昨日の夜、お風呂に入ってるときでしたよ
最後の仕上げに足をオイルマッサージしている最中、背後で怪しい物音が。
ブーン バサバサ ドサッ
なんか落ちてきたみたいなんですけど
なんでしょう
肩越しに振り返れば、バスタブのそばにいるのは
長い触角をふわふわ動かして佇む、焦げ茶色の大きな節足昆虫。
うーん・・・コオロギ、じゃないよね・・・
こういうときにな
「いま我が家にしげさんがいてくれたらなあ」
思うねん
バタバタバタバタ
体に巻いたバスタオルを手でおさえながらリビングに駆け込む私。
先にお風呂を済ませていたしげさんは、ビール片手にテレビでお笑い番組見てる。
「たいへんしげあきさん、逃げて
」
「(テレビ見て笑いながら)んーどうしたー」と振り向く
「お風呂場にこんなデッカイゴキ〇リが」
両手をバスタオルから離した途端、体に巻いたバスタオルが下にバサリ。
ビールを吹き出すしげ。
「超デカイのしげあきさん、早く逃げて
」
ビールを慌ててティッシュで拭きながら、しげが一言。
「『龍馬伝』?」
「ううん、『新選組!』の麻生久美子のおりょう。ウフッ」
やれやれと立ち上がって、私の足元のバスタオルをとると、「ほら」と押し付ける。
「ゴ〇ブリくらいでギャーギャー大げさなんだよ。おまえは増田貴久か」
風呂場にズンズンと向かうしげ。
そのあとを、大好きな背中を見ながらついていく私。
うーん、後ろから抱きつきたい
「ねえ、なにかいる?新聞紙とか、ゴキジェットとか・・・ハエたたきとか」
「いらねえよ、ていうかハエたたきなんて使うか、フツー?」
お風呂場到着。
風呂場のドアを勢いよくバーンと開けるしげ。
慌てて後ろから閉める私。
「おい」
「ちょっとーヤツが驚いてこっち飛んできたらどうすんの
」
「どうせ家の中にいるんだからどっちでも同じだろ」
「ヤダぜったい風呂場の中だけで解決して」
ゆっくりドアを開ける私。
「なに?オレに命令してんの?」
「あ、あ、ほらほら、あそこにいるうう・・・」
風呂場のタイルの上をノソノソ歩いている黒い物体。
デカいよ、デカすぎる。
に向かって、大胆に左手を伸ばすしげ。
ガシッ
その黒い物体を素手で鷲掴み。
そして風呂場の窓をあけて、窓外にポーンと放り投げて窓を閉めるしげさん。
「すごーい すごーい
しげ超カッコイイ
」
「オレという男はやるときゃやるんだよ イェーイ
(とハイタッチを求める)」
「ギャー 先に手洗って
手
」
「・・・ホントにマッスーみたいだな、おまえ」
なんて、夢のような妄想をしていても、無防備な格好の私がヤツと1対1のサシの状態であることにはなんら変わりなく、しゃーないので母親を呼んで、ゴキジェットを持ってきてもらいました。
ゴキジェット1発シューっとやったくらいで、簡単にくたばるようなひ弱なヤツでなかったのが残念でしたが、まあ、なんとか退治しました
一家に一人「加藤成亮」