新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

オジロトウネン 数十年ぶりの再会

2015-10-08 07:46:42 | シギ科
 オジロトウネン 学名・Calidris temminckii 英名・Temminck's Stint

 オジロトウネンは,新潟では数の少ない旅鳥です.トウネンほどの小さなシギで,黄色い足が特徴です.

 その日は朝から黒雲に覆われ,時々激しく雨の降る日でした.こんな日は,家で写真の整理と思いパソコンに向かっていました.昼近く,メールの着信音が鳴りました.アルバトロスさんからです.「雨の○○ジロネン」.こんな荒天の日も,アルバトロスさんはシギ・チの観察に出向いていたのです.えっ,「ジロネン」! 「ジロネン」とは,オジロトウネンのことです.

 現地に向かう途中,色々な思いが頭の中を駆け巡ります.オジロトウネンをはじめて観察したのは,はるか昔の数十年前のことです.もう,黄色い足しか印象に残っていません.場所は確か,河口の小さな水溜りだったような.今年の秋は,色々な方からオジロトウネンの情報をいただきました.しかし,これまで再会は果たせませんでした.今日は,再会できるだろうか? 果たして探し出せるだろうか?

 現地に到着,トウネンの群れから少し離れたところに黒っぽく見える1羽の小形のシギを発見.足が黄色い! 間違いなくオジロトウネンでした.アルバトロスさん,ありがとうございます.数十年ぶりの再会でした.はじめて見る鳥との出会いは嬉しいものです.そして,その喜びは徐々に熟成されていきます.数十年ぶりの再会は,瞬間的に爆発する感動です.

 今日,紹介する野鳥は,僕に爆発する感動をもたらしたオジロトウネンです.しかし,この写真を見た人には理解できないでしょうね.どう見ても地味なシギで,写真もイマイチですから.







 オジロトウネンについては,その後,さまざまな姿を撮影することができました.随時,紹介していきたいと思います.