あまりにスピーディに進みすぎるきらいはあるが、せっかちなのか読みやすかった。
東大卒メガバンク勤務の主人公田代が、定年を迎えた日から始まる。
彼は施しのような延長を望まなかった、、、
退屈な日々。
試しに入会した講座。
けれどどこかで自分は他人とは違うというプライド。
まぁ東大卒、メガバンクとくれば、そうだろう。
私とは違い過ぎて話にならない。
ところが、そう言いたくならないのよ。
後書きで内館さんが書いている。
「還暦を迎えた同窓会でふと気づいたのである。
若い頃に秀才であろうとなかろうと、美人であろうとなからうと、一流企業に勤務しようとしまいと、人間の着地点って大差ないのね、、、と」
さて戻って田代の着地点は?
ジェットコースターのような日々が訪れるのである。
タイトルは終わった人だけど「終わらない人」としても良いような。