トップ画像は、故郷五島をジェットホイルに乗って帰る船内から撮ったものです。
美しい風景を眺めながら、
見送りに来てくれた大好きな叔母さんと従姉妹の姉さんとの別れが辛くて
泣けて仕方ありませんでした。
3年前、東北大震災の翌年の珍しく雪が降った2月8日に、
最愛の母と弟を亡くしました。
私と妹にとって、2人の突然の死は
これまでの人生の中で一番辛く悲しい出来事でした。
帰る実家がなくなり、こちらへ墓を移転する事にし
この度、やっと遺骨を持って帰ってくることができました。
今週日曜日の午後のフライトで出発し、
奈良の家に帰ってきたのは昨日の夜7時を回っていました。
台風の影響によるフェリーの欠航にはじまり
アクシデント続きでさすがに疲れましたが、
遺骨をこちらに持ってこれてホッとしています。
母方のお墓も、この度東京の親戚が遺骨を持って帰りました。
2つの墓地を一度に改葬した形です。
こちらは神道なので、
神主さんに御霊を抜いてもらう儀式をやってもらいました。
私は子供の頃、生まれ育った町の巫女でした。
東京に住む母方親戚との再会も、
とても懐かしく嬉しくて仕方ありませんでした。
墓の移転が終わればもう帰ることはないだろうとそう思っていたのですが、
不思議なもので故郷が恋しい気持ちは、もっと強くなってきています。
室生犀星の「ふるさと」という詩の
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて 異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
この詩の意味を、故郷を離れ帰る実家がなくなってからようやく、
理解できるようになった気がします。
たった一つしかない故郷は、
かけがえのない場所なのだとしみじみ思っています。
また五島に帰ります。
お世話になった人が沢山いますから。