歴史作家 智本光隆「雪欠片―ユキノカケラ―」

歴史作家 智本光隆のブログです。

祈念―がんばろう東北―

桜の花に癒され、地震の爪あとに涙し・・・しかしながら確実に仙台の街は復興しております。1歩づつではございますが、前進していきたいと思っております―8年前、被災地からこの言葉をいただきました。今年もまた、春がめぐって来ました。今も苦しい生活を送られている方々に、お見舞いを申し上げます。本当に1日も早い復旧、復興がなされますよう、尽力して行きたいと思っております。

LS北見 VS イギリス

2018-04-02 21:36:48 | 日記
おい、1月以上経っているだろうというツッコミはさておいてw
一仕事終わりまして、やっぱりこの試合に触れないわけにいかない。
というか、触れたい!


イギリス(というかスコットランド)はソチ銅メダルチーム。
スキップのミュアヘッドは世界屈指のスキップです。
バンクーバーでは金髪に先端だけ黒の美少女でした。
あの時、チーム青森を破っています。
メンバーは本橋選手と解説者席の石崎さん。
あれから8年か・・・


試合はイギリス有利の日本先行スタート。
韓国戦は序盤の大量失点から苦しい流れを強いられましたが、
まず1点に抑えたまずまずの入り。
その後、両チームとも後攻で複数点が取れないエンドが続きます。
ミュアヘッドの今大会は調子ははっきり言えば不調。
藤澤選手もこの数試合は絶好調というわけでもない。
前の試合までショットの悪かった、鈴木夕湖選手は少し持ち直したかな・・・


この「綱渡り」は後半に入ってからも続きます。
そして第8エンド。日本はここで2点のチャンスでしたが、
藤澤選手の「割れて押し込む」というショットは決まらず1点止まり。ちょっと嫌な空気も。
しかし、第9エンド。執拗に執拗にガードの後ろに隠しに行く日本。
それを前から狙うイギリス。根競べのような展開は、
ブランクかと思われたところを、イギリスのミスで日本がここをスチール。


そして運命の第10エンドに移ります。
日本中が未だに激論を交わしている最終盤の場面。
まず藤澤選手のラストショットはライン完璧とのジャッジでしたが、
わずかにチップして届かず。選手も解説者席の石崎さんも一瞬声を失う展開。
NO1はイギリス、2、3は日本のストーン。
ここで素人はミュアヘッドはトドロー狙いだよな・・・と思ったら、
速いウエイトで投げた・・・・


これは後の解説で、日本のNO2(藤澤のラストストーン)に当てステイ、
イギリスのNO1、日本のNO3をともに弾き出し、
ステイした石と、赤い円の外側のNO4(イギリス)で2点を取る・・・
そういうショットだったそうです。
帰国した藤澤選手が語るには「ミュアヘッドの実力なら70%は成功した」と。


ですか「氷の神様」は日本に味方しました。
本橋選手曰く、投げた瞬間にイギリスのコーチ席は声を上げ、ラインは明らかに外側、
ダメ元でスイーパーが掃くもヒットして、中央に残ったのは日本の黄色。
石崎さんが「あ・・・」と声を漏らし進藤アナの
「ナンバー1はニッポンだ!!」
これはこの1月ちょいで30回聞いていると思います。
そして日本のカーリングは、LS北見はオリンピックの表彰台に辿りつきました。
長野から20年、本橋選手が初参加して12年、チーム発足から8年。
長い?短い? 人それぞれだよねw


翌日は表彰式でしたが本橋選手の涙が印象的でした。
馬渕さん江田さんはもちろんなのですが、
石崎さんや目黒さん山浦さん寺田さん・・・
色々言われてしまってますが小笠原さん、船山さん、近江谷選手も、
ここに至るまで歴史をつくった先人達と共に掴んだメダルだと思います。
はい、私は元々チーム青森のファンです!


かくして日本カーリングのひとつの挑戦はゴールに辿りつきました。
そして、次なる挑戦はもう始まっているようです。
LS北見の皆さん、銅メダル獲得おめでとうございます。
改めてお祝い申し上げます。
そして北京で更なる高みへと。




智本光隆