青い花

読書感想とか日々思う事、飼っている柴犬と猫について。

去年最後の本と今年最初の本

2023-01-20 08:04:40 | 日記

去年最後に買った本『石の文学館』と、今年最初に買った本『ナチズムの美学』。
どちらも筑摩書房ですね。
そのうち、読書感想文をブログに載せると思います。

「石の文学館」は、和田博文編の文学館シリーズの一冊で、サブタイトルは「鉱物の眠り、砂の思考」です。
石をテーマにした38編の短編小説やエッセイが7章に分けて収録されていて、まぁだいたい有名な作家なんですけど、好きな作家とそうでもない作家がいました(当たり前か)。
もちろん、判断基準は私の好みに合うか合わないかでしかありません。

私的には、1章に収録されている作家陣が抜群に好みですね。
中でも、一等賞は、稲垣足穂の「水晶物語」。
玄武岩や方解石を集める少年の収集熱を描いた小説で、石の作品集のトップバッターにふさわしい内容でした。石と子供の相性の良さよ。
あと、2章の種村季弘と澁澤龍彦、6章の山尾悠子も好きです。
小説にしてもエッセイにしても、鉱物の硬く冷たい手触り、鋭く清潔な輝き、悠久の時間を活写した作品を面白いと感じます。

ソール・フリードレンダーの『ナチズムの美学』は、1990年に社会思想社から出版された同タイトルの文庫版。今年の1月12日に発売されたばかりです。
解説によると、ナチズム研究に今なお影響を与えている古典的名著なのだとか。

たまたま宣伝を見て購入したので、予備知識がないまま読んでいます。
が、『地獄に落ちた勇者ども』『ブリキの太鼓』など、観たこと・読んだことのある作品が多く取り上げられているので、とっつき悪くないです。
サブタイトルが「キッチュと死についての考察」なんで、まぁ。ナチズムに熱狂したのは、一般大衆でしたし。
ナチズムが内包するある種のロマン主義と感傷(若き英雄の死をシンボルとする)は、少年漫画的でもあります。


こちらは、結構前に買ったノヴァーリスの『青い花』と澁澤龍彦の『フローラ逍遥』。
買うと安心して積読してしまう悪癖は何とかしたいものです。二冊とも若い頃に読んだことのある作品なので特に後回しにしがち。
『フローラ逍遥』は、もう少しで読み終えるのですが、複数の本を並行して読むから、なかなか終わらないんですね。

ちなみに当ブログのタイトルは、この『青い花』からとっています。






『フローラ逍遥』は、25種のフローラに寄せた25編のエッセイ集です。
挿絵として八坂安守の美しい図版が75作も添えられています。巻末に八坂の解説が載っているのもポイント高い。

放置と言えば、去年はあまりブログに読書感想を載せられませんでした。
それなりに読んではいたのですが、感想文を書くのが何となく億劫で。
とりあえず読書メモは残していますが、感想は読んですぐに書かないと熱が冷めてしまっていけません。
感想を書くと、理解しているつもりで案外よく分かっていないところがあぶり出されるので、いい習慣だと思います。
このブログは元々読書感想を書くことを習慣づけるために始めたので、今年はもう少し頑張りたいと思います(新年の抱負)。

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2 コメント

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Unknown (saopen)
2023-01-21 21:27:00
硬そうな本が多いなと思ったら、鉱物ですか。それはお固いっ!

青い花さんの名前の元になった本、興味があります。

花の挿絵とても芸術的で、飾っておきたいようですね!

青い花さんのブログの読者になったのは、読書感想文からだったと記憶しています。ワタシが読めないような難しい本のあらすじや感想に憧れました。

新年の決意が冷めないうちに!?感想文待ってますね。
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Unknown (mahomiki)
2023-01-22 10:18:09
さおぺんさん

『フローラ逍遙』は、植物図版を見るだけでも価値がありますよ。澁澤のエッセイも読みやすいしオススメです。

それと、読書感想文を読んでくださってありがとうございます。
去年は読書感想文を書く習慣からだいぶ遠ざかってしまいましたが、今年は読んだら書くを再定着させたいです。
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