まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「妖精の結婚式」 その76

2014-07-15 21:34:48 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
書いても書いても、お~わらな~い~。

続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その76

  道に沿って 手前にこぼれ咲くのは
  藤紫色の 小さな花のカーペット
  先日の騒ぎで 荒れたように見えたけど
  結構 まだきれいに花が残ってる
  そういえばと 足を進めた

<つづき>

変った花が あったんだった
・・・ほらここに!
それは 地上の星空だった
槍の穂先のような植物を 奥にして
小さな青い花が 一面に広がっていた

尖った花びらを ぐるりと付けた
星型の花は 電流のような細い葉を
ふわふわとめぐらし 小さな星のよう
白やピンクの花も 散りばめて
ほの光る様は 夢の中のようだった

青もピンクもあるし 妖精らしい
いるとしたら ここしかない!
・・と勢い込んだが いくら呼んでも
花がささやくばかりだった
うーん?と さやかさんは頭をひねった

後は・・紫陽花が青いはずだけど・・
花がまだ 全然咲いてないのよねぇ
表の紫陽花は 毎年見てたが
庭の中のは 見たことがない
どれもまだ固いつぼみで 色がなかった

生垣の所 石鉢の所
あとは どこがあったっけ
土日の昼間に見た 庭を思い返す
その時には つぼみもなくて
葉っぱだけなので よく思い出せない

思い出せる辺りを 声かけて回る
小道をそろそろと 歩いていると
わたしを 呼びましたか・・・
と声が 聴こえた
庭の端の暗がりに 蒼い妖精が浮かんでた


<つづく>



人気ブログランキング ← こんにちは~。


※変更:2016年1月9日
槍の穂先のような植物を 奥に → 槍の穂先のような植物を 奥にして
コメント (2)
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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その75

2014-07-15 21:30:30 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その75

  青花さん・・さま? 小声で呼んでみた
  いらっしゃいますか?
  お見せしたいものが あるんですけど
  耳を澄ませて 待ってみたが
  ただ草木が雨に さらさら鳴るだけだった

<つづき>

光る植物たちを 見て歩く
青花というからには
青い花に いるのかもしれない
どれだろう?
さやかさんは 目を凝らした

槍の穂先のような 植物が目についた
小さな花が茎に集まり 今は暗い空を刺す
けどこれは・・ 白だな
あっちは・・赤紫
柔らかい光と闇の影で 色が見づらい

変った植物だなぁと 笑みがこぼれる
あちらこちらに 突き立って
昼間以上に 夜には一層不思議に見える
他の花はと 見回した
似たような 植物がまた目についた

つりがねのような花が やっぱり
直立した茎に 鈴なりに付いて立っている
耳を寄せると リン・・リィン・・と
雨に震えて 可愛らしい音がした
だけどこれは 紫色

内側の パンジーのような斑点模様が
夜には 何やら神秘的に見えたけど
呼んでも 妖精は姿を見せなかった
もう少し背の低い ラベンダーや
闇に沈む青紫の花の群れ やっぱりいない

道に沿って 手前にこぼれ咲くのは
藤紫色の 小さな花のカーペット
先日の騒ぎで 荒れたように見えたけど
結構 まだきれいに花が残ってる
そういえばと 足を進めた


<つづく>



人気ブログランキング ← 青花さまー・・って、これは違うか。


※変更:2016年1月9日
道に沿って 手前にこぼれ咲く→ ~ 手前にこぼれ咲くのは

※変更:2018年8月13日
小さな花が茎に集まり 空を刺す → ~今は暗い空を刺す
もう少し低めな ラベンダーや → もう少し背の低い ~

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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その74

2014-07-15 21:27:07 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きでっす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その74

  どこかは 分からない?
  さやかさんは 聞き返した
  うなずくカエルを見て
  まあ妖精はそんなものかなと
  小ビンを片手に 立ちあがった

<つづき>

じゃあ ちょっと探してみる
とさやかさんは カエルたちに言った
うん 行ってらっしゃい!
と虫喰ライが 陽気に手を振った
また 戻ってきてね!

個別の練習を始めた 面々をおいて
さやかさんは 小道に出た
振り返って 傘の様子を見る
とりあえず ぐらつかなさそうだった
よしと 雨がしのつく道を歩き出した

宵闇に冷えた 雨の空気は美味しかった
光る雨粒一滴一滴が 葉を打ち
花にあふれ 地に浸みこんでいく
さやかさんは 眠っている花から滴る
雨の雫を 指先に受けて口にしてみた

豊かな雨の味 口に広がり浸みていく
途方もない渇きを 遠くに感じた
ああ飢えている そう思った
世界中の水でも 癒せそうにない
だけどこの一滴が 何より尊い

たぷんと 手の中のビンで梅酒が揺れた
そうだ青花さんを 探さなきゃ
さやかさんは 辺りを見回した
鬱蒼と茂った 草木の中
どこにいるやら 見当もつかない

青花さん・・さま? 小声で呼んでみた
いらっしゃいますか?
お見せしたいものが あるんですけど
耳を澄ませて 待ってみたが
ただ草木が雨に さらさら鳴るだけだった


<つづく>



人気ブログランキング ← 静かな夜に。


変更:2018年8月13日
雨の雫を 指先に受け口にしてみた → ~受け口にしてみた
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