楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

人間の経済活動の中でなぜ不況が来るのか? Ⅷ

2009-03-09 10:55:43 | Weblog
 ウィキペディアに景気循環として書かれていたものである。
景気循環を生産と在庫の関係から述べているが、新たな視点から再度検証してみたい。なぜなら今回のサブプライム問題から発生した不況は今までの説、在庫が積みあがったことによる生産調整イコール不況とは言えない面があるからだ。

 今回の状況は=住宅ローンの返済不能―金融危機―株式市場の混乱―リストラの発生―消費減衰―そして最後に在庫調整となっている。このことから考えて、今までのような在庫の積みあがりが、生産調整イコール不況という考え方が違っていたのではないかということから論を進めていきたい。
    
 下記はウィキペティアに書かれていたものに楢篠が別の説明をしている。

• 生産増在庫増=生産が増加し出荷を上回るために在庫が増加する状態で景気拡張の末期である。

• 楢篠=好況時の生産がそのまま持続するがインフレ懸念が増すため政策的に金融調整が進みだす、その結果徐々に消費に影響がで、在庫が積みあがる。まだこの状態ではいつもどおりの生産は継続している。つまり労働者の賃金には影響はない。

• 生産減在庫増=生産過剰が調整され生産減少が始まるが、依然出荷を上回るため在庫は増加する。景気後退の初期である。

• 楢篠=生産を減少させ在庫調整が進むが、出荷が下回るため在庫は増加する。この状態は生産に携わる労働者の残業規制等が始まるため賃金が減少しだす。リストラ等の懸念が出てくるため家計を守るという観点から消費に影響が出てくる。

• 生産減在庫減 生産が減少し出荷を下回るため、在庫が減少する。景気後退の末期である。

• 楢篠=生産調整が進み在庫が減少しだすことから、少しずつだが生産が上向き、消費意欲が起こってくる。景気後退の最終的局面を迎えることになる。

• 生産増在庫減=出荷が回復し在庫水準がさらに低下したために生産が回復するが、出荷を下回るために在庫が減少する。景気拡張の初期である。

• 楢篠=生産増在庫減というよりも、在庫が減少し生産が出荷に対し間に合わなくなったため、作業者を増加させ、残業等も増えるためボーナス込みの所得が増えていく。家計にゆとりが現れ可処分所得の増大から消費にまわす金額が増えていく。

 今回の不況以前の状況(好況時)で経済はどのように動いていたのか、現在身近なこととして捉えることができることから、それらを分析することによって不況は好況時において既に準備されていたとみることもできる。金融機関関係(リーマン・ブラザース等)が最大の報酬を得ていたことからもそのようにいえる。そこから貨幣の動きが好・不況に関係しているとみてとれる。


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