なんで自分が大好きなお蕎麦屋さんに限って、東も西も、ウチからこんなに遠いんだか(涙)。
東は、大宮駅からさらにニューシャトルを乗って20分。
西は、東村山。
場所的に両極端だけじゃなく、蕎麦のタイプやお店のスタイルもどちらも全然ちがう。
唯一、共通しているのは 蕎麦前がとっても楽しめる こと。
でも、そんな前提があっても、自分にとってはどちらも行きたくなるポイントが全然ちがうから、
行きたくなる “時” も、ちがうのだ。
どっちが好き?と聞かれても、比べる機軸が「ねじれの関係」にあるから、比べられない。
そんなお蕎麦屋さんは東の方が、ちょくちょく行ってるのだけど、
この日は、ずいぶん久しぶりに西へ。
向かったのは 土家 さん。
小さな路地を歩いていると、ふっ・・・と現れるこの建物、本当に温かみのある佇まい。
古民家を、土家さんがほとんど修繕&改築した一軒家だからこそ、味があるのかなぁ。
そいえば、気付けば、いつも夏に行ってるような・・・。
なので、土家さんの印象といえば、一軒家の庭や壁に青々と茂った緑豊かなイメージ。
この日も緑いっぱい。
ん・・・? 土筆みたいな穂・・・?!だけどすごい背は高いし、これ何ていう植物なんだろう?
というか、前回来た時は塀の中にあったけど、増殖してる~(笑)。
この日は、実は初めてのカウンター!
いつも奥のテーブル席へ通されていて、そこから眺めていたカウンターもいつか座ってみたかったのだ♪
オープンなのに、とってもシンプル。
そして、キッチンから光が漏れてくるのがまた、本当にきもちいい。
初めて座るカウンターだから、なんだか楽しくて、ここから見える風景をあちこち眺めてしまう。
自分が座ったのはカウンターの左端、その壁に飾ってある、蕎麦猪口と徳利の数々。
目の前にも、蕎麦湯なんかを入れてくれる大きな器が。
お会計場所・・・といったら良いのか、お店の入口にあるカウンターにも、いっぱい蕎麦猪口。
カウンターから後を振り返ると、床の間に、生け花がさりげなく。
カウンター真後ろに見える奥のあの部屋が、いつも通されていたところ。
あの奥も素敵なんだけど、この日は、カウンターを満喫するぞ♪
お店は、造り的にもゆった~りとまるで実家に帰ったかのような時間の流れる空間。
しかも、
と・・・・っても物腰の柔らかくて、でも芯もしっかりあるような優しい語り口調の店主に、
と・・・・ってもカワイイけど控えめな(小林麻央に似ていると思う)奥さんと
2人だけできりもりしているので、そのまったりとした空間の良さといったら・・・。
ハートランドのビールをチェイサーにしつつ、最初は 篠峯 純吟にごり 。
見た目も涼しげな、片口代わりのグラスに入れてくれる。
篠峯独特の味わいというか、完熟の桃みたいなとろとろのフルーツみたいな感じ。
お通しの 昆布 が、またさりげなく美味しい。
土家さんでは、事前予約が必要な 季節の蕎麦懐石 もオススメなのだけど、
「私たち、食べるのが遅いし、量もそんなに食べないから・・・」 ということで、この日もアラカルト。
でも、絶対に食べたいのは 蕎麦豆腐 。
この日の蕎麦豆腐も、美しい・・・
トマトやオクラ、胡瓜などの夏野菜と、さらにブルーベリーとラズベリーなんて面白いものも入っていて、
またジュレが良い~。
今年の夏は、“ポン酢ジュレ”の市販調味料が世間では人気が出ているみたいだけど、
土家さんのこのジュレがけ蕎麦豆腐は、もうずっと前からあるのだ。
旬の野菜の炊き合わせ も、絶対に頼みたい逸品。
赤、緑、黄・・・って見た目の彩りも、きっとちゃんと考えられてるんだろうなぁ。
見てるだけでもツマミになっちゃう。
もう一つ、冷たいのを飲もう・・・という事で、 黒牛 純米酒 を。
この前も、日本酒の美味しいお店で飲んだけど、
やっぱ最近の黒牛は、ちょっと前までの味わいと変わって、おいしくなってきたなぁ。
国権 純米酒 は温かいのでいただきます。
日本酒のメニューはいつも3種類しか書いていないのだけど、
裏に毎回1種類ほどお酒が隠れている・・・とはいっても、普通に土家さんは教えてくれるのだけど。
山廃だから、コレもお燗にぴったり。
この徳利もまた素敵だなぁ。
置いてあるお酒は、毎回違う。
「常に取っている」という定番があるのではなく、その日その時あるお酒を仕入れるんだそう。
でも、たいていの場合、
冷たいお酒が好きな人、お燗が好きな人の、どちらでも楽しめる銘柄があるから、
誰と一緒に行っても安心♪
友達との会話や、カウンター越しで土家さんとお話に盛り上がりつつ、
ふ・・・と時計を見ると・・・び、びっくり!!
「え”・・・?!?! も、もう14時になろうとしている!!」
ひょえ~~、この2品で、もう2時間以上も飲んでいたなんて(>_<)!!
お新香も食べたかったのだけど、〆の蕎麦を頼まなきゃ~。
辛み大根おろし蕎麦 も食べてみたいけど、やっぱりいつも頼む 田舎蕎麦 をチョイス。
黒い粒々がしっかり。
少し平たくて細いのだけど、コシがあって、手繰っていても切れることはなく。
素朴で・・・優しさがある味わいで・・・ホントにおいしいなぁ。
蕎麦湯を入れてくれる器は、土家さん自信が作ったもの。
「不恰好でスミマセン・・・。」 なんてはにかむ土家さんだけど、
いえいえ、これもまたとっても味があって素敵です。
それにしても、土家さんで飲んでると、なんでこんなに早く時間が過ぎてしまうんだろう。
30分経ったと思いきや1時間、1時間と思いきや2時間・・・
それは、実際に流れている時間よりも、ゆったりとした時の流れが、この空間にあるからなんだろうな。
お店の人、家、蕎麦前、そして蕎麦・・・
この日も、とっても癒されました。
[土家]
東村山市野口町4-18-1
042-392-9457
11:30~14:00 / 17:30~20:30
水曜定休
禁煙蕎麦懐石は要予約
[以前の日記]
・2010/7/4 土家さん手作りの器
・2009/9/2 蕎麦懐石
選ぶセンス、使うセンス、決して格好だけでなく息づいてるセンス。
蕎麦も器も、盛り付けも心地よさとワクワク感をもたせてくれる!
同時に、なんとなく「なつかしい」感じもあって。。。
やっぱりそれは、家の佇まいとか、店主と奥さんの人柄だったりとか、
いろ~~~んな要素がかもし出してる雰囲気なんでしょうね。
ホントに、いくら遠くても、ここは行きたくなってしまいます。
土家さんならではの研ぎ澄まされた感覚・・・センスが、
ものすごい真っ直ぐに現れているというか。
とってもワクワクするのに、とっても落ち着くというか。
なんか言葉で表現するのが難しい~(苦笑)。
行ってみないと分からない「良さ」というのが、
土家さんの「良さ」でもあるんでしょうかね♪
もしかしたら、酒の仕入れは新潟からかな?
ずい分格下だなー
わが蕎麦は
頑張らなくちゃ・・・
土家さん、相性が悪いのか臨時休業、貸切、本日は早仕舞いと3連敗中です。(笑
>唯一、共通
どちらも埼玉県、、。(笑
>ん・・・? 土筆みたいな穂・・・?!だけどすごい背は高いし、これ何ていう植物なんだろう?
多分トクサだと思います。
新潟からもあるのかなぁ~。
今度、ちょっと聞いてみます♪
「西に東に南にも・・・っ!!」
って早く言えるようになりたいです(笑)。
いやいや、東村山が埼玉県って。
埼玉県民が怒っちゃいますよ。
ん?いや、東村山市民も怒っちゃう・・・?