“初” な どぶ会議！ @ 名古屋の秘密基地

なんで今まで、名古屋で どぶ会議 がなかったのーーー？！？！

気づけば、久保本家酒造 さんの銘柄の1つ 生もとのどぶ を楽しむ、もしくは広める会を
“どぶ会議” と、自分の回りのみんなは親しみを持って呼ぶようになっていた。
でもそっかー、名古屋ってまだやってなかったんだ～、と改めて思ってしまった。


そんな“どぶ会議”を名古屋でやろうじゃないか、という話があったのは、
いつも名前を伏せてblogには登場させている あのお店 の店長シゲちゃん。

「今までやったことがないで、ウチでどぶ会議やりたいね、って小森谷さんと言っとったんだわぁ。」

小森谷さんは、久保本家さんを代表する蔵人さんの1人であり、
自分が知る中では、一番お燗をつけるのが上手と思って尊敬している燗つけマジシャン。

ステキ！シゲちゃんの料理と小森谷さんのお燗を合わせるなんて！大賛成～～！！

「でも、うち　“一見さんお断り”　やん。　だからオレが人を集められんでさぁ～～。」
そっかー、シゲちゃんが幹事・・・とはいっても自らお店の名前を外に出せないし、常連さんにも・・・ねぇ。

「だでさーーー。。。まきちゃん、


幹事やってくれん？　好きなようにしてイイから。」

ハイーーーっっ（汗）？！？！　あ、あああたしなんかが・・・タダの飲兵衛がやっちゃってええのー？！　

今まで、酒屋さんや飲食店側がやってくれる会にしか参加したことないし、
そんでもって“お客”として呑んだくれてる側でラクチンな思いしかしたことないから、
“どーしよ～～！”　

と思えど、シゲちゃんと小森谷さんの夢はかなえたい！やるっきゃないっ。
かくして、東京から遠隔操作で 名古屋で “初”どぶ会議 をいろいろ調整することに。

いつも、のんべんだらりと会では楽しむ一方だったけど、
予算のこと考えたり、料理やお酒をどういう風に出すか考えたり、メンバー集めたり。。。
お酒の会って一言で言っても、大変なんですね。（しみじみ）


シゲちゃんのお店は、キチンとした料理やお皿、拘りがいっぱい楽しめるお店なだけに、
安易な予算ではその真髄は楽しめないし・・・
かといって、初めて来る人たちに、不満が残るようなことはしたくないし・・・

とか、色々難しいことを考え込んでいる自分に

「今回は、ウチ（お店）が主役じゃなーて、小森谷さんと “どぶ” が主役なんだから！
  まきちゃんと小森谷さんとで好きに決めてくれれば、ウチはできる限りのことするだけ。」

と、シゲちゃん。ううぅ・・・ありがとうございます(>_<)！！


そうして、いよいよ当日！

まだ少し早い時間に、先に入って、
料理担当シゲちゃんと蔵人の小森谷さんとで、事前にちょびっとミーティングしながらお喋り。

「発売前なんだけど、ギリギリ間に合ったから、持ってこれたのー！！」　と、
小森谷さんが用意してくれたのは・・・

非売品！ の　生どぶ！！
うっそ～～ん！すごーい♪♪

さらにさらに、全国どこよりも一番最初に 21BY 11号 が名古屋のこの会に間に合ったのだ！

それはホントは３月１０日発売のもの。いえーい！
「ラベルの仕込み号数だけは間に合わなくて、手書きなの（笑）」　と、小森谷さん。いえーい！
もう一本、シゲちゃんのお店の地下で、じっくり寝かせた H19BY 15号 。いえーい！

出来立ての21BYと、2夏越した19BYとが用意できるなんて、
初めての名古屋での会では、もーもーもーもー嬉しい限り！


ちなみに、この写真を見たら、
「どぶ会議で一升瓶じゃないなんて、ダメじゃないかー！」　と、突っ込みたくなる方も居そう。

では、なぜに４合瓶かと言うと・・・






こーいうワケなのです。

シゲちゃんが用意してくれたのは、みんなに４合瓶２本ずつ！
それを、料理に合わせて選んでお燗してくれる小森谷さんにお任せしたり、
はたまた自分たちが合わせてみたい、と思うのをチロリに入れれば、また小森谷さんがお燗してくれる。

「誰が自分の４合瓶を差し出すか、人間模様も見られて面白いかもしれん？！」
と、事前にニヤける我々。（おっと、それは言っちゃいけなかったか（笑））


さてさて。
時間になると、友達やblog上での知り合いの方々が次々と。

今までblog上のみの付き合いだった方や、名古屋での高校同級生とも久々に会えたりして、
「はじめましてー！」　やら　「久しぶりー！」　やら、嬉しい再会！！

今回は初めてだし、15人くらいの、自分ができるだけ知ってる人にお声がけ。
お店を貸しきる大きめの規模でやってしまうと、グループで分かれちゃったり、収集つかなくなったり、
小森谷さんのお話がみんなに行き届かなくなっちゃったりするのがイヤで・・・。


小森谷さんの手書きの紹介にも、みんな興味を持ってくれる。



では、いよいよスタート♪
21BYを、上下にゆっくりひっくり返して、まぜまぜしたものを、冷や（常温で）で “かんぱーい！”　。

合わせるお料理は、“シゲちゃんスペシャル”　な鍋 。
ただ味付け１つだけの鍋を最初から最後まで、ではなくて、途中で変化球をつけてくれるらしい。


最初は、うす～くスライスされた 玉ねぎ のみ投入。
ちなみに鍋はお母さんがすべてタイミングを見計らって具材を入れてくれる。

玉ねぎだけでも甘味があって、シゲちゃん自家製のポン酢に漬けて食べると、どんどん進んじゃう。
待て待て、、、この後にお楽しみが続くんだから。


ここで、しゃぶしゃぶするお肉が出される。

この豚肉、一見すると、脂が多いように見えるのだけど、その白い部分は、ほとんど コラーゲン だとか。

とっても上質なコラーゲンと身を持ったこの豚は、
中国で「幻の豚」と言われている黒豚の一種、メイシャン豚 （中国語で表記すると 梅山豚 ） で、
日本では茨城の塚原牧場で１００頭ほどしか生産されてないそう。（HP）

しゃぶしゃぶして数秒でコラーゲンのところが“ちりちり”っとなってきたら、もう食べごろ。
自然なお肉のじゅーしーな甘み旨みが口に広がる～。
そして玉ねぎと一緒に食べると、これまたウマ～～～(>_<)！

「これには、19BYが合うかな、アレが合うかな？！」と、
蔵人ゲストなのに、小森谷さんも一緒に食べ飲みしながら、一緒に楽しんで、お燗をつけてくれる♪


しゃぶしゃぶした豚から少しずつ出汁が鍋に移っていきつつ、次に入れてくれたのは
浜名から届いたという　あおさ（青海苔） 。

爽やかな磯の香りがしてくる。
「これには、生だね！生どぶに行きましょう♪」 という小森谷さんに、
テーブルの向こうの友達たちにも
「あおさには“生どぶ”が合いそうだから、チロリが空いたらこっちに回してね。」
と、“マジシャン小森谷”のヒラメキに合わせて、伝言すべく自分も駆け回る。


いい感じに豚の出汁が染み出してきているので、
ここからはその出汁を十分に味わうべく、出汁を吸う野菜まんさい。

あおさも残っている間に、白菜とセリ が投入。


それが終るころ、生のままのほうれん草 も。

下茹でしてアクを取ったりする必要がない、良い野菜ばかりで嬉しい。
しかも、ホントに出汁が効いてて、十分に汁を吸った具材とどぶのコラボが楽しくてしょうがない。

「どぶは初めて飲んだけど、にごりをお燗できるなんて、しかも美味しいね！」　って言葉や、
「ホントに幅広いよね。　温度次第で、どんな料理にも合わせられるんだもん。」 などなど、
嬉しい言葉がいっぱい聞けると、やってよかったなぁ・・・と、しみじみしてしまう。


お口直しの フルーツトマト や 皮まで食べれる蚕豆 は、生の冷やかな？！なんていいつつ、
どんどん飲みます。



そして、最後の最後は、シゲちゃんがそれぞれの鍋の味をみて、
何やら調味料を追加でちょろちょろと入れている。

何だろう？　と思っていたら。


〆は 中華麺 で来ました～♪♪

ちぢれ麺てのが、これまたポイント！掛け算で美味しくなった出汁が絡んで・・・

これにはテーブル各方面から絶賛の声！
メイシャン豚の美味しさが、ぎゅっと煮詰まった麺はソッコーなくなり、
麺だけではなく、最後の汁の一滴まで、どぶのつまみに。
（鍋を持ち上げて、その一滴をいただいたのは自分だったりする（笑））

かくして、お料理とどぶは、小森谷さんとシゲちゃんのお陰で大満足！


初めてお互い会うみんなも、すぐに馴染んで、“大盛り上がり”。
楽しんでもらえたかなぁ・・・大丈夫だったかなぁ・・・と不安に思うこともなく、本当に楽しい時間。
でも、名残惜しい終わりは来るワケで。

まだみんな帰りたくなさそうな様子でお店を去っていく姿を見ると、逆にこちらも嬉しいやら寂しいやら。


そして、みんなが帰ったあとも嬉しかったのは、
後片付けをしているシゲちゃんが、チロリの蓋を全部開けて確認してた時に出た言葉。

「おお！全部、どぶが残っとらん！」

シゲちゃんは怒ってこう言ったのではなく、チロリに残ってしまったどぶが無くて嬉しいのだ。
お酒の会って、酔っ払ってついついムチャにお酒を頼んでしまうものの、
飲みきれなくて、徳利に残っていることもしばしば。

それが、ムダにもならず、みんなキレイに飲んでくれたのが、嬉しい！！
ありがとう、みんな！！



至らない幹事・・・っていうか、シゲちゃんの料理と小森谷さんのお燗のお陰であって、
自分なんて何もしてなかったけど、
そんなステキな皆さまのお陰もあってこそ温かな空間になって、成功したんじゃないかな、と思います。
このためだけに名古屋に帰ってよかった～。

集まってくれた皆さま、シゲちゃん、そして小森谷さん、本当にありがとうございました！！

これからも名古屋でこうしたお酒の縁や和が広がっていくといいな。



PS：どぶ会議は、飲んでいる時はもちろん楽しいけど、その本領が分かるのは翌日！
　　　みんな、次の日の目覚めはどうだったかな～♪