錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

変質流紋岩(リソイダイト)の露頭

2023年03月31日 | 石ころ

その昔、天草といえば木目調をし石であるリソイダイトが有名で、砥石や陶石の原料石材として知られていたのですが…
今では刃物の研ぎ手も少なくなって砥石としての需要も減ってしまいました。
いや、その前にリソイダイトって何ぞや?ってね。
それは…
むかーし、昔、その昔、地中深くから流紋岩が貫入した時に、その熱水作用によって絹雲母・電気石・石英のなどが生成されてできた石。
そして、その中でも天草のリソイダイトは別名『木目石』とも呼ばれ、岩石中の鉄分が酸化したものが年輪のように現れたもので、言い方を変えれば… 単なるシミ


で、一昨日は平日だと言うのにホテルも空きが無いし、行きつけのお店も定休日だったことから、その天草砥石を採掘している大矢野江樋戸の砕石場を訪ねてきたんてすね。
その名も澤村製砥所。
おまけに事務所に掲げられた大きな表札もリソイダイト製。
と、言うか…
このリソイダイトは加工がしやすく壁に貼る石材や、プレートを透かし彫りをしランプシェード としても利用されてたりするんだけど、砥石としての需要が無くなったがための苦肉の策 ってところでしょうか?


そして、この砥石に話を戻すと…
天草砥石には真っ白な備水(備水砥)と木目柄の天草(天草砥)があり、サンドペーパーに置き換えると800番程度。
要するに… 砥石を荒砥中砥仕上げ砥の3つに分けると、こちらの天草砥石は中砥ってところかな?
ただ、家庭で使う包丁とか農作業用の鎌とかであれは何の問題なく、この天草砥石一つで事足りる。
ただ、いくら時代の流れとは言え、需要の減少と安価な人工砥石(合成砥石)に押され天然の天草砥石が忘れ去られるのが惜しい気がする。

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ファコプス(三葉虫)の複眼

2023年03月18日 | 石ころ

デボン紀を代表する三葉虫にファコプス(Phacops)なるものがいて、この生き物(三葉虫)は複眼が良く発達する。
そして、随分と昔のことですが、このファコプスの目にジジイは心を奪われてしまった。
何故かって?
いやいや👆この複眼を見てくださいよ!
トンボなどの数とは比較になりませんが小さな個眼の集合体。
で、この個眼の一つひとつから入ってくる情報を結んで一つの画像として認識する…
そんでもって、その突出した複眼で前方だけでなく後方も同時に見ることができるんでよ。
もちろん、ある程度の死角はありますけどね…ww
そんな生き物(三葉虫)が約4億年もの前に存在していたことを考えると、何気に凄いことだと思いませんか?
と言うか…
もし、この三葉虫が絶滅していなかったら、今頃は飼育棟の水槽で飼っていると思う。
特に仁王さんのワラジみたいな大きなアンダルシアナとかね…
何時まで経っても頭の中は お子ちゃま 気分の、この爺さん。
でもぉ…
時として、こんな夢もイイんじゃないのかなぁ?

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鬼界アカホヤの続き

2023年01月15日 | 石ころ
先の『鬼界アカホヤ』で『続き希望』をクリック頂いた皆さん、大変お待たせをしました。
そして、その話は先にUPした画像から始まります。


今月の12日に阿蘇の外輪に堆積した鬼界アカホヤ(白いラインの沿う赤い部分)を撮影した際に少しだけサンプリングしてきました 。
そう、この堆積した鬼界アカホヤに含まれる火山ガラスを取り出そうという訳です。


先ずは…
サンプリングしてきた鬼界アカホヤを白い碗に適量入れます。
※使うサンプルは欲張らず少量で十分です。
次は碗の中に水を入れ塊を指先で潰す。


すると赤い泥水なり、その泥水だけをコメをとぐ要領で捨てる。
これを数回繰り返すと…
👇こんな感じまでになる。


それでも細かい泥の塊が確認できるので、指で軽く潰しながら更に数回繰り返すと…
👇こんな状態にまでなります。


で、その目的とする火山ガラスが含まれるのは右端の黒い残留物の中なので左の茶色い部分はスプーンなどを使って掻きだして捨てる。


そして水切りを終えた残留物を碗に入れたまま自然乾燥させたものが👆これ。
碗が白いために見えにくいのですが、それでもルーペで拡大するとキラキラとして火山ガラスを見ることができます。
が!


この残留物を透明なシャーレなどの容器に移し、下に黒い紙などを敷くと、より観察しやすくなります。
そして!
これで話を結んでも良いのですが…


この爺さんは顕微鏡にカメラを乗せて撮影してみた。
で、これが約7,300年前の巨大噴火で放出された、その火山ガラスです。
だから…
火山噴火に伴う噴煙の中を飛行機が飛ぶと、この火山ガラスがエンジンに吸い込まれ燃焼室で溶けた後に再び固まる。
すると全てのエンジンが機能しなくなり、場合によっては墜落という事態を招く。
そして、この残留物の中にも確認できますが、最も厄介なのが細かい粉塵と化した磁鉄鉱。
名に磁石の『磁鉄』と付くだけあって磁気を帯びているものだから、電子機器の冷却窓やファンなどを介して吸い込まれるとショートやエラーを起こし人の生活に大きな影響を与えてしまうのです。
で、最後に一言…
もし機会があれば “ 論より証拠 ” で皆さんも火山ガラスの観察にトライしてみては如何ですか?

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鬼界アカホヤ

2023年01月12日 | 石ころ

昨日は子供や孫に御伴して、冷たい風が吹きつける阿蘇の外輪まで出かけてきました。
しかーし、そこは冬の山。
木々の葉もなく雪もなく、そんでもって人も獣も見かけぬ殺伐とした風景だけが続く場所。
まぁ、厚く積もった雪に阻まるよりはマシだけど…
それでも全く面白さに欠ける。
ならば!


このブログネタに使う画でも撮って帰ろうと…
約7,300年前に九州南部の縄文文化を壊滅させたと推測されている鬼界カルデラの大噴火に伴って堆積した火山灰の地層を撮影してきました。
でもぉ、それって… どれ?
ですよねぇ。
そこで画像に写るアカホヤ(鬼界アカホヤ火山灰)に線を引いてみました。


分かるかなぁ?
白い線に沿うように赤い地層が続いているのが…
これが約7,300年前に大噴火を起こした鬼界カルデラ由来の火山灰層になります。
で、これで話は終わりですか?
いえいえ、この話は…   つづく

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上空から見た龍ヶ岳町

2023年01月08日 | 石ころ

昨年の12月に福岡から沖縄へと向かう飛行機の33,000フィート (約10,000m) 上空から見た熊本県上天草市の龍ヶ岳町。
そして、この龍ヶ岳町の大半が中生代白亜紀の堆積物で構成されています。
だから…
この爺さんが若かりし頃には毎週のように通った場所なのですが、ここで詳しく書くと正体がバレるので…… ごめんなさい
ただ、当時は現在のような規制区域もなく手つかずの露頭が多くあって、石を割る度にアンモナイトやイノセラムスなどの化石が見つかりワクワクしたものです。
特に黒く光るものが出てくると…
心は┌(^。^)┘♪└(^。^)┐♪┌(-。-)┘♪\(^^\)♪ (/^^)/♪\(^^\) ♪(/^^)/よと舞い上がる。
懐かしいなぁ…
ただ最近は、そんなワクワクした気持ちになった覚えがない。
やっぱ年を取ると感動とかが薄れるのかなぁ?
もう少し暖かくなったら…
いや、無事に退院できたら、体ならしの序に何処かの露頭を訪ねてみようかなぁ?

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漂流軽石

2022年05月12日 | 石ころ

昨年、小笠原諸島の福徳岡ノ場新島が海底噴火を起こし、そこから放出されたパミス(軽石)が海流により運ばれて沖縄から鹿児島南部の島々へと漂着したことは記憶に新しいかと思います。
そして、この漂着したパミス(軽石)は今も貴重なものかのようにネット上で売買されている。
が!
島民の方々にとっては迷惑なもの。
この漂着したパミスは次々と漂着し、今もなお島の方々へ大きな影を落としているのも事実。


それが👆これです。
ここに並んだフレコンバックの中身は全てパミス(軽石)。
海岸に漂着したゴミを分別清掃し、そこにの残ったパミスだけをフレコンバックに詰めていく・・・
で、その結果は御覧のとおりで処分先が決まらないまま大量のフレコンバックが並ぶだけ。
正に、それは“イタチごっこ”で限がない。
ただ1924年(大正13年)10月31日に西表海底火山(正しくは西表島北北東海底火山)が噴火した時と同様に、何れは波に揉まれ砕かれて形を無くしたり、また一部は水を吸って海底に沈むのでしょうけど景観をウリにする観光地では何時までも待ってなんていられない。
報道では沖縄本島や奄美の漂着軽石が大きく取り上げられましたが、ここ先島諸島の島々でも事の大小は別にして同様のことが起きてます。
どこも大変なんだろうけど、この島の人たちは騒がないだけ・・・・

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福徳岡ノ場由来のパミス(軽石)

2022年04月29日 | 石ころ
2021年の8月に小笠原の海底火山(福徳岡ノ場)が噴火をし、そこから放出された大量のパミス(軽石)が沖縄や奄美に漂着し海上を航行する船舶や漁業関係者などに大きな損害を与えたこと記憶に新しいかと思います。


そして!
ここ八重山の海にも福徳岡ノ場由来のパミス(軽石)が漂着しているのです。
なーんて事を語ってはいるけどスーパーコンピューター(スパコン)を使ったシミュレーションでも予想されてたことなので何ら驚くことではないのですが・・・


だから海岸を歩くと、そのパミス(軽石)が帯状に打ち上げられているのを見ることができるのです。
要は、このことに気づくかどうか・・・
まぁ、沖縄や奄美へ第一波のパミス(軽石)到達したころに比べるとサイズダウンしていることは否めませんが探せば5cmを超えるようなサイズもある。
これから波に揉まれながら破砕されて消えゆく定めのパミス(軽石)。
もし島を訪れる機会があれば、そんな長い旅を続て出会った小さな石粒に少しだけ心を傾けられてみてみては如何でしょうか?


そして一昔前に比べると激変しましたが、その先には美しい海が・・・・

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熊本城ミネラルマルシェ

2022年01月29日 | 石ころ

昨日の『植木まつり』に続き、今日は熊本市内の熊本城ホールで開催されている熊本城ミネラルマルシェへと出かけてきました。
聞きなれないかもしれませんが熊本城ホールはSAKURA MACHI Kumamoto に併設された施設です。
そんな熊本城ホールで1月28日から30日までの3日の予定で開催されている。
2022年1月28日(金)12:00~19:00
2022年1月29日(土)11:00~19:00
2022年1月30日(日)11:00~16:00

入場無料は無料 👈これ大事ね 


そんなこんなで開催中日となる今日の夕方から会場を覗いてきたという訳。
いやぁ・・・
今年の福岡ミネラルショーもそうだったけどジュエリー関連の商品は多いものの、目的としていた鉱物や化石の出物は少なかった。
と、言うことで・・・・
Cherryは6月にグランメッセ熊本で開催が予定されている次回のイベントに期待しています。

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オリビンの浜

2021年12月22日 | 石ころ

薩摩半島の先に位置する開聞岳の東方にはオリビンの浜と呼ばれている海岸がある。
まぁ、以前にも記事としてUPしたことがありましたが・・・・
で、そのオリビンとは何ぞや!
それは石につけられた和名で言えばカンラン石。
そして宝石で言えば8月の誕生石でもあるペリドットなんだなぁ。
そんな“オリビン”が黒い砂の中に無数にあったらどうしますぅ?
中には画像の左上の端にあるような大きさの物まであるんですよ。
おまけに足元の砂に普通に混じってる。
いや、気付いた時には既に足で踏みつけている。
そうなると、もうTreasure huntingしない手は無いでしょう。
と、言うことで・・・
今日は、ちょっと寄り道してオリビンことペリドットをGETしてきましたぁ。

※ちなみに画像に写る透明感のあるシーグラス的なものが全てペリドットです。

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福岡ミネラルショー

2021年11月27日 | 石ころ

今日は福岡市博多区で11月26~28日に開催される第15回 福岡ミネラルショーへ出かけてきました。
そして、そのミネラルショーとは何ぞや?
そんな方のために簡単に説明すると天然石・パワーストーン・原石・鉱物・宝石・化石・隕石・アクセサリーの卸業者や小売業者が一斉に集う展示即売会です。
もちろんバイヤーさんだけでなく一般の方の入場や購入もでき、なんてったって入場無料というところがイイ。
ただ、ここで一言だけ付け加えておくと、このCherryは決して主催者側の回しものではない…ww
で!
ここへは毎度のように出向いているので今日は息子への土産に紫外線で激光するユーパーライトのブレスレットだけを購入し会場を出た。
と、言うかCherrの目に止まるものがなかった・・・


そこで今宵は福岡空港近くにあるジョリパの月隈店で軽く食事をとって帰ってきたんだけど、次は年明け早々の1月28日から30日に熊本城ホールで開催される第1回熊本城ミネラルマルシェに期待ってところかな?

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