まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「妖精の結婚式」 その44

2014-07-01 21:34:10 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きです。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その44

  雨呼ビ良い折に と石護リが会釈した
  こちらのお嬢さんが お帰りになるそうじゃ
  おや と雨呼ビは目をまばたいた
  あっあのね とさやかさんは言った
  全部はできなかったの・・ごめんね・・

<つづき>

そうでしたか と雨呼ビは辺りを見た
分かりました ありがとうございました
ねぇ明日も来りゃいいじゃん! と
虫喰ライが 声を上げた
無理を言うな と雨呼ビがたしなめた

大体君たち 来るのが遅すぎるんだ
ほら虫喰ライ仕事だぞ と雨呼ビは手を打った
えっとじゃあ・・ とさやかさんは
荷物をまとめて 立ち上がった
変な姿勢で寝てたせいか ふらふらした

雨呼ビは心配そうに 見上げた
ちょっと 待ってて下さい
そう言うと 茂みに飛び込んだ
しばらくして 雨呼ビは手に
小さな葉を持って 現れた

ハチに分けてもらいました
どうぞ と雨呼ビは葉を差し出した
葉には 金色の雫が一滴乗っていた
ありがと・・これ蜂蜜?
さやかさんは そっとなめてみた

すっきりした甘露が のどを通った
旦那方の魔法がない ただの蜜ですが
雨呼ビが 残念そうに言った
二日間ありがとうございました
雨呼ビは 丁寧に頭を下げた

俺らの魔法が なんだって?
薄闇に ぽわぁっと光が点って
宵闇に溶けるような声が 降ってきた
軒下 雨のかからない所に
以前見た妖精が 浮かんでた


<つづく>



人気ブログランキング ← キノコの下で雨宿り。
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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その43

2014-07-01 21:29:47 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きです。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その43

  しゃべった! と紅いカエルは目を見開いた
  すごい! こんな人間ホントにいるなんて!
  カエルはぴょんと 花壇から飛び出した
  よろしく!僕は虫喰ライ! ・・おじさんは?
  とカエルは ヒキガエルを振り向いた

<つづき>

わしは石護リじゃよ とヒキガエルは言った
イシモリさんねよろしく!と叫ぶカエルに
うむところで と石護リは言った
もうひとり ヒキガエルを見んかったかね
もう来とるかと思ったんじゃが

うーん見なかったなー と虫喰ライは言った
ねぇ とさやかさんは口をはさんだ
アメ・・アメ・・名前なんだっけ?
雨呼ビか? と石護リは言った
そう雨呼ビ君は? とさやかさんは聞いた

僕知らなーい と虫喰ライは答えた
何? お姉さん何かあいつに用?
用っていうか・・ とさやかさんは言った
もう帰るから 挨拶したいと思って
庭は次第に 薄暗くなってきていた

ふむ わしから伝えておこう
と 石護リが言った
明日また 来るんじゃろう?
あっううん とさやかさんは頭を振った
もう・・来れないの・・

えっ何で何で? と虫喰ライが騒いだ
何でって・・ とさやかさんが言いかけたとき
がさっと 緑色のカエルが花壇から出てきた
まだおいででしたか とカエルは微笑んで
ああ皆さんも と他のカエルを振り返った

雨呼ビ良い折に と石護リが会釈した
こちらのお嬢さんが お帰りになるそうじゃ
おや と雨呼ビは目をまばたいた
あっあのね とさやかさんは言った
全部はできなかったの・・ごめんね・・


<つづく>



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