せっかく小田原に通っているので、
時間があれば行ってみたいところは色々あったのですが、
現場周辺や小田原城を散策するくらいで、なかなか‥
娘が春休みのタイミングで、
ちょっと足を延ばして”ポーラ美術館”と”江之浦測候所”に
行ってきました。
2024年2月10日の「日本経済新聞」による「景観に溶け込む美術館10選」で、
ポーラ美術館が1位、小田原文化財団江之浦測候所が2位にランクイン。
NHK Eテレの日曜美術館、「春 はじまりの旅 アート×坂本美雨」の中でも、
この2箇所が取り上げられました。
”ポーラ美術館”の企画展は、
『モダン・タイムス・イン・パリ1925 - 機械時代のアートとデザイン』
飛行機、自動車、鉄道に蒸気機関。
機械が世界を変え、アートもその影響を受けた時代。
普段なら博物館にありそうな”プロペラ”や”自動車”、
”蓄音機”なども一緒に展示してあって、
その機能美が美しいです。
現代はいろいろな道具が、スマホやPCに集約されてしまって、
モノとしての道具が身の回りから消えてきてしまっていますが、
この時代のモノの方がワクワクします。
屋外展示も森の中に点在しています。
生憎の雨だったのですが、より森の中に溶け込んで見えて、
それはそれで良かったです。
日曜美術館の放送の中でも取り上がられていた、
ロニ・ホーンの「鳥葬(箱根)」
雨水が溜まり、そこに映る森と波紋が美しい‥
(晴れた日にも見たいですけどね
光の透過の具合とか‥)
午後は
"江之浦測候所"に移動。
こちらもロケーションが素晴らしく、
「景観に溶け込む美術館10選」に選ばれるだけのことはあります。
夏至光遥拝100メートルギャラリー
待合棟
建築関係者なら、「おっ!?」と思うキャンティレバー。
滞在中に少し空が明るくなり、水平線がよく見えるようになりました。
冬至光遥拝隧道の先端
”石造鳥居”(古墳時代)
日本中、世界中から集められた”モノ”が、そこかしこに‥
移築されたり、再構成されたり。
圧倒的な物量!
運ぶの大変そうなものばかりw
どれも貴重な考古遺産です。
思った以上に敷地が広く、メインの施設以外にも、
見どころたくさん。
こちらの古い小屋を改修した”化石窟”にも、
さり気なくすごい収集品があります。
竹林を歩けば、”被爆宝塔塔身”(南北朝‐室町時代)
とにかく紹介しきれないほどたくさんの考古遺物が収集され、
今も敷地、施設共に拡張中。
日本の建築様式や伝統工法を引き継ぐ使命を受けつつ、
何が構築され、更にどんな場所になっていくのか‥
”ポーラ美術館”でみた機械時代より、更に遥か昔の手仕事の跡。