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藤澤浮世絵館で開催中の『江の島浮世絵大集合』を観に行ってきました。
会期は7月20日~9月5日です。
葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳などが描いた江の島の浮世絵、屏風、掛け軸などが、全部で48点展示されています。
上の画は、歌川広重「相州江の嶋弁財天開帳詣本営岩屋の図」弘化4年~嘉永5年(1847~52)
会期中、毎日13:00~17:00の間に、ドローンで撮影された現在の江の島や藤沢の景色と、浮世絵に描かれた江戸時代の景色を楽しむ、「翔んで!浮世絵 空から藤沢」が繰り返し上映されています。それに合わせて入館するために、午前中は浮世絵館近くのテラスモール湘南で買い物をしたり、昼食をとったりしました。
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腹ごしらえが済み、ちょうど良い時間になったので、浮世絵館に移動。
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浮世絵館入り口。
江の島は、江戸からおよそ十三里(52キロ)の近場にあり、富士山や房総半島を見渡せる景勝地として人気がありました。そのため、浮世絵の格好の題材となって、多くの絵師たちに描かれてきたのです。
浮世絵に描かれる江の島の典型的な例として、「七里ヶ浜から江の島へ向かう人々」の構図が挙げられます。この企画展で紹介されている浮世絵もその構図の作品が多かったです。
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歌川広重「相州江之嶋弁才天開帳参詣群集之図」弘化4年~嘉永5年(1847~52)
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歌川広重「相州江之嶋岩屋之図」天保4年(1833)
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歌川広重「江のしま参詣の図」嘉永6年(1853)
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歌川広重「東海道之内江之嶋路 七里ガ浜 江ノ嶋遠望」天保5年(1834)頃
青ぼかしを多用することによって、爽やかな印象になっています。
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歌川広重「相州江之嶋金亀山」安政2年(1855)
団扇絵と呼ばれる判型のものです。全体が青色の色調で刷られていることから藍擦りと呼ばれる作品、海の表現にピッタリですね。
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歌川広重「相州江ノ島」天保年間
中短冊。「楽山楽水情末休、清風名月是悠々」という漢詩が添えられています。
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二代目喜多川歌麿「江之島鮑猟之図」文化年間
海女が鮑取りをする姿が描かれていますが、実はこれは見立絵。実際には江の島には海女は存在せず、男の海士が鮑取りを生業にしていたのでした。
絵の題材として女性の方が色っぽいと改変したのでしょうか。
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二代目喜多川歌麿「諸国名所風景 相州江ノ島漁船」文化年間
こちらも浮世絵ならではのアレンジです。
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喜多川月麿「相州江ノ嶋巌屋の図」文化5年(1808)
作者の月麿は歌麿の弟子です。
江の島岩屋の前で宴会を開く人々が描かれています。岩屋付近の俎岩と呼ばれる平たい岩盤の上で食事をするのが、当時の江の島詣の粋な遊び方でした。
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歌川広重「六十余州名所図会 相模江ノ嶋岩屋ノ口」嘉永6年~安政6年(1853~56)
日本各地の名所を描いた広重晩年の揃物です。
相模の名所としては、江の島岩屋が選ばれました。
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歌川広重「諸国勝景 相州七里ヶ浜」天保11年~13年頃(1840~42頃)
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歌川広重「不二三十六景 相模七里が浜風波」嘉永5年(1852)
七里ヶ浜から見る富士の風景です。
江の島付近の波は比較的穏やかに描かれることが多いのですが、こちらの絵は山のように荒ぶる波が大迫力で描かれています。
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北尾重政「浮絵江ノ島金亀山幷七里ヶ浜鎌倉山ノ図」天明年間。
西洋からの遠近法を利用した浮絵と呼ばれる浮世絵の一様式です。
浮絵の流行によって、浮世絵における風景表現は大きく発展しました。
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葛飾北斎「富嶽三十六景 相州江の嶌」文政年間
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葛飾北斎「江島春望」寛政9年(1797)
この絵は、元は狂歌絵本『柳の糸』挿絵であり、本作はその一部が抜粋されたものと考えられています。
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歌川国芳「相州江之嶋之図」弘化4年~嘉永5年(1847~52)
大判三枚続の画面いっぱいに描かれた江の島の全景と、岩屋の付近にこまごまと描かれた参拝客の対比が効果的です。
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歌川国芳「七里ヶ浜より江のしまの遠景」弘化4年~嘉永5年(1847~52)
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歌川広重「相模江のしま風景」制作年不詳。
展示作品を一通り見学してから、「翔んで!浮世絵 空から藤沢」を鑑賞しました。
現在の藤沢の風景の所々に、意外と江戸時代の名残が偲ばれることを知り、もう一度展示作品を見て回って、一層の学びを得ました。面白い企画だと思います。
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帰宅してからおやつタイム。
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紅茶はピーチ&ペア―。
缶の猫イラストがとても可愛い。
実際に見えみたくなりました。
日本人なのに、浮世絵のことあまり知らないです。ゴッホなど西洋の画家は、浮世絵をお手本に描いている人もたくさんいるのに。
青い花さんち、外食もたっぷり美味しそうなうえに、おやつまで。そしてピーチティー、夏にピッタリですね🍑
私も浮世絵の知識はあまりないです😅
なので、実物を目にすると毎度驚かされます。特に風景画は、ぼかしや遠近法などの技術が効果的に取り入れられていて、思ってた以上にモダンなんですよね。江戸の絵師たちは新しい技法の導入に貪欲だったようです。