木漏れ日の中を歩いていると、いろんな音に出合います。
黄色くなったブナやタケカンバが小枝を揺らす音。
澄み切った空の蒼と木の葉の緑や黄色に、真っ赤なモミジが秋の彩りを添えて
森のなかは小さなパラダイスのようです。
リスや小鳥たちが木の実を探しにやってきて森はザワザワと騒ぎ始めます。
そのザワザワで微睡みから覚めた森の妖精が、さらに奥へと私を誘います。
タケカンバの木が自慢のダンスを披露しはじめると、ブナの木も負けてはいません。
風の精もやってきて、ユラユラとお得意の風のワルツを踊ります。
群馬県にある秘境の照葉峡でスケッチをしながら、なにやら秋の童話を構想していました。
夢想することで今を楽しむことができたら、それはそれで人生の楽しみ方のひとつでしょうね。
明日は限りなくあるようで、ない・・・・今、そう思っています。