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NHKスペシャル
『ワーキング・プア~働いても働いても豊かになれない~』
再放送:7月25日(水)0:00~1:15(火曜日深夜)
今日本で拡大する低所得者層の実情を追う
高齢者世帯に深刻な医療費や介護保険料の負担増 ほか
23日(日)夜の放送を見ました。
想像していたよりも深刻で、日本の全世帯の1/10がこの状況に陥っているというのです。
景気は活況を呈し…だなんて言うけれど、富が一部に集中しているに過ぎず、「金は天下を回っていない」のです。
貧富の格差の拡大。
働けど働けど、我が暮らし豊かにならず…。
いくつもの仕事を梯子して、寝る間を惜しんで働いているにも関わらず、手に出来るお給金の総計が、生活保護を受けるよりも少ないという状況。
そんな状況でも、稼いでいる以上は税金、年金、健康保険と(言葉は悪いけれど)搾取のように剥ぎ取られ…免除・減免措置はあるものの、長期的に見た場合のメリット、デメリットを天秤にかけるとどうなのでしょう?
そして、健康保険などは、一度でも滞ると資格を剥奪される可能性があると耳にしたことがあります。(本当のところは不明…。m(_ _)m)
国民健康保険の掛け金が払えずに、自費診療も高額のために受けられず、手の施しようがない状態まで我慢して病院に担ぎ込まれて、亡くなってしまう方も多いと聞きます。
収入が生活保護の金額よりも少ないならば、もらえばいいんじゃないの?
そうは言っても、これもまた大いに問題ありのよう。
生活保護を受けるには、財産があってはならないというのです。
少ない蓄えさえも許されないとは。
ちなみに自家用車などは財産とみなされ、処分させられるようです。
以前、生活保護を受けている世帯でエアコンを設置したら、保護を打ち切られたのは不当だ…という裁判があったと思います。
確か判決では、今のご時世、夏の酷暑を考えるとクーラーなしで生活すると、熱中症など生命に危険が及ぶ可能性もある…とかで、生活保護打ち切りはなしになったような気がします。
また、生活保護を受けると、国民健康保険は使えません。
自費か、医療受給証(名称不明)を受診の前に役所に届けてもらわなければならないのだそうです。
持病がある方は、例えば手術に備えるなどで貯金だって必要だと思いますが、それも認められそうもないです。
生活保護を受けて、なおかつ自ら働いてお給金を得ても良いけれど、一定金額以上になったら生活保護は打ち切られるし、そこからやりくりして貯金するのは認められないということなのですよね。
▽
生活保護110番
これには疑問を抱かざるを得ません。
北欧にみられる早期年金受給者制度にも言えると思いますが、(語弊がありますが)お上がレッテルを貼った者は、同時にその状況から脱出するチャンスをも奪われていると思うのです。
年齢、職歴、専門知識や技能など様々な問題はあると思いますが、勤労意欲がない訳ではないのに。
どうしてお上が「あなたはもうダメですね」などとでも言うようなレッテルを貼る資格があるというのでしょう?
「今は大変みたいですから、少しの間、手をお貸ししましょう」と援助して、その状況から抜け出せるように支援する。
その方が、長期的に見れば税金を納めてもらえるようになるし、これからの高齢化社会を考えても、生活保護、健康・介護保険などを含めて結果的には節税にもなると思うのですけれど…。
私の考えが甘いのかも。
これはあくまでも理想であり性善説で、隠し財産みたいなことを考えたらキリがないですし。(*_*;)
何ヶ月も前、出先でコンビニ隣の銀行キャッシュ・コーナーを利用した時のことを思い出しました。
店先の公衆電話で、高齢のご婦人が涙声で話していらっしゃるのが耳に入ってきました。CD機が混んでいて、コーナーの外で列に並んで聞くともなく…だったのですが、「もうどこにも頼るところがない」「少しでいいのでお願いできないか」という感じのようでした。
身奇麗で言葉遣いも品が良い感じのその方は、電話口で何度も何度もお辞儀をしながらお願いしていらっしゃいましたが…。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=soranokiroku-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4845109433&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000ff&bc1=acccf5&bg1=acccf5&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0" align="right"></iframe> 自らの将来を考えると、暗澹たる気持ちにならざるを得ない今日この頃。
そして、ぼんやりとした不安。
年金だけで暮らせるとは思えないし、ホームレスになっちゃうかも…。
ああ、アリとキリギリス?!
私の体力では生き延びられないだろうなぁ…。
いずれにしても、今、雨露しのげる家のテレビの前で、この番組を見ていられる身分に感謝でありました。
右の書籍は『ポリティーク〈Vol.10〉特集
現代日本のワーキング・プア』という単行本。
ワーキングプアに関する書籍はないかなぁ…と探したのですが、これ以外には見当たらず。
こんな内容で、【
ワーキング・プアは急増し、所得が生活保護基準以下の世帯は、勤労世帯全体の2~3割程度と推測できるまでになっている】とさえ書かれています。
もはや他人事ではない…。
この
ポリティークというのは、
旬報社が【日本社会の現状と批判的に対峙することを目的として創刊】したものだそうです。
内容は難しいと思うのですが、私にも分かるように平易な言葉でしたためられているでしょうか…。(^_^;)