欲しい! だの、植木の伐採を頼みたい! だの、ペット6匹を連れてのお引越し!だのだのと、俺はいったいナニ屋なんだと思う暇も無く、寝る間もないくらいに駈けずり回っている。
金持ち成金は金を出せばなんでも出来ると思っているようだが、このご時世ではずいぶんと高くつくことになり、だからこそ俺に頼めば幅広い関わり合いを駆使して、最適で安く間違いなく出来ると皆さん考えておられるようで、エライ騒ぎだ。
そりゃ~ね、どんな業種にも古く長い付き合いの腕の良い職人・プロはいろいろいる。
破産する、倒産する、廃業する、離婚する・・・小難しい顔されても、なんでもとっととすりゃ~エエがな。
金曜の夜は、景気悪いわね~、コロナで世の中どうなってしまうんだろうね~、と、サラリーマンやカップルが酒を呑んでる時間でも、ずっと仕事をやっておって、売買の契約書を二つ作ってるうちに夜が明けてしまった。
そんな忙しい中で店の改装も自分で始めておるから、お盆明けくらいまでは店の中での営業は出来なくなる。
いまは来店されてもお相手が出来ないくらいに忙しく、日中はいないことの方が多いから、丁度エエんやで。
昨夜は一睡もできず、どこぞで軽く昼寝はする。
儲かれば税金を、珍獣博物館の日本国政府にたんまり持っていかれる。
そのくせ俺自身はほとんどその儲けを手元には残さずに、あちこちにいる多くの身内に使ってしまってる。
年寄りも多いから、金だけでなくって、ナンでもできる俺が死んだら困る連中は多い。
前のバブルでは、不動産と車を5台まとめてキャッシュで買ったが、それでも税金はたっぷり持っていかれた。
若い営業さんの夢でもある、年収1千万、それ以上の納税額を払ってやっておった。
こんな小さな店で、独りで、そういう商売を30年続けている。
世の中社会を舐め切ってしまってるのはガキの頃からだが、コロナ自粛で経済破綻、そんな愚かな世界人類とは、そもそもの生きてる価値観が違ってしまってる。
いまや欲しいモノも別になく、仕方がないから俺自身は山用のアルファードを小さな4駆に買い替えて、バイクも買い替えて、移動手段だけを新しくしてやった。
相変わらず、いつも俺の財布には千円札が何枚かしか入ってない。
使うこともないし、どこに行ってもゴチになってるヒモ生活、山に登ればゼニカネは無用の紙切れだが、街の中でも俺には無用の紙切れになっている。
借金・負債はなく、預金も蓄えもない。
紙切れはしょせん紙切れ。
この感覚は、小説や映画の世界には無く、ノーベル賞や直木賞の世界にもなく、いまの芸術家にも解らんだろ。
会社を大きくするよりも、家族を増やし、扶養する者を増やし、そうやって生きて来た。
子供らはみな平等に可愛いもんだが、この店は俺一代で終わりにする。
死んだら共同墓地にでも放り込んでくれれば、それでエエ。
あとはそれぞれが、元気に笑って生きてゆけや。
仕事が忙しくて7月はほとんど山には行けなかった。
昨日はオストメイトの内視鏡検査だったが、ポリープすらなかった。
検査後も、フラフラしながらも、多摩川の傍まで汗だくで仕事に出掛けていた。
無茶苦茶だろう。
これが俺の62年で身についた日常。
なんか愉しいことはないかと想ってみても、それは山と海でしかないことも解ってる。