オルバニー公爵の館の一室、ゴネリルと執事のオズワルドが登場する。
この場は、またメイン・ストーリーに戻る。第一場から何日か時間が過ぎていて、リアは自分の計画通りに長女・ゴネリルの夫であるオルバニー公爵の館に滞在している。
Goneril: Did my father strike my gentleman for chiding of his fool ? Oswald: Yes, madam. Goneril: By day and night he wrongs me; every hour He flashes into one gross crime or other, That sets us all odds: I'll not endure it: His knights grow riotous, and himself upbraids us On every trifle. When he returns from hunting. I will not speak with him; say I am sick...... ゴネリル:お父様は、わたしの家来がお付の道化に小言を言っただけで、手お挙げになったというのね? オズワルド:左様でございます、奥さま。 ゴネリル:昼も夜もわたしを困らせてばかりおいでになる。 次から次と、黙っていられないような無茶をし通し、 お蔭で館中がいがみ合いに捲き込まれたまま。 もう沢山。お付の騎士たちは日増しに手が付けられなくなるし、 それにお父様も取るに足らない事で一々わたし達をお叱りになる。 狩りからお帰りになっても気分が悪いからといって、口を聞かないことにします……
リアの性格からいって、さもありそうな話だが、全部が全部真実ではなさそうである。これは一場の最後でゴネリルとリーガンが話していった「手」の一つだ。
もちろんリアにも責任があるわけで、どっちもどっちなのであるが…… 、でもこういう場合、間に挟まれる人間は堪ったもんじゃないよね。
リアは、責任ある地位を去るが、しかし生活の楽しみはそのままにしておこうというだから、これは虫のいい話である。
しかも、そんな我儘は相手が悪かったようで娘のゴネリルとリーガンは、逆にそれを利用して、リアの世話をする義務を逃れようと画策するのだ。
もちろんリアにも責任があるわけで、どっちもどっちなのであるが…… 、でもこういう場合、間に挟まれる人間は堪ったもんじゃないよね。
リアは、責任ある地位を去るが、しかし生活の楽しみはそのままにしておこうというだから、これは虫のいい話である。
しかも、そんな我儘は相手が悪かったようで娘のゴネリルとリーガンは、逆にそれを利用して、リアの世話をする義務を逃れようと画策するのだ。
ゴネリルはオズワルドの命ずる。
'Put on what weary negligence you please, You and your fellows; I'ld have it come to question: If he dislike it, let him to our sister, Whose mind and mine, I know, in that are one, Not to be over-ruled. Idle old man. That still would manage those authorities That he hath given away !' (おまえもおまえの仲間たちも、大ぴらに厭々な態度をして見せておあげ、 わたしはそれを切っ掛けにしたいのだから。それが気に入らぬとあれば、 妹のところへいらっしゃるがいいわ。もちろん、妹の心もわたしと同じで、 言いなりにならない事で一致しているのよ。 年寄りの愚かさにも程ほどにしてもらいたいわ。 棄ててしまった権力をいつまでも揮いだがるなんて!)
これは父娘戦争が勃発する宣戦布告のような状態である。