花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

七五三の心得2024!!!

2024-08-27 13:15:38 | 仕事
8月も残りわずかとなりました
今年の夏もかなり暑さが厳しかったですね~

夏の終わりの時期ではありますが、明日から岩手に旅行に行く予定です
長いコロナ禍を経てようやく行ける東北旅行はお墓参りやら親戚巡り諸々の目的ではありますが、とても楽しみです
ただ台風が接近していて、そこだけは心配です・・・

さてさて、夏休みも終わりに近づき七五三のお申し込みもどんどん増えてきています
毎回しつこいほど書いてありますが・・・

 七五三は夏休みまでが勝負です

今年、七五三をお考えになられているご家庭はこの時期がとても大事になります。
七五三に必要な撮影や着付け、レンタル着物の手配など、夏休み明けには人気のあるお日にちが埋まってしまいますので、休み中には済ませておくことが断然お勧めです
また、お母様が着られたお着物をお子様に着せることをお考えの場合は、ご実家に帰省された時にお着物を確認されるのも良いと思います

花*小紋でも6月からご予約をスタートしておりますが、すでに11月のご予約が埋まりつつあります
このペースだと9月初旬にはに11月のご予約受付終了しようかとも検討中です。
人気のスタジオ様や出張撮影会社様も多分同じような状況かもしれません。
七五三はまだまだ先のイメージがありますが、秋に焦らないためにもそろそろご検討されるとよいですね


これから七五三を予定されるお客様用に、毎年「七五三の心得」を書かせていただいております
既に手配を済まされているご家庭も含めて是非、参考にしてみてくださいね



日にち

日程はお決まりですか?

七五三で一番最初にやるべき事は日にち決めです
正式には11/15となっておりますが、近年では混雑する当日をさけ、あえて他の日にちを選ぶお客様が多いようです。

早いお客様で9月末、遅いお客様で12/20頃まで七五三は行われています。
ただ、昨今残暑が長くなっている事を考えると9月は残暑でなかなか厳しいかもしれませんね

一方で10月下旬-11月のお日柄の良い土日祝日は、神社が大変混雑します
駐車場にすぐに入れなかったり、ご祈祷の待ち時間が長かったりしますので、時間に余裕を持って行動される事をオススメしています。

特に小さいお子様のいらっしゃるご家庭は混雑日を避けてお日にちを選ぶと良いかもしれませんね。
(10月初旬までや11月下旬以降は混雑がだいぶ緩和します)
ご両親がお休みを取る事ができるのであれば、平日のお参り&撮影が断然お勧めです

神社によってご祈祷の予約が取れるかどうかも異なる上、改修や祭事でご祈祷を受けていない日があったりもします
事前に神社にお電話でご確認された上でお日にちを決めるのが良いと思います



撮影

写真撮影はお決まりですか?
大手子供写真館、ハウススタジオ系写真館、地元密着型写真館、出張撮影・・・撮影方法は色々とあります。


(大手子供写真館)

メリットは気軽に利用できて、衣装が何枚も着替えられる事。
着付けヘアメイク料金も無料の場合が多いようです。
衣装が選び放題なので、おしゃれな女の子は大喜びだと思います。
お参り当日にも着物のレンタルや着付けサービスが利用できるのはとても便利です。

デメリットは仕上がりが作り笑顔気味なのとシンプルな家族集合写真。
ネガの受け渡しが1年先で、それまでの現像は写真館にお願いしなければいけない所が多い事です。
オフシーズンは値段を安く設定しているお店もありますので、撮影代を節約したい場合はシーズンを外して検討されると良いですね。


(ハウススタジオ系写真館)

メリットは部屋の内装の美しさ、おしゃれなお洋服、凝った構図やライティングでモデル風な仕上がり。
1日数組限定の所も多く、ゆったり撮影するのでプライベート感があり、お子様の自然な表情を撮影してもらう事ができます。
撮影データをその日のうちに渡してくれるので、ご自身で年賀状にしたり、プリントできるところも魅力です。

デメリットはお店によってはコンサートチケット並みに予約が取りずらい事、別途着付け・ヘアメイク料金がかかる所が多い事。
衣装の数は大手子供写真館より少ないかもしれません。
七五三シーズンに限定せずに、前撮りや後撮りを含めて検討することをお勧めしています。


(地元密着型写真館)

地元密着の昔ながらの写真館のメリットは何といっても撮影技術。
何代にもわたって技術が受け継がれているので、仕上がり、ポージングの美しさが魅力です。
赤ちゃんから成人式までお世話になることができ、成長を見続けてくれる心強い存在です。

デメリットは撮影のバリエーションの少ないところ、着付け、着物を自分で手配する事。
写真館によっては着物レンタルやお店で着付けまでしてくれるところも増えています。
今どきの撮影方法をプラスされて仕上がりのバリエーションも多い写真館から、昔風のカッチリした撮影方法を継承しているお店まで様々なので、事前調べが必要です。


(出張撮影)

メリットはお子様のリラックスした笑顔と屋外の自然な光の中でのお写真。
お外の撮影なので、お子様の生き生きした表情が魅力です。
神社でのご祈祷風景など、七五三ならではのお写真を撮ることが出来ます。

デメリットは、どうしてもお天気に左右されること。着物・着付けの手配は自分でする事、衣装が何枚も着替えられない事。
出張撮影会社の方で着物レンタルから着付け手配まで行ってくれるところもあります。

出張撮影会社を選ぶポイントはなんといっても、七五三撮影の経験値とお子様の対応に慣れているお店です。
お子様の心を開く事が上手なカメラマンさんだと安心してお任せできると思います。
最近では多くのカメラマンさんが七五三に新規参入している事から、お子様に不慣れな方もちょいちょいお見受けします
やはり、七五三の経験豊富なカメラマンさんが断然お勧めですね


それぞれのメリットデメリットを考慮し、写真の仕上がり、お値段、空き状況を参考に撮影依頼先をどこにするかを決めましょう。
どの撮影店も、早撮り、後撮りはすいているので、上手に活用したいものですね



ご祈祷

ご祈祷する神社はお決まりですか?
地元の神社、またはご実家近くの神社でご祈祷されるお客様が多いようです。

繰り返しになりますが、10下旬-11月中のお日柄の良い日は大変混雑します。
事前に神社に連絡して、ご祈祷の予約ができるか確認しましょう。
もし予約が出来ない場合は、神社に到着したら、まずご祈祷の待ち時間を聞きに行って、その状況で撮影を進行されると良いと思います。
もし、駐車場が混んでいたら、一人代表で先に神社に向かってご祈祷について確認、申し込みをされると、待ち時間も少なくスムーズです

そして、撮影があるのであれば、ご祈祷の前が断然オススメです
先に撮影をした方がお子様の着崩れがなく、元気もあるので良い表情が撮れると思います。
「苦しい」「脱ぎたい」「暑い」「疲れた」となる前に、まず撮影を済ませましょう



衣装

お着物はチェックされましたでしょうか?
レンタルの場合は小物やサイズが整っているはずですが、お持ちの着物の場合は小物に不足が無いか確認しましょう

「着物はあるから安心」なんて思っていても、直前になって小物が全然揃っていなかったなんて事がよくあります
特に、7才お子様は箱迫(はこせこ)やしごきなど大人には使用しない小物が多いので、しっかり確認してくださいね。
また、久しぶりに箱を開けたらシミだらけ・・・なんて事もありますので、早めにチェック&ご相談される事をオススメいたします。

髪飾りも、房がヨレヨレ、お花も凹んでたり・・・
そんな時はやかんでお湯を沸かして、出てきた蒸気にあてると綺麗に戻ります
近づけすぎて燃えたり、溶けたりしないように気を付けてくださいね。

足袋や草履もお子様が嫌がらない範囲で履かせて慣らしておくのもよいかもしれません


そして、絶対忘れてはいけないのが「肩上げ」




お子様の着物に限って、袖の長さのサイズを調整する為に肩にタックを取って縫いつける「肩上げ」作業があります
「肩上げ」はサイズ調整の他に縁起物の意味もありますので必ず済ませておきましょう。

肩上げについて記載していますので参考にしてください ⇒ こちら

「肩上げ」の他に裾の長さを調整する為に、腰のあたりにタックを取って縫いつける「腰上げ」もあります。
「腰上げ」をしておくと、紐が1本少なくて済むので着心地がとても楽ちん。どんなに激しく動いても着崩れもしません。

但し、7才さんの場合は、おはしょりがどうしても長くなってしまう為、「腰上げ」はしない方が見栄えは良いと思います
一方で、やんちゃさんや苦しさに耐えられない3才さんには絶対オススメです

レンタル着物の場合は、お店によっては「肩上げされていません」という所もありますので、事前に必ずホームページやお電話で確認しましょう

もし、お着物をレンタルで検討されている場合は「保険」に入っておくことをお勧めしています。
どこのレンタル会社さんでも¥1,000程度で「あんしんパック」というオプションがありますので、利用された方が断然安心ですね。

お出かけの場合天候不順が考えられることや、お子様が飲み物や食べ物をこぼしてしまう、お子様の口紅がママの着物についてしまうなど、七五三では着物が汚れる不安材料はたくさんあります
¥1,000で不安が解消されるのであれば、決して高くはないプランだと思います




食事

食事の場所はお決まりですか?
撮影、ご祈祷のあとにご家族やおじいちゃま、おばあちゃまと一緒に食事をされる方が多いようです。

ただ、お子様にとってお着物でのお食事は汚す&苦しくて大変
そこで、オススメなのはお食事場所を個室にして、そこで洋服へお着替え。
皆にお着物のお披露目も出来るし、その後は着替えて楽しくお食事できます。

食べこぼしを気にしながらの食事は楽しくないですもんね。
「どうしても脱ぎたくなーい」という、お洒落さんにはエプロンを用意しておいてもよいかもしれません。



その他オススメ

それ以外に・・・意外と役立つ小物です。



3才さん、5才さんは履き慣れた靴をもっていきましょう。歩いている途中で「脱ぎたーい」と草履をポイッなんて事もあるんです。
事前に足袋や草履を履いて歩く練習をしておけば、靴の出番は少なくなるかもしれません。

お菓子

七五三は着付けやら撮影やらご祈祷やらと子供にとってはかなりハードなスケジュール。

疲れてついつい不機嫌さんに・・・そんな時に「お菓子」を口に入れてあげるとなんだか元気に・・・・
ただし、棒つきの飴やチョコレートは着物が汚れるのでNG、ガムも撮影中口に残るのでNGです。
ラムネやグミは食べやすく、噛んですぐになくなってしまうのでお勧めです。
そして、水分補給用の水筒も便利です。できればストロータイプの方がお子様の口紅が落ちないのでオススメです

おもちゃ

待ち時間や撮影の時に役立つ小物です。お子様の機嫌を取る為に、この日は好きなおもちゃを持って出かけると良いと思います。
ゲームやPad、ポータブルDVDなども飽きさせないツールとしてこの日は特別に許してあげましょう。

数日前から「七五三の日は可愛いお姫様、かっこいいヒーロー」と伝えて、お子様と七五三を迎える事についてお話されるのも良いと思います




七五三は大忙しな1日でもあり、楽しい素敵な1日
イライラしないで、和やかに過ごせるように、事前にきちんと準備して当日をお迎えください








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英語で着付け!

2024-08-14 14:10:56 | 仕事
お久しブログです
楽しかったオリンピックも終わってしまいました
東京オリンピックは無観客で静かなオリンピックでしたが、今回は有観客で大盛り上がりでしたね

フランス開催という事もあり深夜の放送も多く寝不足な日々ではありましたが、選手たちの素晴らしいパフォーマンスにただただ感動しておりました
この日の為にどれだけの努力を積み重ねてきたかと思うと、全ての選手に対して感動をありがとうと言いたいです

競技を見ながら3年前におこなった東京オリンピックでのボランティアのお仕事を思い出しました。
オリンピックのボランティアになると様々な事前教育を受けるんです。
基本的なオリンピック精神や歴史、LGBTQや障害者の理解についてなど、どれもとても勉強になる素晴らしい講習。
online講習の中には英会話学習もあって、自分なりに取り組んでいました

しかし、英語は昔から何となく苦手意識があって、なかなか習得できず
大学時代に少しだけ英会話教室に通っていたのと、海外旅行先でなんちゃって日常会話ができる程度
最近では海外旅行も行っていないので、すっかり英会話を忘れてしまいました

着付けと英会話はほぼ無縁ではあるのですが・・・・
ご訪問させていただいているスタジオ様でなぜか昨年から海外のお客様に何度かお会いする機会がありました
着付けは会話ができなくても、ジェスチャーで何とか通じる仕事ではありますが、やはり説明や確認で英語を使いたいと思う場面も多々あり
英語ができないと、日頃お客様と弾む会話もただただ沈黙・・・・

そんな話を、お客様であり友人でもある外語学院の先生にしてみたところ

「着付けに役立つ英会話の勉強しませんか?」

と素敵な提案をいただきました
先生からは、外語学院の生徒さんの浴衣着付け講習を頼まれていた縁もあり、お言葉に甘えてお願いさせていただきました。





コロナ前に提案をしていただいたのですが、先日ようやく実現する事ができました
久しぶりの英会話講習は楽しみとドキドキ感でいっぱい
先生のお嬢様に着付けながらの実戦形式で進めていただきました。

いざ、始まるとあれもこれもと聞きたいフレーズが盛りだくさん。
自己紹介から途中の確認や指示まで、着付けがなかなか進まない位、たくさんの英文を教えていただきました。


・今日は私があなたの着付けをします I will put on kimono for you today.
・どの着物を着たいですか? Which kimono would you like to wear?
・腕をこちらに通してください Could you put your arm here.
・足を閉じてください(着付け時) Could you put your feet together. 
・苦しくないですか? Is it too tight?


などなど・・・・
なんと、80以上のフレーズをご指導いただきました

今回の講習では、英会話以外に海外のお客様と日本のお客様の違いについても教えていただきました。
挨拶の時にかわす握手は想像以上に強め
日本人の握手は「Dead Fish(死んだ魚)」といわれるくらい、ふにゃふにゃで力が弱いといわれるそうです

そして、海外の方には必ず「理由」の説明が必要だという事に驚き
「あ・うん」のやりとりや場の空気を読む日本人とは異なり、何かをお願いする時には必ず「理由」の説明が必要だという事を知りました。
着付けやヘアメイク前に肌着に着替える時やお手洗いを勧める時もなぜ今なのか説明をした方が良いとの事でした

国の違いは言葉だけではなく、行動や生活習慣にも大きな違いがある事を改めて勉強させていただきました。
終了後には全てのフレーズをテキストにして送ってくださり、先生には感謝の気持ちでいっぱいです

秋の繁忙期が終了した頃に、二回目の開催を提案していただきました。
それまでに、しっかり習得して、実際にも是非使用してみたいと思っています




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