
松剪定
落語にこのような話があります。
江戸時代の植木屋さんが言うには「植木屋ってぇのはちょっと鋏を入れては休み、ちょっと足場に上っては休み、休んでばかりいるようですがね、ちがうんでさぁ、少し離れて植木を眺め、今切った枝はよかったのか、次に切る枝はどれにしようかと考えているんでさぁ。こうしてたばこをのんびりふかしているように見えても、頭の中ではいつも植木のことを考えているんでさぁ」
今の時代にはこんなにゆったりとした植木屋さんはいないと思いますが、それでも近くの旧家に出入りしている植木屋さんを見ていると3メートルほどの松一本に一日以上をかけています。
わが家の庭にも2~4メートルくらいの松が3本あります。
暖かくなり、松の新芽が伸びてきました。松の新芽はローソクと呼ばれ、簡単に折れます。しかし、去年手を抜いたこともあってその数の多いこと。先日より合間を見て手を入れています。

松の剪定は「むしり7に切り3」と教わりました。葉をむしり取る作業が7割、余分な枝芽を切り取る作業が3割でちょうどいいということですが、来年のことも考えて3-7で大胆に刈り取っています。
のんびりと縁側でお茶でも飲みながら「今日は松でもやるか」ということは、はてさていつのことになるやら。
