歴史作家 智本光隆「雪欠片―ユキノカケラ―」

歴史作家 智本光隆のブログです。

祈念―がんばろう東北―

桜の花に癒され、地震の爪あとに涙し・・・しかしながら確実に仙台の街は復興しております。1歩づつではございますが、前進していきたいと思っております―8年前、被災地からこの言葉をいただきました。今年もまた、春がめぐって来ました。今も苦しい生活を送られている方々に、お見舞いを申し上げます。本当に1日も早い復旧、復興がなされますよう、尽力して行きたいと思っております。

豊臣蒼天録秘話第7回―大谷吉治2―

2012-11-06 23:17:17 | 豊臣蒼天録
「のぼうの城」の公開はじまったようで。
いつ見に行こうか。。。


さて、吉治についてちょい補足を。
今作、『関ヶ原群雄伝』で使う予定だったエピソード、形を変えてけっこう使用しています。
こう書きますと『関ヶ原群雄伝』が打ち切りかなんか見たいですが、あれは3巻予定の完結です。
あくまで、作者的に続けるとしたら・・・の意味。


書いたかも知れませんが、ラストシーンの秀頼が忠輝、五郎八姫、それに千姫と豊国廟に詣でて、
そして鴨川に太刀を投じる場面・・・あれは元々、吉治・・・というか、大谷吉勝に考えた場面です。
合戦の終結後、琵琶湖畔に立つ父・吉継の墓所を幸村、安岐、それに辰子と参り、
そして琵琶湖に太刀を報じる・・・と。
吉治と幸村は結局、どっちにもいる訳ですが。


でも、結果的にですが乱世を鎮めるのは、秀吉の後継者である秀頼の役割であり、
この役は、秀頼にこそ相応しかったような気がします。
作者的には6巻をかけて、『関ヶ原群雄伝』開始当初に考えたラストに辿りつけ、
けっこう満足しています。
「蒼天の国」という終章タイトルも、最初に考えたものです。


いずれにせよ、大谷吉治(吉勝)という人間の物語は、これで完結しました。
うちの母曰く、「あの粗忽者っぽいのが、よくここまで」だそうです。
あと、辰子(三成三女)とくっついて良かったという声、ネット上で見た(w


吉治は公儀奉行となり、名実ともに父吉継や、石田三成の跡を継ぎました。
豊臣恩顧の大名はほとんど死んだので、かなりやりたいことやれます。
そのために、吉治が見殺しにしたんじゃないかという程に(w
彼の一連の物語はこれにて終了です。
今後、仮に智本作品に大谷吉治(吉勝)が出ても、別設定になる・・・はずです。


ああ、それとですね。これは時々、ちょこちょこと突っ込まれていることですが・・・


Q.『関ヶ原群雄伝』で吉勝ってなんか、出生の秘密あるっぽかったよね?
A.はい、すみませんありました!でも、出す前に物語が終わりました!!



一応、『豊臣蒼天録』ではその設定、リセットになってはいるんですが。
(だから、身体的特徴をカットしてある・・・と)
・・・一応、今後使うかも知れないので伏せておこう。別設定になると言って舌の根も乾いていない(w
やっぱり、デビュー作の主人公には愛着ありますね。