ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

野菜のテリーヌ

2006年04月21日 | シェフのコラム
フランスの料理ガイド

ゴーエミヨー誌 19,5点昇格 パーティーの料理の

もう一つのプラトーは

野菜のテリーヌ

このプラトーの下にもコンソメのゼリーを流し

オヤジの顔を

頬を覆うひげと

太めの眉毛

そしてプラトーの周りには

れすとらんローベルガードのメニューの表紙にもなっている

さくらんぼをくわえた女性の唇を

ミッシェル トラマのMtを入れてあります。

味の記憶

2006年04月19日 | シェフのコラム
私に残る

とてもまずい味の思い出です

私が幼い頃 母は町内の婦人会で鉄製の鍋の講習に出かけました

厚手の鍋で逆さにして蓋も浅手の鍋として使え

いわゆる万能鍋 

たぶんかなりの家庭に残っているかと思われます

焼く 煮る 蒸す 揚げる ローストする

主婦なら魅力的な鍋です

その鍋の使い方をたぶんデモンストレーションしたのを見て

そして今で言う レシピまで付けて とくれば

母が買ったのもうなずけます

その鍋でスポンジケーキのスポンジまで焼けるといった具合で

教わった通り 

一度目母は上手く焼いてくれました

それで作ったローストチキンといったら

何度もせがんだものです

ある日 母は機嫌がよく 

またケーキ焼いてあげようか と 言うので

うん と答えた私と弟

今で思えば生地にバニラエッセンスを加えなければ

美味しくならないものだったと思います

母は最初に上手く行ったので また上手く焼けるとおもったのでしょう

また 材料の一部が足りなくても何とかなると

たかをくくっていたのかもしれません

また私と同じ いえ あの親にしてこの子ありで

肝心な所で気を抜いて 

火加減をあやまったか 焼く時間が長すぎ

底の方が焼き色を通り越して 焦げに近く苦い味に

母は私達を呼び 3時のおやつの時間に

はいどうぞ と 出されたスポンジが 最初のものとは

香りも色もちょっと違いました

が そこは幼かった私と弟は

いただきますと手を伸ばし 口に運び

言ってはいけない言葉を!

母自身も解っていたはず それでも母は 

「一生懸命作ったんだから食べなさい!」と

食べないんだったらもう作ってあげないと 捨て台詞まで言う始末で

真っ赤な顔をして 食べかけになったスポンジをサッサと下げられました

今 不味かった味を思い出すたび

今は亡き母を思い出せるのです

美味しかった記憶も大切ですが

不味かった記憶もまた大切にしたいと思います

なぜなら

美味しくても不味くても その味でその時の事を思い出せるのですから

あの親にしてこの子あり

母さん 

俺もスポンジ作るの今でも苦手です

週末の夜は

2006年04月18日 | オードブル


シェフ:お電話ありがとうございます デリカテッセン レアールです

お客様:もしもし あ レアールさんですか 今日の夜 オードヴルをお願いしたいのですが出来ますか?

シェフ:ハイ 出来ますよ

お客様:よかったー   

{シェフよくないですよ 本当は断る位 予約で一杯になっていなければならないのに}

シェフ:お客様は何名でお召し上がりですか?

お客様:二人なんですけどー

シェフ:お祝いでしょうか それとも記念日かなんか?

お客様:いえ 別に 今日はゆっくり妻とワインでも飲みながら と 思いまして

と 言うか シェフのブログのリンク先の方が 時々 週末に奥様に楽をさせて上げたいので レアールさんの オードヴルを頼んでいるというのを見まして

シェフ:そーだったのですか では夕食兼 ワインに合うようにメニューをお作り致します

お客様:あっ メインはハンバーグであとはおまかせでいいですか?

シェフ:はい ハンバーグがメインですね かしこまりました

    お客様のお名前と電話番号お願い致します。

お客様:の王子です 電話は0149 4649 01418

シェフ:王子様ですね 電話がオイシク ヨロシク 美味しいわ!ですね

    ありがとうございました

{やったー オードヴルの予約だー 助かったー}

数時間後

   あのー予約した王子ですけど

シェフ:いらっしゃいませ 御用意出来ております
    {なかなかオサレー}

王子様:またお願いしますよ

シェフ:ありがとうございます 毎回メニューを変えてお作り致しますので

    今日のオードヴルはお二人分で25万円になります

:安いなー 50万円位かと思っていたのに じゃあ

シェフ:ありがとうございました {お願い また 頼んでー王子様~}




ただいま~

おかえりなさーい ねえ あなた レアールさんのオードヴル持ってきた?

王子様:ああ買ってきたよ

王女様:さっそく開けてみましょうよ

王子様:と その前にワイン ワイン

王女様:あっ バゲットも用意しなきゃ 私ってあわてんぼ

王子様:はははは それは 僕も同じだよ

王女様:さ 開けるわよ わ~~~~~おいしそ~~~~

王子様:じゃ 今日はフランス式にア タ サンテ!

王女様:何から食べようかな 私はキッシュから ・・・ん~~~

    美味しいパン屋さんのと違ってレストランってゆうの グリュイエールチーズの風味とスモークサーモンの味がこー何ていうの

幸せなマリアージュっていう感じ

王子様:それじゃあ僕たちみたいじゃないか ハ ハ ハ ハ

この後二人の会話が弾み至福の夜を迎えたのでした

めでたし

めでたし 



皆さんも週末のオードヴルいかがですか?

お待ちいたしております

尚 御予約が一杯の時にはお断りするかもしれません     


ジュニア:んなこと めったにないじゃないの

シェフ:ジュニアだまってろ そう言っておけば流行っていると思うだろ!

グルメガイド昇格記念パーティー料理

2006年04月17日 | レ・アールについて
1991 ゴーエミヨー誌の

20点満点中 19,5点に昇格したお祝いに

友人 知人を呼んでのビュフェ パーティーの料理を

この時はキュイジニエ達が私の所に来て

どうしたらいいのか 

どうやって盛るのかを聞きに来たので

「何で俺に聞くんだよー 自分で考えろ!」と言うと

口々に

「ムッシュ トラマがマサに聞け!と言われた」と

ちょっと 鼻高々!

ピジョンのコンフィ(鳩)とランティーユ(レンズ豆)フォアグラのテリーヌの

プラトーです

下にはコンソメゼリーが敷いてあり

モザイク模様は人参とクルジェット(ズッキーニ)ナヴェ(カブ)で飾り

ミッシェル トラマのイニシャルのMtを右下にあしらいました

これで 

私の給料も昇格しました。


レアールバールのできるまでⅥ

2006年04月16日 | レアール バール
窓にあるロールカーテン

そのロールカーテンにガーデニングに使用する

ビニールコーティングしてある鉄の棒を窓枠にひっかけ

ロールカーテンの一番下の所にひっかけて

ロールカーテンを下げると

あ~ら不思議

インスタントオーニングの出来上がり

オサッレ~

そしてスポットライトを当てれば間接照明みたいに

柔らかい明かりに

なんてシェフって頭いいんでしょ

この時 レベル 7,25

もうちょっと

もおちょっとだぞー

ジョー

打ったら

引くんだ

引くんだ

ロールカーテンを

引くんだ           パシッ  パシッ   端!











クーロンヌ

2006年04月15日 | シェフのコラム
サントロペで働いている時に

パートダマンドで作ったクーロンヌ(ピエロ)と海賊の船長

お客様はいきなり予約無しに

誕生日のガトーを言ってくる方がいたりして

そんなときに一発で決めるには便利な細工物

フランスの色素はいろいろあってきれいに仕上がります

デザインは私の頭の中でイメージしてここはこうで

こっちはこの方がなどと考えながら作ってみました

手にはロウソクを持てるようにしてあり

いかにもピエロが

ボンナニヴェセル(誕生日おめでとう)と言っているかのように

表現させました

ピエロの首周りと袖についたヒラヒラのところが

クーロンヌしました


待機

2006年04月15日 | シェフのコラム
いつでも

ガトーに乗せられるように

あらかじめ作っておいた細工物

オリヴィエがガトーを

私の細工でデコレーション

これが私達のコラボレーション

お客様も喜ぶデーション

皆 ハイテンション


イェー!




バールの出来るまでⅥ

2006年04月15日 | レアール バール
中央に丸い折りたたみのテーブルを

普段は知り合いのお店やイベントのカードが

並んでおいてあります

一応

スタンディングを頭に置いているので

高さも高くしました



それでも椅子を持ってきて座るお客様がいらっしゃるので

もっと上げちゃおうかなー

なんて考えております

レベル6.98

ボナペティ

2006年04月13日 | アート
ムッシュ コルディエにプレゼントした

タブローの発展形です

ちょっとモダンなレストランで食事をしているようではないでしょうか


発展形

2006年04月13日 | アート
台座は木目調に包丁で年輪を刻み

大理石模様の手

木製のようなラシェットの上に

マダム フーシェットと

ムッシュ クトー

テーブルクロスも

発泡スチロールの薄切り

いかがでしょう

今日のラシェット(お皿)は


シャリオのために

2006年04月13日 | アート
ノエルは過ぎてしまいましたが

ノルマンディーのレストランでは

デセールをシャリオ(ワゴン)でサーヴしておりました

そのシャリオに乗せたディスプレイで

簡単に作ってしまいましたので

と 言うより

パトロンがノエル2日前に作ってくれと突然言われまして

あわててつくったものです

4頭のトナカイに引かれたパパノエルが田舎の町並みを横切って

空には流れ星と

釣り糸でぶらさがった

星と天使が舞っております


メートルドテルのフィリップのために

2006年04月12日 | アート
アジャンにある私の師のレストラン 

ローベルガードのメートルドテル フィリップの誕生日にプレゼントした作品
 

ジェットスキーが上手でよく私もさそわれて

遊びました

ジェットスキーをペガサスに見立て

それを操る姿をイメージに製作

ペガサスの首の向きと

足の跳ね上がり方で動きを表現したのですが

いかがでしょう


ハチドリ

2006年04月12日 | アート
木目の台に

大理石模様のフレーム

木の様なハイビスカスの花(フランス語で発音すると イビスキューウス いびき  急須ではありません)

飛びながら花の蜜を吸うハチドリ

この作品の面白さは

ハチドリの口ばしだけで止っている点で

発泡スチロールならではの軽さのなせる業

強度がないので

くちばしには縫い針が仕込んであります