新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

オオタカ 子育て-4

2015-08-20 17:11:12 | タカ科
 オオタカ 学名・Accipiter gentilis 英名・Northern Goshawk 

 オオタカの子育ての第4弾です.前回はじめて登場したヒナはどんどん大きく,逞しく育っていきます.

 6月20日,巣の上から1羽のヒナが顔を覗かせていました.まだ白い綿羽に覆われています.親鳥の姿は見当たりません.しばらく観察を続けると,「ケッケッケッケッ」と鳴く声が聞こえてきました.ヒナが弱々しい声で「ピィー,ピィー」と鳴きました.餌をねだる声のようです.すると,雄が飛んで来て巣の近くの枝にとまりました.足に餌を握っています.すでに羽毛が取り去られており,種類は分かりませんでした.雄は,餌を持って巣に飛び込み,嘴で小さくちぎってヒナに与え始めました.ヒナは,貪るように餌を飲み込みます.雄は,しばらくの間,餌を与えていましたが,まだヒナが餌をねだっているにもかかわらず残りを自分で食べ,巣から飛び去っていきました.

オオタカ ヒナ.巣から顔を覗かせています.
撮影日時 2015.06.20 撮影場所 新潟県


オオタカ 雄.餌を持って巣の近くの枝にとまりました.
撮影日時 2015.06.20 撮影場所 新潟県


オオタカ 雄とヒナ.ヒナに餌を与えます.
撮影日時 2015.06.20 撮影場所 新潟県


オオタカ 雄とヒナ.給餌.ヒナは2羽います.
撮影日時 2015.06.20 撮影場所 新潟県


オオタカ 雄とヒナ.給餌.
撮影日時 2015.06.20 撮影場所 新潟県


 6月25日,2羽のヒナが巣の上にいました.先に孵化したヒナは,もう茶色の幼羽が伸び始めています.オオタカは,産卵と同時に抱卵を始めるので,先に産まれた卵から順に孵化します,そのため,ヒナの成長に差ができるのです.しばらくすると,成長の早いヒナが立ち上がり,巣の縁に移動しました.お尻を高く上げ,外に向けて勢いよく糞を排泄しました.巣を綺麗に保つためです.
 巣から少し離れた場所に,雌が餌を運んできました.ムクドリでした.この木の枝で大きな羽毛を抜き取るのです.雌は,餌を嘴でくわえると巣に運び,嘴でちぎってヒナに与えました..ヒナは,大きな肉の塊も,骨付きの肉も貪欲に飲み込みます.
 雌が飛び去った後,巣にはヒナだけが残されました.ヒナの成長は早く,すぐにお腹が空くのです.雄も、雌も休む暇なく餌を狩らなければならないのです.

オオタカ ヒナ.2羽のヒナは,成長の度合いが違います.先に孵化したヒナは,幼羽が伸び始めています.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ ヒナ.ヒナが立ち上がりました.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ ヒナ.お尻を外に向け,糞を排泄します.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌.巣から少し離れた場所に餌を運んできました.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌.ここで羽毛をむしり取ります.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌.餌は,ムクドリです.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌とヒナ.ヒナに餌を与えます.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌とヒナ.ヒナは,少し大きな肉の塊でも飲み込みます.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌と雛.ヒナは,次々と餌を飲み込みます.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


オオタカ ヒナ.餌を与え終えた雌が飛び去ると,巣には2羽のヒナだけが残されました.
撮影日時 2015.06.25 撮影場所 新潟県


 オオタカの子育てをここまでご覧いただいた方には,もうご理解いただけたと思います.オオタカの子育てには,餌が,沢山の命が必要なのです.オオタカが存在するためには,豊かな自然が必要です.オオタカが生息しているということは,豊かな自然が残されているということなのです.
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