まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「妖精の結婚式」 その96

2014-07-23 21:24:16 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その95

  雨呼ビは 目を見開いた
  サヤ・・カ さん?貴女が?
  貴女・・サヤカさん なんですか?
  雨呼ビは さやかさんの前に飛び出した
  みな その勢いにぽかんとした

<つづき>


明日・・!来て下さいませんか!?
雨呼ビは 叫んだ
ああそうだ・・サヤカさんなら問題ない!
いや むしろ全部解決だ!
そうだ・・そうなんだよ!

ちょ・・ちょっと待ってよ
とさやかさんは たじたじ言った
明日 ちょっと早く夕方に
来て下さればいいんです
雨呼ビは 言いつのった

朝からでなくて いいですから・・
それならいいでしょう?!
いや・・ とさやかさんは言った
明日は土曜だから それはいいけど・・
でもあた・・あたしは・・

雨呼ビ落ちつけ と近寄った石護リが
雨呼ビの頭を 軽くたたいた
式に 人間を入れて良いかは
わしらが決めることじゃないじゃろ
でも・・! と雨呼ビは言った

サヤカさんは いつも・・!
石護リは 頭を振った
あのお人が 許されてたからというて
このお嬢さんが 良いとは限らん
とにかく と石護リは言った

青花さまに 伺うてきたらどうじゃ
ん? と石護リは小柄なアオガエルの
肩に手をかけ 目を覗きこんだ
雨呼ビは 目をまたたかせた
そう・・そうですね


<つづく>



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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その95

2014-07-23 21:20:13 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
もっと続き。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その95


  まあ 旦那方の機嫌次第じゃありますがネ
  と木ノ皮が ぼそっと言った
  雨呼ビが 目をむいた
  あのウメ酒があるんだ 大丈夫に決まってる
  木ノ皮は何か言いかけ 黙り込んだ

<つづき>

ああサヤカさんが いればなぁ・・
雨呼ビはうろたえ 小さく言った
サヤカさんが 来てくれれば・・!
誰のこと? とさやかさんは聞いた
そのサヤカさんって

あ あああすみません貴女の前で
雨呼ビは はっとして言った
貴女は 良くやってくれたというのに
いやそれはいいんだけど と
さやかさんは 言った

誰? そのサヤカさんって
雨呼ビは もじもじと身じろいだ
ここに・・住んでた方です
さやかさんは まばたきをした
ここに・・住んでた人?

ええ・・ と雨呼ビは言った
青花さまと 仲が良くて・・
旦那方のあしらいも 上手くて
僕らはホントに・・・
と言って雨呼ビは しおたれた

あたしも さやかって名前だよ
さやかさんは 思わず口に出してた
そんなこと言ってどうすると
思ったけど 元気になってほしかった
偶然だねーはは は

雨呼ビは 目を見開いた
サヤ・・カ さん?貴女が?
貴女・・サヤカさん なんですか?
雨呼ビは さやかさんの前に飛び出した
みな その勢いにぽかんとした


<つづく>



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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その94

2014-07-23 21:14:35 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きです。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その94

  ホントは そこまで頑張る必要
  ないんですよ と雨呼ビがため息ついた
  特にあの ウメ酒があれば
  旦那方はご機嫌で あまり聴きやしませんし
  そんなもん? とさやかさんは聞いた

<つづき>

あまり無様な演奏は できませんがね
彼らの酔いに 華を添えないと
と水速ヤが 少し元気になって言った
けどどちらかと言うと と雨呼ビが言った
酔った彼らの扱いが 大切でして

石護リが うんうんとうなずいた
そうじゃ 旦那方が何始めようと
慌てず動じず 役目を全うする
そうすりゃ ご褒美を頂いて
後は帰るのみじゃ

ご褒美? とさやかさんは聞いた
そりゃ俺らだって タダで
こんな苦労しませんよ と木ノ皮が言った
青花さまが ひとり一つ
願い事を 叶えてくれるんス

それでまぁ わしらはこの先一年の
一族の繁栄を お願いするんじゃよ
と石護リは言った
近ごろは生きづらい世の中での・・
笑いかけたさやかさんは はっとした

えっじゃあ あのちっちゃい子は?
お願いできなくなるの?
いえいえ そんなことはありませんよ
と雨呼ビが 安心させるように言った
演奏だけが 式の準備じゃないですから

まあ 旦那方の機嫌次第じゃありますがネ
と木ノ皮が ぼそっと言った
雨呼ビが 目をむいた
あのウメ酒があるんだ 大丈夫に決まってる
木ノ皮は何か言いかけ 黙り込んだ


<つづく>



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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その93

2014-07-23 21:14:16 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きです。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その93

  さやかさんは 小道に座り込み
  レインコートを脱いで ぱたぱたあおいだ
  上を見上げると 庭全体を覆う
  金色の光が 目に入った
  気がつかなかったなぁと ぼんやり思った

<つづき>

他のカエルたちが やってきた
お疲れさん と石護リが言った
ようここまで 付合ってくれた
左様 と水速ヤが疲れたように
ぺたりと小道に座り込んで 言った

なんぞ礼でも したいがなぁ・・
と石護リが しみじみ言った
えっいいよそんな と
さやかさんは慌てて 手を振った
役に立ったんなら・・だって・・

さやかさんは 小さく言った
傘のこと・・ごめんね・・
カサ? と石護リが目をしばたいた
こないだ置いてった・・ほら
あの透明な・・ とさやかさんは言った

ああ あの雨除けじゃな
と石護リは言った
お前さん あのふたりに会ったのか
ええ・・ とさやかさんはうなだれた
あの小さい子に 怪我させちゃって

いやいや と石護リは優しく言った
ふたりとも 気負い過ぎだったんじゃ
結果を出さんと いかんとなぁ
せっかく雨呼ビが 嵐が来ると
言っておいたというに

ホントは そこまで頑張る必要
ないんですよ と雨呼ビがため息ついた
特にあの ウメ酒があれば
旦那方はご機嫌で あまり聴きやしませんし
そんなもん? とさやかさんは聞いた


<つづく>



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※修正のご報告:2016年1月9日
傘? と石護リが目をしばたいた → カサ? と石護リが~
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