5の字の2本のローソクが逆向きだったので分かり難いが、55周年記念の
エメラルド婚ということだった。娘夫婦からのささやかなケーキである。
正直なところ、私はその事をうっかり忘れていた。我が連れ合いはどうだったか
分からないが、夕食のメニューが何時もとあまり変わっていなかったから、
ひょっとすると私と同じだったかも知れない。
ケーキと55年前の当日の新聞記事のコピーを、ニコニコ顔で持って来たので、
私はハッと気が付いたという具合だった。
子供というのは有難いものだ。慌てて晩酌をもう一杯追加して祝った。
考えてみると、55年迄なんてとても生きているとは思っていなかった。
不思議な感情、感覚がこみ上げてくる。
55年前の結婚式に出てくれた方達の大半はもう既に居られない。
いろいろお世話になったし、楽しくお付き合いをさせて貰ったと、自分の人生に
掛け替えのないものであったという感謝の気持ちが今更ながら湧いて来るのを覚える。
皆さんに支えられやってきた。そしてこれからの5年後のダイヤモンド婚へ向かうわけだが、
どうなるか分からないけれど、そんな事が実現できたら良いなぁと祈るような気持ちである。
金婚式の時は、フランス料理のレストランだったが、ダイヤモンド婚では何処でやろうか。
歩ければだけど。
そんなめでたい夜というのに寝る前に歯磨きをしていたら、あろうことか入れ歯と差し歯が
一緒に取れてしまい惨めな有様になってしまった。
今日は朝から流動食しか食べられない。我が人生の前途多難を思わせるようだ。
せめて我が連れ合い殿には元気で頑張っていてくれと祈るばかりである。
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