もうかなり酔っ払っていますので、気持ちはもっと飲みたいエン
ジンが全開でしたが、もうそろそろ堅固な意識の方が限界です。
そこで、泣く泣く最後の一杯でお願いしたのが、やはりこれを
置いて他にないでしょう。クライヌリーシュの17年ものです。
これもハイランドの北の方の蒸留所ですが、丁寧に正直にお酒
作りに取り組んでいることが製品にしっかりと反映している賞賛に
値する素晴らしい蒸留所で、私のなかで個人的には世界一、二を
争うレベルだと考えます。
最近はもっぱらブームになって市場の裾野が広がっているモルト
ウィスキーですが、「テレビでやってたから」とか「最近話題に
なっているらしいから」という通り掛かりの方が、ペンキで塗った
ような味のウィスキーを「美味い」という声が、多くの数になって
ネット上を賑わす世の中ですけれども、一過性の通り掛かりが
過ぎ去った後でもしっかりとそこに立っている。そういう約束を
してきたし、これからもしてくれるという信頼が味わいのなかに
潜んでいます。
こういうものこそスピリッツではないでしょうか。
感謝!