最初に。以下ネタバレはありません(笑)
上映終了後、隣のMさんと顔を見合わせて、溜め息混じりの「面白かったね~」
木更津みたいに手を叩くほど爆笑したあとの「めっちゃ面白かったねー!!」や
スターウォーズみたいに高揚感に浸ったあとの「あー面白かったー!!」とか
そういうのとはまったく異質の「面白かった」
ほんとに、是枝監督が言っているように、見終わったあと、心がほっこりする
なんだろう、ほんとに上手く言えないんだけど……是枝マジック?
これはほんとに「本当にいい映画」です。
最近の映画界の傾向として「泣ける映画」=「感動する映画」=「いい映画」
という暗黙の了解があるようだけど、それは違うということに気づかされました。
「花よりもなほ」では、くしくも出演者の古田さんがこの映画の脚本を見たとき
「事件ねえなあ、と思った」と言っているように(パンフレットの中でね)
人命を脅かすような大事故も起きないし、歴史を覆すような大事件も起こらない。
ただただ、淡々と、裏長屋に住む市井の人々の日常が描かれるだけ。
主人公の宗左の仇討だって、それはあくまで宗左個人の抱える問題として描かれ
映画全編に流れるのは、フツーの人々のフツーの日常。
赤穂浪士の討入りも、町人にとっては商売の糧や話の種でしかないわけで。
ドキュメンタリー映画を撮ってきた是枝監督ならではの、人を見つめる視線。
それがこういう時代劇にもとても上手く活かされているとでもいいますか。
極端な善人も悪人もいない、人が本来持っている強さ、弱さ、ずるさが
とてもリアルにとても自然に描かれていて。
とにかく「イヤな奴」とか「好きになれない奴」が一人も出てこない。
(唯一の憎まれ役のような長屋の大家でさえ、憎めない愛嬌がある)
是枝監督の「愛」を感じますなー
人って、どんな環境だって、どんな境遇だって、満足できるかできないかは
気持ち一つなんだよーみたいなメッセージもなんとなく感じたり。
まあ、深読みしようと思えば、いろいろな解釈ができる映画でもありますが…
9.11以後続く復讐の連鎖の無意味さとか、勝ち組・負け組社会への皮肉とか
(雑誌でも是枝監督がそのあたりを突っ込まれてインタビューされてますが)
でもねえ、見終わると、そういうのは「どうでもいっか」となるんですよ。
大爆笑もなく、号泣もないけれど、なぜか癒され心が充足する映画。
小難しいことを考えずに、負け組たちが楽しく暮らしている裏長屋の生活を
自分もその一員になったつもりで楽しむのが一番です。
…さて。映画のあとの舞台挨拶。
もうネットやTVでも流れてたので、いまさら語るのもなんですが
1階客席後方から舞い上がる花吹雪とともに登場してきたときには
「うーん、やっぱり1階席がよかったかー!!」
と思いましたが、舞台に上がると2階席の一番前からも十分見えるわけで。
にしても、是枝監督、岡田君を含めて総勢12名。
これだけ舞台に並ぶとさすがに圧巻です。
ミューステで帽子の下から見える髪からなんとなく想像はついてましたが
やっぱり、岡田君、髪切ったーー!!
なんだろ、役作りかな?
もうすぐ夏だからかな?
でも、うっすらと生えたヒゲともども、とっても似合ってるのでいい!
…む…ヒゲ……
パブロフの犬状態だな
ヒゲの話になると、「ヒゲの似合わないあの方」が脳裏に急浮上…
浅野忠信さんはそのヘアスタイルからして「芸術家」
アーティストじゃなくて芸術家
立っているだけで迫力ありますね、このお方は
そして、やっぱりヒゲが似合うのだな
古田さんはいつもと同じ…(笑)
髪がちょっと短かったら、いのうえひでのりかと思っちゃうよ
濃いモスグリーンのワンピを着たりえちゃん、可愛くて素敵
着物もワンピースも似合うそのスタイル、憧れますー
ここに来るのに2トントラックでやってきたの?みたいな寺島さん(笑)
その個性あふれるガラシャツは寺島さんしか着こなせませんよ
キム兄の土井勝先生のモノマネがあったり(撮影中にやってたそうで)
続編(まず連ドラそして映画でファイナルという…それって「○猿」だよね?な話)
の話が出たりと、盛り沢山だった舞台挨拶
なんだかさー、あっという間に終わっちゃったよー!!!
(フォトセッションとかあったりして時間は結構あったと思うのですが)
あうー
会場を去っていく岡田君の姿を指をくわえて2階から見ているだけの私でした。
ちなみに、ネット情報による後日談。
舞台挨拶のあとの打ち上げで、是枝監督には岡田君主演での別の企画があるそうで。
しかも、知能犯の役だってさー!!!おお、やってくれ、ぜひぜひ。
で、「…配給の松竹によると、『花よりもなほ』の海外配給権が既に邦画歴代最高となる1億円を突破し、韓国や香港、タイのほかヨーロッパ圏など10カ国以上での公開が決定。さらに米英などからもオファーが殺到している。興収は15億円を目指す。」
とサンケイスポーツの記事にありました。(まとめるの面倒くさいからコピペだよ)
ひとごとながら、すげえ嬉しい。
みなさまもぜひ、劇場へ足をお運びください。
なんとかコードより、はるかにずっとずっといい映画だと思います。
上映終了後、隣のMさんと顔を見合わせて、溜め息混じりの「面白かったね~」
木更津みたいに手を叩くほど爆笑したあとの「めっちゃ面白かったねー!!」や
スターウォーズみたいに高揚感に浸ったあとの「あー面白かったー!!」とか
そういうのとはまったく異質の「面白かった」
ほんとに、是枝監督が言っているように、見終わったあと、心がほっこりする
なんだろう、ほんとに上手く言えないんだけど……是枝マジック?
これはほんとに「本当にいい映画」です。
最近の映画界の傾向として「泣ける映画」=「感動する映画」=「いい映画」
という暗黙の了解があるようだけど、それは違うということに気づかされました。
「花よりもなほ」では、くしくも出演者の古田さんがこの映画の脚本を見たとき
「事件ねえなあ、と思った」と言っているように(パンフレットの中でね)
人命を脅かすような大事故も起きないし、歴史を覆すような大事件も起こらない。
ただただ、淡々と、裏長屋に住む市井の人々の日常が描かれるだけ。
主人公の宗左の仇討だって、それはあくまで宗左個人の抱える問題として描かれ
映画全編に流れるのは、フツーの人々のフツーの日常。
赤穂浪士の討入りも、町人にとっては商売の糧や話の種でしかないわけで。
ドキュメンタリー映画を撮ってきた是枝監督ならではの、人を見つめる視線。
それがこういう時代劇にもとても上手く活かされているとでもいいますか。
極端な善人も悪人もいない、人が本来持っている強さ、弱さ、ずるさが
とてもリアルにとても自然に描かれていて。
とにかく「イヤな奴」とか「好きになれない奴」が一人も出てこない。
(唯一の憎まれ役のような長屋の大家でさえ、憎めない愛嬌がある)
是枝監督の「愛」を感じますなー
人って、どんな環境だって、どんな境遇だって、満足できるかできないかは
気持ち一つなんだよーみたいなメッセージもなんとなく感じたり。
まあ、深読みしようと思えば、いろいろな解釈ができる映画でもありますが…
9.11以後続く復讐の連鎖の無意味さとか、勝ち組・負け組社会への皮肉とか
(雑誌でも是枝監督がそのあたりを突っ込まれてインタビューされてますが)
でもねえ、見終わると、そういうのは「どうでもいっか」となるんですよ。
大爆笑もなく、号泣もないけれど、なぜか癒され心が充足する映画。
小難しいことを考えずに、負け組たちが楽しく暮らしている裏長屋の生活を
自分もその一員になったつもりで楽しむのが一番です。
…さて。映画のあとの舞台挨拶。
もうネットやTVでも流れてたので、いまさら語るのもなんですが
1階客席後方から舞い上がる花吹雪とともに登場してきたときには
「うーん、やっぱり1階席がよかったかー!!」
と思いましたが、舞台に上がると2階席の一番前からも十分見えるわけで。
にしても、是枝監督、岡田君を含めて総勢12名。
これだけ舞台に並ぶとさすがに圧巻です。
ミューステで帽子の下から見える髪からなんとなく想像はついてましたが
やっぱり、岡田君、髪切ったーー!!
なんだろ、役作りかな?
もうすぐ夏だからかな?
でも、うっすらと生えたヒゲともども、とっても似合ってるのでいい!
…む…ヒゲ……
パブロフの犬状態だな
ヒゲの話になると、「ヒゲの似合わないあの方」が脳裏に急浮上…
浅野忠信さんはそのヘアスタイルからして「芸術家」
アーティストじゃなくて芸術家
立っているだけで迫力ありますね、このお方は
そして、やっぱりヒゲが似合うのだな
古田さんはいつもと同じ…(笑)
髪がちょっと短かったら、いのうえひでのりかと思っちゃうよ
濃いモスグリーンのワンピを着たりえちゃん、可愛くて素敵
着物もワンピースも似合うそのスタイル、憧れますー
ここに来るのに2トントラックでやってきたの?みたいな寺島さん(笑)
その個性あふれるガラシャツは寺島さんしか着こなせませんよ
キム兄の土井勝先生のモノマネがあったり(撮影中にやってたそうで)
続編(まず連ドラそして映画でファイナルという…それって「○猿」だよね?な話)
の話が出たりと、盛り沢山だった舞台挨拶
なんだかさー、あっという間に終わっちゃったよー!!!
(フォトセッションとかあったりして時間は結構あったと思うのですが)
あうー
会場を去っていく岡田君の姿を指をくわえて2階から見ているだけの私でした。
ちなみに、ネット情報による後日談。
舞台挨拶のあとの打ち上げで、是枝監督には岡田君主演での別の企画があるそうで。
しかも、知能犯の役だってさー!!!おお、やってくれ、ぜひぜひ。
で、「…配給の松竹によると、『花よりもなほ』の海外配給権が既に邦画歴代最高となる1億円を突破し、韓国や香港、タイのほかヨーロッパ圏など10カ国以上での公開が決定。さらに米英などからもオファーが殺到している。興収は15億円を目指す。」
とサンケイスポーツの記事にありました。(まとめるの面倒くさいからコピペだよ)
ひとごとながら、すげえ嬉しい。
みなさまもぜひ、劇場へ足をお運びください。
なんとかコードより、はるかにずっとずっといい映画だと思います。