毎年のことながら、前年から見守ってきた花木が豊かな彩りの花を開くと、その美しさに魅せられるとともに深い安堵感を覚える。一作日から、庭のツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)が和シャクならではの彩りを見せるようになった。
ツクシシャクナゲはツツジ科シャクナゲ亜種の常緑低木であるが、このものの分布は九州、四国南部、紀伊半島に限られている。育てているものは、接木の苗に由来するので園芸種ということになるが、自生種のもつ特質を失っていないだろうと、当方は想像している。
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昨年秋にできて今冬の異常な寒さを堪えしのんできた蕾は、先日の異常な暑さに急がされて僅か三日間で膨らみ開いた。
3日前の状態
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花は優美な色合いを帯びている。それ故、ツクシシャクナゲの花は日本産シャクナゲのなかでもっとも美しいと言われることもある。お前はどう思うかと問われるならば、自生種を見たことがないのでと返答することにしている(苦笑)。
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日差しを受けている花を逆光条件で眺めると、花の色合いと質感は手持ちのデジタルカメラではその表現力に不満を感じるほど魅力に満ちている。ともかく、レンズを向けていると、印象派の画人達の作品を前にしているような心境に陥る。
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花のみならず、葉も美しい。葉の表面は無毛で光沢をもっている。裏面は赤褐色でありビロード状の毛で覆われている。
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今日は、総花序型の花から花へと、マルハナバチが忙しく飛び廻っていた。
画像でのハチは体に花粉が付けながら花粉団子を抱いている。
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体に花粉が付くと、マルハナバチは蜜を少しだけ吐き戻して、脚で体をぬぐって後ろ脚の平らなところに花粉を集めて団子をつくる(横山潤著、「今日からはじめる自然観察、ミツバチ?あれ、マルハナバチだ」)。
花と葉のコントラスト
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4月23ー26日、EOS 6D、EF 17-40 mm F4L、EF 100 mm F2.8L、ホワイトバランスは太陽光。
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今回は防除対策を慎重におこなったので花付きは良いが、かつて、花芽がベニモンアオリガの幼虫による食害を受けたため、翌年での花付きが良くなかったことがある。幼虫(大きさ 10-15 mm 程度)は5月から10月において発生し、秋に形成されるシャクナゲの花芽に侵入する。侵入を受けた花芽には穴があく(大部分は一箇所に)。結果として、食害を受けた花芽は枯死する。幼虫の行動は活発であるために、一晩で株全体の花芽が食害を受けて枯死した例もあると聞く。当方は昨年から予め登録農薬を花芽に散布して幼虫による食害を防いでいる。なお、ツツジやサツキの蕾や新芽も幼虫の食害を受ける。