こんにちは、ジニーです。
今日は、朝から快晴。
もはや夏といっても過言ではないほどの暑さです。
そんな季節に読むといいかもしれません。
今日の読書感想は米澤穂信さんの『満願』です。
米澤穂信さんの作品は、今回初めて読みました。
「このミステリーがすごい!2022年版」で首位を獲得した『黒牢城』をはじめ、
『インシテミル』、『氷菓』など、話題の作品も手掛けている作家さんなので
いつかは読みたいと思っていました。
それも『満願』から読みたいと思っており、ようやくタイミングがありました。
本作は6つの短編を収録した小説です。
いずれの作品もミステリーとしてのクオリティが高く、名作として
評価されているのをいたるところで目にしました。
そういえば、本作も「このミステリーがすごい!2014年版」で首位を
獲得していましたね。
下馬評を参考に手にしてみましたが、非常に面白かったです。
収録される6つの物語は、
・夜警
・死人宿
・柘榴
・万灯
・関守
・満願
中でも特に僕が好きだったのは「夜警」ですね。
ある警察官の話で、立てこもり事件のさなかで殉職した部下について
邂逅していく形で物語は進みます。
一般市民を守るため職務を全うし、残念ながら命を落とした部下。
しかし、なにか判然としないものがある。
物語が進むにつれて、徐々に不穏な空気が色濃くなっていきます。
殉職した部下には兄がおり、その兄と会って話を始める場面から
一気に殉職した当日の真相が明かされていく。
そして最後に浮き彫りになる部下の本性。
短編集における一つ目の作品ですので、ある意味本作の
方向性をわかりやすく示すものだと思うのですが、
もうね、完全に心をつかまれてしまいます。
続く「死人宿」もスリリング。
とある宿にやってきた主人公が、元妻でもある仲居が持ってきた
誰のものかわからない宿泊客の「遺書」をもとに、命を絶とうとしている
人物を見つけて思いとどまらせようとすべく奔走します。
今日は、朝から快晴。
もはや夏といっても過言ではないほどの暑さです。
そんな季節に読むといいかもしれません。
今日の読書感想は米澤穂信さんの『満願』です。
米澤穂信さんの作品は、今回初めて読みました。
「このミステリーがすごい!2022年版」で首位を獲得した『黒牢城』をはじめ、
『インシテミル』、『氷菓』など、話題の作品も手掛けている作家さんなので
いつかは読みたいと思っていました。
それも『満願』から読みたいと思っており、ようやくタイミングがありました。
本作は6つの短編を収録した小説です。
いずれの作品もミステリーとしてのクオリティが高く、名作として
評価されているのをいたるところで目にしました。
そういえば、本作も「このミステリーがすごい!2014年版」で首位を
獲得していましたね。
下馬評を参考に手にしてみましたが、非常に面白かったです。
収録される6つの物語は、
・夜警
・死人宿
・柘榴
・万灯
・関守
・満願
中でも特に僕が好きだったのは「夜警」ですね。
ある警察官の話で、立てこもり事件のさなかで殉職した部下について
邂逅していく形で物語は進みます。
一般市民を守るため職務を全うし、残念ながら命を落とした部下。
しかし、なにか判然としないものがある。
物語が進むにつれて、徐々に不穏な空気が色濃くなっていきます。
殉職した部下には兄がおり、その兄と会って話を始める場面から
一気に殉職した当日の真相が明かされていく。
そして最後に浮き彫りになる部下の本性。
短編集における一つ目の作品ですので、ある意味本作の
方向性をわかりやすく示すものだと思うのですが、
もうね、完全に心をつかまれてしまいます。
続く「死人宿」もスリリング。
とある宿にやってきた主人公が、元妻でもある仲居が持ってきた
誰のものかわからない宿泊客の「遺書」をもとに、命を絶とうとしている
人物を見つけて思いとどまらせようとすべく奔走します。
夜が明けるまでがリミット、果たして手紙の主を見つけることはできるのか?
物語の最後、朝を迎えた主人公に訪れた事実になんとも言えない気持ちが生まれます。
ほかにも、一つ一つが確かな存在感を持つ、重厚ともいえる作品群。
短編でこのレベル感をまとめるというのは
常人のなせる業ではないですね。
短編集って、ある意味ノンジャンルの集合体(もちろんミステリーというくくりはあるが)
みたいなところがあるので、ひとつひとつの物語の短さはあるものの、
それぞれの作品でしっかりと読者を引き込むのって難しいと思うのです。
主人公だって作品ごとに違うし、より難しいのではないでしょうか?
だからこそ各作品がしっかりと存在感を持ち、読み込ませるだけの
プロットを持っていないことには名作にはならない。
最悪途中でだれてしまう。
話の好き嫌いももちろんありますが、それを差し引いてもすべてが一定の基準を
超えて共存しているところに、本作の一番のすごさがあるのかもしれません。
こんなに面白い作品、今まで読んでなかったのは、もったいなかった
これからも米澤さんのほかの作品にも触れていきたいともいます。
暑い季節に、ぞわっとした冷ややかさを感じられる本作。
まだ読んでない方も、何度も読んでいる方も、この夏のおともにしてみては
いかがでしょうか?

物語の最後、朝を迎えた主人公に訪れた事実になんとも言えない気持ちが生まれます。
ほかにも、一つ一つが確かな存在感を持つ、重厚ともいえる作品群。
短編でこのレベル感をまとめるというのは
常人のなせる業ではないですね。
短編集って、ある意味ノンジャンルの集合体(もちろんミステリーというくくりはあるが)
みたいなところがあるので、ひとつひとつの物語の短さはあるものの、
それぞれの作品でしっかりと読者を引き込むのって難しいと思うのです。
主人公だって作品ごとに違うし、より難しいのではないでしょうか?
だからこそ各作品がしっかりと存在感を持ち、読み込ませるだけの
プロットを持っていないことには名作にはならない。
最悪途中でだれてしまう。
話の好き嫌いももちろんありますが、それを差し引いてもすべてが一定の基準を
超えて共存しているところに、本作の一番のすごさがあるのかもしれません。
こんなに面白い作品、今まで読んでなかったのは、もったいなかった
これからも米澤さんのほかの作品にも触れていきたいともいます。
暑い季節に、ぞわっとした冷ややかさを感じられる本作。
まだ読んでない方も、何度も読んでいる方も、この夏のおともにしてみては
いかがでしょうか?
