これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

新型コロナウイルスと政治

2020-02-15 11:45:02 | 社会問題
 今回は予定を変更して、新型コロナウイルスに対するお粗末な政治について、私の考えを書きます。

【私は怒っています!】
 テレビを付けたら予算委員会で「桜を見る会」について討議していたので、”腸が煮えくり返り”ました。中国では、「武漢に応援に行く看護婦達が、大切な髪を切って丸坊主になっている」、「トイレに行く時間が欲しいので”紙おむつ”をしている」などと報じられています。ダイヤモンド・プリンセス号では感染の恐怖に怯えながら四千人近い人が閉じ込められています。こんな時に、貴重な予算委員会で「桜を見る会」を取り上げる野党の政治家の頭の中はどうなっているのでしょうか?!

 自民党と公明党の議席数は衆参ともに過半数を大幅に上回っています。衆議院に至っては2/3を超えています。こんなに沢山の議席を与えられているのに、なにもしなかったら、”でくの坊”の集団と言われても、反論出来ません。

【ダイヤモンド・プリンセス号】
 ダイヤモンド・プリンセス号は、2004年から就航している外国の船です。(三菱重工で建造中の2002年に火災が発生したニュースを覚えていますか?)

 外国の船でも日本の港に停泊中は、『国際海洋法条約(UNCLOS :United Nations Convention on the Law of the Sea)』によって日本の法律が適用される様です。この条約に日本とイギリスは批准していますが、アメリカは批准していません。

★ 船主 :アメリカのプリンセス・クルーズ社
★ 船籍 :イギリス・ロンドン
★ クルーズの運営 :東京の(株)カーニバル・ジャパン
★ 旅客定員 :2,706名
★ 乗務員 :1,238名

【プリンセス号での感染経緯】
 旅客と乗務員合わせ3,760名程が乗っていて、乗客の半数は日本人の様です。

★ 1月20日 :横浜港出航
★ 1月25日 :香港で新型コロナウイルス感染者が1人
★ 2月3日  :横浜港に帰った。
★ 2月4日  :横浜港沖で再検査 ;61人が陽性→病院に収容
★ 2月5日  :早朝まで船内では通常通りの生活・・・歩き回っていた。
★ 2月8日  :3人感染→病院に収容 (累計=64人)
★ 2月9日  :6人感染→病院に収容 (累計=70人)
★ 2月10日 :65人感染→病院に収容 (累計=135人)
★ 2月12日 :39人感染→病院に収容 (累計=174人)
★ 2月12日 :船内で検疫していた担当官が1人感染
★ 2月13日 :44人感染→病院に収容 (累計=218人)
★ 2月14日 :希望する80才以上の11人下船→和光市・税務大学校
★ 2月14日 :感染者を運んだ救急隊員が1人感染

【お粗末な政府の対応】
 私は、加藤勝信氏が厚労相ですから、適切な対応をしてくれると安易に信じていました。 (加藤氏は東大の経済学部卒で、上級国家試験(国家一種)に合格し、エリートコースの大蔵省主計局で仕事を始めた方です。)

 私が政府の対応で、一番不思議に思うのは、武漢には飛行機を派遣したのに、プリンセス号に乗っている日本人は救出しないことです。船の中に沢山の人間を閉じ込めたら、感染が広がるのは素人にも分かります。私は、2月3日の時点で、全員を下船させて隔離すべきだったと考えます。

 プリンセス号に乗っていた方で死亡者がでたら、誰かが責任を取らなければなりません。加藤氏は大臣を辞めるだけで無く、議員も辞めて二度と政界に復帰すべきでは有りません。そのくらいの覚悟で、今後、対応して欲しいと思います。

(私の独断と偏見) 私は東大卒の方・20人以上と仕事をして来ました。入試問題は答が一つですが、現実の問題は正解が無いか、近似解が幾つも有るケースが多々有ります。東大卒の方の多くは、「仮定を導入して近似解を幾つか出し、このケースでは”どの解”を採用すべきか?」と言った判断をするのは苦手でした。加藤先生!「東大卒でも出来るんだ!」と言う証明をして下さい。

【はやり病で死ぬのは寿命では無い!】
 日本でも大昔から伝染病で、沢山の方が亡くなりました。『はやり病』で死んだら、「寿命だたのだ! 仕方ない」と諦めたのだと思います。 私の記憶する近世の流行性疾患を列記しておきます。

◎ 1918年~19年 :スペイン風邪 ;感染者=5億人、死者=5,000万人~1億人
◎ 1976年6月~    :エボラ出血熱 ;南スーダン→
◎ 1981年~    :AIDS(エイズウイルス発見)
★ 2002年11月~3年7月 :SARS ;中国→
★ 2012年9月~    :MERS ;サウジアラビア→
★ 2020年1月~  :新型コロナウイルス ;中国→
◎ 2019年~ :アメリカ・B型のインフルエンザ大流行 :感染者=2,600万人、死亡数=2.5万人

【私の提案① :法律改正】
 現在、国会開催中ですから、流行性疾患に関する法律を制定/改正する絶好のチャンスです。

 政府が手配した飛行機で中国から帰国した二人が、検査を拒否したと報じられました。私は「とんでもない人間だ!」と思いますが、日本の法律の不備を明確にした”功労者”かも知れないと思います。 異常時で無くても、検疫官が必要と判断したら、検査を義務化すべきです。 国籍によらず、拒否する人間は入国させないとすべきです。

 中国では、武漢に行った事実を隠して他人を感染させ、その人が死亡したら、最高刑は死刑の様です。 今回、検査を拒否した二人が、誰かを感染させて死亡させたら、ドンな罪になるのでしょうか? 私は、少なくとも彼等と感染した人の、治療費の全額を彼らに負担させるべきだと考えます。

【私の提案② :担当大臣の緊急任命制度】
 総理を除いた大臣の定員は、内閣法で最大17人と決まっていますが、緊急を要する事件が発生した時は、(国会の審議無しで)その事件を担当する(専任の)大臣を一人追加出来る権限を総理大臣に与えるべきです。 法律を新たに設ける必要が有ります。 (2011年・民主党政権の時に、東日本大震災の復興を担当する大臣が一名追加さました。2015年にオリンピック関連で一人追加されました。 従って、現在・大臣は19名ですが、近い将来17人に戻ります。)

 縦割り行政ですから、全ての権限を持った専任の大臣で無かったら、今回の新型コロナ肺炎に対処するのは難しいと思います。 隔離施設、医療スタッフ、医療資材(薬、防御服等々)、調理/配膳スタッフ、清掃スタッフなどの確保が必要です。

 国立病院や国立大学の付属病院に活躍して貰う必要があります。全国で沢山・病院を運営している赤十字社も協力してくれると思われます。私は、防衛省が所轄する病院の協力が不可欠だと思います。

 政府は防衛庁が運営する病院を減らす方針ですが、私は大反対です。今回の様な非常時の為に、防衛医科大学校を二、三校増やし、全ての都道府県に一か所以上・自衛隊地区病院を設けるべきです。日本医師会は大反対すると予想しますが、問題が発生した時に日本医師会が責任を持って医療スタッフを確保/派遣してくれるとは到底思えません。非常時の医療体制については、非常時に責任を取りそうに無い、医師会のわがままを聞く必要は有りません。

❶ 独立行政法人・国立病院機構 (2019年末現在)
★ 病院数 :141
★ 病床数 :53,520床
★ 職員数 :約62,000人

❷ 防衛省
★ 防衛医科大学校 :医科定員=80名 ;学費無料、手当=約11万円/月✙賞与2回、衣食住付き
★ 病院数 :17 (医科大学病院、自衛隊中央病院、自衛隊地区病院)
(注記 :1) ダイヤモンド・プリンセス号に医療スタッフを既に派遣しています。
(注記 :2) 自衛隊病院を一般に開放する方針が決定されています。

【私の提案③ :隔離施設を確保】
 アメリカは、中国に派遣した飛行機を空軍の飛行場に着陸させて、軍の施設に全員隔離したと報じられています。ロシアはシベリヤの施設に全員隔離した様です。 今回は、経営者の英断で『勝浦ホテル三日月』が確保出来ました。然し、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客を全員隔離する能力は、まだ確保出来ていません。

 野党の論客(蓮舫氏、辻元氏、枝野氏・・・)の身内がプリンセス号に乗船していたら、乗客への対応が今国会で議論されていたと思います。 然し、乗客の半分程は日本人の様ですから、「桜を見る会」どころでは無いはずです。 家内と私が乗っていたら、料金は二人で税込み44万円~304万円もするそうです。野党は金持ちが苦しむのは、”痛くも痒くもない”のですね!

 将来、同様の問題が発生する事を想定して、隔離施設を建設すべきだと考えます。アメリカの様に自衛隊か海上保安庁の施設を活用するのが、一番合理的な様に思います。 私は自衛隊病院の拡充か病院船の建造を推奨します。  皆さんも考えて下さい!

(病院船) 戦前には日本も病院船を多数保有していましたが、戦後は一隻も持っていません。 先進国の多くは保有しています、特にアメリカはスゴイです。 船だと災害の有った地域の近くに、直ぐに駆け付けられます。 ハードの確保だけで無く、スタッフの確保についても検討/法制化しておく必要が有ります。

【私の提案④ :水際対策の神話】
 新型コロナウイルスの様な流行性疾患の防疫は、入国ゲートの外側は国の管理で、内側は都道府県の管理で行われる様です。 (ゲートの内外で適応する法律も違う様です。) 流行性疾患の侵入をゲートで食い止めると言うのは、”神風”と同様の『神話』です。

 「ゲートを通過する前に患者が何人いたか?」は厚生労働大臣が発表し、二、三次感染者数は都道府県知事が発表するのを見られて、馬鹿馬鹿しい制度だと思われませんか? 危機管理意識が日本には無いのですね! 情報を一か所に集めて、公表することは現在の法律のもとでも出来るはずです。

 ゲートの外でサーモグラフィー(赤外線温度分布測定装置)でチェックしていますが、解熱剤を飲んでいたり、潜伏期間中だったら”OK”になってしまいます。一旦、入国してしまうと個人情報保護法に守られて、全国どこにでも自由に行けます。都道府県知事には渡航歴は報告されません。病状が悪化して感染が確認されて初めて、渡航歴を調べる事になります。(こんな状態になって渡航歴が分かっても遅すぎです。)

 都道府県が発病者の国内での行動を追跡して、『濃厚接触』した可能性の有る人を調査/特定して監察または隔離する事になります。こんな体制で感染を止められると思われますか?

【私の提案⑤ :観光立国】
 ビザ無しで外国から観光客を呼び込む等々したので、海外から沢山の観光客が来ています。新型コロナウイルスが問題になって、政府の対応の不味さ(まずさ)が露呈しました。将来、新しい流行性疾患が発生する恐れが有りますから、今回を教訓にして国民の犠牲を最小限に抑え、かつ、観光客にも安心して貰える体制を確立する必要が有ります。

 私が上で提案した様な隔離施設を設けて、必要なスタッフを集められる体制を整備して置けば、ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に帰って来た2月3日に全員下船させて、陸上で検査/治療/隔離していたと思います。 感染者数はずっと少なかったでしょう。 日本は安全な素晴らしい国だと世界に認めて貰えたと思います。 絶好のチャンスを政治家達の無能で逃してしまいました。

 日本は「事が起こってからしか行動しない国」だと言われています。今回、将来への対策が何も出来無かったら「事が起こっても何も出来ない国」と世界から蔑(さげす)まれてしまいます。政治家諸君!『観光立国』を目指して、直ぐに行動を起こして下さい。

政治家や官僚と賄賂 (その1)

2020-02-08 12:28:30 | 社会問題
 政治家や官僚への贈収賄だけで無く、民間の不正な金の問題について、私の経験と、私の考えを何回かに分けて書きます。「美しい国、日本」では無くて、私は「できるだけ清らかな日本」になって欲しいと考えています。

【IR汚職から考えたこと】
 IR汚職の報道を読んで、私は新聞記者達と大分違った考え方をしている事に気付きました。少なくとも1990年までは百万円単位の金を政治家に渡すのは、極当たり前の様に行われていました。証拠が残らない様に、種々工夫されていた事も有って、百万円単位の贈収賄が報道される事は殆ど無かったのです。

 衆議院を小選挙区制にしたり、政党助成金が出る様になったりして、政治家への闇献金は、段々・必要性が無くなってきました。秋元司氏はよく知らないのですが、下地幹郎先生に面識の無い人間が百万円持って行って、何かやって貰おうと考えるのは『虫の良すぎる話し』です。多分、金を渡した方は「情報が少し欲しかったか?電話一本して欲しかった」くらいだと私は思います。全国紙が大々的に取り上げる様な話では有りません。

 昔の酷かった時代を知らない若手の新聞記者やテレビ記者が増えて来ている様に思われます。彼等に、「昔の酷い状況、その後どんなにして改善されたか?」を知って貰いたいと思います。 過去と現在を知らないと、未来への提言が出来ません。

 贈収賄や金に関する不正は、人間・誰でも持っている”欲望”が原因です。不正を減らす努力は必要ですが、根絶することなど出来ません。三流の新聞や雑誌は読者が好きなゴシップ記事を漁っても良いですが、一流の記者達には枝葉末節に拘らない記事を報道して頂きたいです。 水清ければ魚棲まず!

 今でも闇献金で私服を肥やしたい政治家はいると思いますが、現在の政治家の多くは”金”より”票”が欲しいのです。 貴方が政治家の助が必要になったら、親戚/知人を駆けずり回って後援会名簿に署名を集めて下さい。 この手は選挙の前には特に有効です。不法行為では無いので逮捕される恐れは有りません。

【昔は選挙になんで巨額の金が必要だったのか?】
 昔は衆議院は中選挙区制で、選挙区の定員は3~5人程度でした。与党の候補者の敵は、野党の候補者では無くて、与党の他の候補者だったのです。与党の県会議員や市会議員を一人でも多く、自分の味方にする必要が有りました。県会や市会の議員の中には”金”で何方に付くか?決める輩が結構沢山いたのです。

 戦後、政府の指導で市町村の合併が進められ、市町村の数が段々減ってきました。それに伴って市町村会議員の定数も減少しました。ウイキペディアによると、1987年の都道府県と市区町村の議会議員の定数は69,028人で、2018年には32,448人に激減しています。

 ここからは、私の独断による推測ですが、7万人の地方議員の半数に二百万円ずつ配るためには700億円必要になります。候補者が400人いたとすると、一人当たり1.75億円になります。 (ちなみに、現在の政党助成金は年300億円ほどです。)

【買収請負人】
 私の故郷の集落には、1965年ころまで『買収請負人』がいました。彼は、誰からの依頼でも良かったのです。 当時の田舎では、日が落ちると人の往来は殆ど無かったのですが、投票日の一、二日前に夜の八時過ぎに懐中電灯をもって、彼は話の付いていた家を廻って金を配りました。川の対岸の集落からは、彼の動きは丸見えでした。どの家が金を受け取ったか、秘密では有りませんでした。

 昔は核家族では無かったので、多いい家では四、五票有りました。一票が五千円ほどだったそうです。当時は国会や県会の選挙を待ち望んでいた家も有ったのです。彼は、多分・『ちょろまかし』はしなかったのでしょう。 その筋では信頼の有る人間だったと思います。 (当時、買収で一万票を得るには、6,000万円以上必要だったと思われます。)

(余談) 彼は1960年頃に共産党員になりましたが、その後も『買収請負人』を続けていました。彼の小遣い稼ぎを知らない人は村にはいませんでしたが、共産党は見ないふりをしていた様です。(共産党は意外と大人なんだと思いました。)

【昔の政治と金】
 私は何にでも興味が湧く、少し困った人間です。後述の様に叔父の一人が政治家の裏金を扱っていたのと、公官庁に機械を売る仕事をしたので、政治と金について情報を集めました。 30年以上前の話しなので、名誉毀損で告訴されるが心配は有りません。 (現在は、これから書く様な事が行われていないと信じています。)

 当時は選挙のたびに巨額の黒い政治献金が動いていました。その総額は、私の試算では(一般会計✙特別会計)✖0.03≒1~2兆円ほどだったと思います。その内の一部は族議員と呼ばれていた政治家の取り分で、残りの金は都道府県の知事、市町村長や地元選出の国会議員に配分される様になっていました。

 有る年の一般会計と特別会計の総額がF円だとします。その内、G県の管内でFG円使われると、県選出の国会議員、知事、市町村長に3%が渡るのが一般的だった様です。(特別な県では6%~7%でした。)30年前でも、地元の政治家達に渡った金の総額は、年間1兆円ほどになったと思われます。配分の仕方の一例を書いておきます。

 H市で市民病院を建設する計画が始まったとします。7階に”W”と言う機械を据える部屋が設けられ、機械Wを製造する会社が4社有る場合、4社がそれぞれ自分の会社の機械を据え付けた時の配置図を病院の設計事務所に提出します。(4社は提出する配置図に、自分の会社が描いた図面だと分かる、目立たない仕掛けを入れておきます。)

 4社はそれぞれの先生(国会議員、知事、市町村長の何れか)にお願いして置きます。病院の計画が進み、何かの選挙が近づくと極秘の会議で先生達に権利が配分されるのです。機械Wの権利を市長が得たとすると、市長にお願いしていた会社(N社)の図面で入札が行われる事になります。(これを、『天の声』と呼んでいました。)

 N社は市長や秘書から落札上限価格と最低制限価格を教えてもらい、他の3社に入札価格を指示します。三回目の入札で落札する時は、3社に3通りの金額を指示して、毎回・N社が一番低い金額になる様にするのです。非常に稀なケースですが、落札してはいけない3社の内の1社が三回目に出す金額を一回目に出してしまって、落札する様なアクシデントが起こります。 そんな場合には、厳しい罰が与えられる事になっていました。この手のミスは、機械Wの業界だけの問題では無くて、ミスした会社が”四の五の言う”と、日本での商売が難しくなる横の連絡体制が整っていました。

 先生へのお礼(賄賂)は機械Wの検収(受け取り)後に現金で行われました。先生がその前に金が必要な時は、銀行から借りるのですが、銀行は例の秘密会議で先生が得た権利の総額を知っていた様でした。

 業界の談合は全て口頭で行われ、一切書類は作成されませんでした。担当者はスーツのポケットに入る手帳にメモを取って、肌身離さずに持っていました。会社に警察や検察の家宅捜査が入っても、個人のスーツの中身を調べる事は無かったためです。上司への談合に関する報告も、全て口頭で行われました。

(余談) 秘密会議で配分された権利は、生存している事が条件だった様です。例えば、前述の市民病院が完成する前に、銀行から金を借りて選挙に突入して、選挙運動中に亡くなったら、権利が消滅して借金だけが残る事になります。(二世の政治家には権利が継続したのかも?)

(余談) 談合には種々のタイプが有りました。例えば、機械Wが必要な設備でも顧客が最適なメーカ(M社)を選定して、M社に「宜しく頼む」と連絡する場合も有りました。M社が他の3社に『天の声』が出たと報告して、業界を纏める分けです。 そんな場合でも、黒い金は動いた様です。

【政治家の裏事務所】
 もう20年ほど前に二人とも亡くなられたので書きます。私の叔父の一人が某衆議院(A氏)の裏金を扱う役を長年やっていました。 叔父は高収入の有る立派な仕事をしており、裏の仕事は全くのボランティアでしていたのです。叔父はA氏を尊敬していて、A氏は”どろどろ”した金を集めるのは苦手な方だったので、友人二、三人と裏の仕事をしていたのだと思いました。叔父の家は広かったので、一室が裏事務所になっていました。晩年になってA氏は大臣になられたので、叔父は嬉しかったと思います。

 志の有る立派な方でも、お金が無かったら政治家になれず、続ける事も出来ませんでしたが、昔は損得抜きで(黒子に徹して)応援する旦那衆達がいたのです。戦後、段々と世知辛い世の中になって、叔父の様な旦那衆達は絶滅してしまったのです。

【政治家に一生を捧げた女性】
 某県で大きな計画が始まり、担当者(B係長)に機械を売り込みたくて何回も面談をお願いしたのですが、会って頂けませんでした。他社のベテラン営業マンに相談すると、県庁所在地の小さな鉄工所の女性を訪ねる様にとアドバイスしてくれました。

 鉄工所に入ると、絣の”もんぺ”を着た中年の女性がおられて、応接室に案内してくれました。彼女がお茶を持ってきてくれ、「今日は、どんな御用件ですか?」と言われました。”なんと!”彼女が紹介して貰った女性だったのです。「県庁のB係長に会いたいのですが」と言うと、目の前で電話してくれました。会社のトラックで県庁に送って頂くと、B係長が丁寧に応対してくれました。

 彼女は若い時からC代議士が好きで、一生独身でC氏を裏で支えたのです。C氏は彼女のお蔭で清廉潔白な政治家だと言われていました。後にC氏は総理大臣になりました。 当時、総理大臣になるためには二十、三十億円の裏金が必要だと言われていました。 彼女の手には負えない金額でしたから、某代議士が大活躍しました。(その代議士はまだ御健在ですから、金集めの話は書けません。)

(余談 :総理になるための金) 強力な業界団体が昔の自民党の主流派を支援していて、総理になる時に必要な金を工面していました。1970年代~80年代に集金能力に乏しい方が総理になる前にやった、酷い話を書いておきます。私達が苦労して受注した案件を取り上げられたのです。二人の総理候補が、『1億円以上/件』の仕事・数件を、無かった事にしたのです。 内・2件は民間の大手企業向けの仕事でしたので、私は”啞然と”してしまいました。

 正式な注文書を頂いて、既に制作を開始していました。製作打合せ(詳細な仕様を詰める打合せ)を何回かした後で、顧客の担当者が、ある日突然「本件は無かった事にして下さい、理由は聞かないで下さい」と平身低頭に謝りました。自民党の総裁選挙間近でしたから、聞かなくても理由は分かります。 会社で、営業担当と私は”こっぴどく”怒鳴られました。 (当時・国内向け案件の契約書には、違約金について書かないのが一般的でした。)

【役人と賄賂】
 昔は役人が賄賂を要求したと言う話は殆ど聞きませんでした。 役人達が清廉潔白だった分けでは決して有りません。役所の仕事に関する情報、例えば『落札上限価格』を教えるのは政治家本人か秘書がやりました。勝手に役人が入札情報を漏らしたりすると、閑職に飛ばされたのです。

 1990年以降、役人の汚職事件が時々報道される様になりましたが、「国や地方公共団体の発注に政治家が絡む割合が少なくなってきた」と私は見ています。

(余談) 私は某市の案件を営業と二人でフォローしていました。某市の担当者を業界では『タヌキ』と呼んでいました。彼は、ある企業から小遣程度の金を貰って、他社の入札妨害をするのです。 段々大胆になって来たので、業界の偉い方達が市長に談判しました。その市には動物園が今でも有りますが、彼は”なんと!”狸の飼育担当”に左遷されました。

(余談) 役人の汚職は、業界(企業)の談合と密接な関係が有ります。私は「企業が国際競争力を付けるために、日本は談合体質から出来るだけ早く脱却すべきだ」と考えていますが、談合は単純な問題では有りません。談合体質が改まらない状態では、権力を握った役人に『魔の手が伸びる』のです。逆説ですが、収賄で逮捕される役人達は、日本の体質の犠牲者だと言えます。談合については、後日・私の考えを公表したいと考えています。

賃貸マンションは儲かりません!

2019-12-28 14:13:32 | 社会問題
 私は2年程前から友人の所有している、11室の小さな賃貸マンションの管理を、ボランティアでしています。 まだ短い期間ですが、色々有りました。 今回は、小さな賃貸マンションは、苦労が多いいのに『儲からない!』と言う話です。

【思わず笑ってしまう悪戯(いたずら〉】
 2019年3月9日に『法律の不備を正せない日本』と言うタイトルで、家賃を滞納して、強制執行が入った部屋について書きましたが、これは・その後の話しです。

 家賃保証会社が家具を撤去した後、部屋の内部と備品をチェックしたのですが、『ここまでやるか?!』と言う程の悪戯をしていました。 多分、家賃保証会社が厳しい催促をしたので、”腹いせ”にやったのだと思います。 復旧するのに、『家賃2年分ほど』も掛かりました。

① ユニットバスの取替 :家賃1年分ほど掛かりました。
② 換気扇2台の交換 :一台は新しかったのですが、壊していました。
③ インターホーンの取替 :分解して内部を壊していました。
④ 壁に6か所の穴 :大きなハンマーと金槌で叩いた様な穴
⑤ ガラス戸のガラスを2枚壊していました。
⑥ 3枚の網戸の網を切っていました。
⑦ 室内灯のスイッチのカバーを全て取り外し、スイッチが宙ぶらりんになっていました。
⑧ コンセントのカバーを全て取り外し、コンセントが宙ぶらりんになっていました。
⑨ 使用していなかったコンセントは、コンセントも無くなっていて、配線が漏電寸前の状態で放置されていました。 (大家と、「火事にならなくて幸いだった」と話しました。)
⑩ 2か所のガス・コンセントのカバーが無くなっていました。
⑪ シーリングライト用のコンセントを実に巧妙に壊していました。(一見、正常に見えました。)
⑫ エアコン用コンセントに200Vのシールを貼っていました。(100Vが正解)
⑬ 洗濯機パンの排水ホースを固定する部品が無くなっていました・・・パンの取り替えが必要になりました。
⑭ エアコン用配線を分電盤のノーヒューズブレーカーから取り外し、天井裏に押し込んでいました。 (無理な姿勢で、やっと手が届く位置まで押し込んでいたので、復旧作業が大変でした!)

【不法駐輪の退治】
 私が管理している賃貸マンションは、地下鉄の駅まで3分弱の所に有ります。 建物の間に、10台ほど置ける屋根付きの駐輪場が有り、エントランス部に中形の自動車が3台置けるスペースが有ります。道路の向かい側に、200台ほど置ける、民間の有料駐輪場と、駅には公営の駐輪場があり、更に、歩道に有料の駐輪スペースが設けられています。

 私がここの管理を始めた時、夜は30台ほど、昼間は50台ほど、酷い日はマンションの出入りに支障が有るほど沢山の自転車を駐めていました。 それで、私は、①住人が使用している自転車、②使用していない自転車、③住人以外の不法駐輪自転車に分ける事から始めました。

 ①住民が使用しているのは約15台で、②所有者不明が約15台、③住民で無い人が30台以上留めている事が分かりました。 警察に相談すると、「エンジン付きは関与するが、自転車は管轄外です。市の交通局に相談して下さい」と言われました。 交通局は、「民有地に放置された自転車を撤去する事は出来ません」との回答でした。

 自転車の回収業者に相談すると、「駐輪禁止の表示をして、不法駐輪車に”○○日に撤去する”と言う警告札を各自転車に取り付ける」アドバイスを貰いました。 警告の札を取り付けると、日に日に、不法駐輪は少なくなり、業者に持って行って貰ったのは16台でした。 暫くすると、また不法駐輪車が増えて来たので、エントランス部に留めていた自転車を、毎日奥の駐輪場に移動して、警告の札を取り付けました。 他人の土地に勝手に置く『不届き者』にも、気の弱い人がいる様で、奥まで入って来て自転車を持ち帰れなかった様です。半年ほどで、6台溜まったので業者に渡しました。

 努力が報われて、最近は不法駐輪車は週に1台程になり、余り支障が無いので大目に見ています。

【枯れ葉の掃除】
 このマンションの隣は某宗教法人の教会で、100坪ほどの敷地に、高さ10メートルほどの木が茂った雑木林の様でした。南向きの敷地ですが、教会には陽光が入らず、外から建物は(殆ど)見えない状態でした。母親と40歳前後の息子、娘の三人で暮らしていました。 ほぼ一年中、多量の葉が飛んで来るので、困ってしまい、ここの大家が「剪定か、伐採して欲しい」と何回もお願いした様です。 母親が、「庭の木を切ってはならない」と言うので、木は伸び放題だいだったのです。

 去年の夏頃に、落葉を掃いていたら息子さんが通られたので状況を見てもらいました。「母が入院して、二度と帰って来れないと思われるので、切ります」と言ってくれました。信者数人で、10本ほど伐採して、枝も4/5ほど切ってくれました。(道路から教会が見える様になりました。) それからは、被害は少なくなっています。

 道路を挟んだ向かい側に中規模の賃貸マンションが有ります。 幅1.5メール程の花壇(?)にソメイヨシノを植えていて、幹はドンドン太くなって、枝の大半は公道の上に張り出しています。 (現在のアスファルトは、雨も空気も通しますから、公道の下に根を張って成長しているのだと思います。)

 毎年、11月になると、多量の枯れ葉が落ち、風でこのマンションのエントランス部に飛んで来て溜まります。 今年は特に酷く、一週間に飛んで来た枯れ葉は、45リットルのゴミ袋にギュウギュウに押し込んで、ほぼ一杯になりました。 一時間以上、箒で掃いてたので、腰が痛くなり、前のマンションの管理会社に電話して、「伐採して欲しい」と頼みました。「状況を確認して、大家と話して見る」と言った切り、連絡が有りません。

 来年、証拠写真を撮って、粘り強く交渉しようと考えています。 野党の皆さん、『桜を見る会』を問題にするついでに、『隣のマンションのソメイヨシノの枯れ葉』も取り上げて下さい!

【畳屋さんの話し】
 二年ほど前から友達の様になった畳屋さん(G氏)の話しです。 G氏はまだ五十歳代で、大手企業に勤めていましたが、両親が年老いて家業(畳屋)を継ぐ事になりました。 畳屋だけでは食べていけないと考えて、壁紙や床クロスの張替え職人に弟子入りして、1年ほど修行した後に家業を継いだそうです。

 賃貸マンションでは、部屋が空くと大抵の場合、壁紙、床クロスや畳の張替えをします。 この世界は全国展開したリフォーム会社や無数の工務店など、競争が激しいですが、G氏は種々工夫して何処にも価格/技術で負け無い体制を構築しました。 G氏の仕事のやり方を以下に整理してみました。

① 畳の張替え :G氏の本業
② 壁紙や床クロスの張替え :G氏の本業
③ 網戸張替え :G氏の本業
④ 部屋やベランダの清掃 :掃除専門の職人さんを一人雇って、G氏か弟さんが手伝っています。
⑤ 大工工事と左官工事 :簡単な工事はG氏が、自分でやっています。 (非常に稀なケース以外には必要有りません。)
⑥ 塗装工事 :簡単な塗装はG氏が、自分でやっています。
⑦ ガラス戸の修理 :戸を外して→専門店で修理 (非常に稀なケース以外には必要有りません。)
⑧ 襖の張替え :襖を外して→専門店で貼替 (この賃貸には障子は有りません。)
⑨ 廃材の処分 :G氏は畳店(?)の近くに廃材を仮置くスペースを所有していて、数か所の工事で発生した廃材を、暇な時に纏めて処分場に運んでいます。この工夫で年間・100~200万円ほど経費節減が出来る様です。

 マンションのリフォームには、畳屋、クロス貼り替え以外に、大工、左官、塗装などの職人が必要ですが、一般に職人さんは、材料を手配したり、見積をするのは苦手です。 G氏は、工事に必要な材料を自分で手配して、腕の良い職人さんに限定して仕事を回す事にしています。 見積依頼が入ると、自分一人で現場の状況を確認して、必要な職人さんの人数、材料を出して、直ぐに見積書を提出しています。 見積書は、FAXやメールに添付して提出し、原則として顧客に出向いて説明はしません。 職人さん達には、「この金額でやって下さい。足が出た時は相談しましょう!」と言うのだそうです。 

 私はG氏に2回お世話になりました。工務店やリフォーム会社から見積書が提出されるまで、10日ほど掛かりましたが、G氏は三日以内を原則としている様です。価格は、他社より30%~50%安かったです。

 G氏は勉強家で、リフォームに必要な色々な資材のカタログを車に積んでいます。「カビが発生し易い部屋の対策は?」と相談したら、直ぐにカタログを出して来て、「これはどうでしょうか?」と説明してくれました。

 私はG氏のやり方に感服して、「後継者を育てるべきだ!」と言ったのですが、「息子には好きな事をやって欲しい。他人に教えるのは難しい」と言いました。 私は、G氏の商売のやり方を全国に広めたくて、この文書を書きました。

【独身で身寄りが無い外国籍の住人】
 最初にお断りしておきますが、私は差別主義者では有りません。 外国籍の身寄りの無い方でも、亡くなった時に大家に迷惑を掛けない体制に(法律を整備)して、最後を迎える時まで安心して賃貸マンションに住める世の中になって欲しいと考えています。

 30年以上前からこの賃貸に、(子供のいない)朝鮮籍の独身の女性(K氏)が住んでいます。 入居した時は男性と住んでいた様ですが、現在は75歳ほどになられ、一人です。 私が管理を始めた時、「国内に身寄りがいるか?」聞いてみました。「80歳代で、寝たっきりの親戚が一人いる」と言われました。 そのすぐ後に、転倒して骨折され、歩くのが不自由になってしまいました。 かなり体調も良くない時期があり、「万一の場合、遺品の処分をどうしたら良いか?」調べました。

 外国籍の方でも、国内に親族がおられたら、手続きは簡単な様です。 弁護士事務所・数か所に聞いて見ましたが、「国内に親族がいないケースは、母国に住んでいる親族を調査する必要が有るので、母国の弁護士事務所と契約して、調査を依頼する必要がある」との回答でした。「時間と膨大な金がかかります」とも言っていました。

 朝鮮籍と言うと、全ての弁護士事務所は相手にしてくれませんでした。某弁護士事務所は、「数年前に、韓国籍の方の遺品処分を扱った事が有る」と言われましたが、「朝鮮籍で北朝鮮出身のケースは対応出来ません」とのことでした。 北朝鮮とは国交が無い為に、『北朝鮮在住の親族を調査するのが難しい』だけの問題では無いようでした。

 国は、労働者不足を外国人に頼る方針ですから、今後は益々、賃貸に外国籍の方が入居される様になると思われます。 国内に身寄りが無い外国籍の方が、亡くなるケースが増えて来ると予想されます。 そんなケースの為の保険の創設や、大家を救済する法律の整備が必要です。

(余談) 賃貸に一人で暮していた方が亡くなったとします。家具や貯金を大家が勝手に処分するのは”違法行為”です。 その遺産を相続出来る権利がある親族を調査する必要があります。 大家は、弁護士に戸籍調査を依頼する事になります。 無くなった方が日本人だったとしても、高齢(長生きされた方)だったり、何回も結婚された方だったりすると、弁護士費用が嵩む事になります。

【猫を放置して夜逃げした女性】
 このマンションの工事をしていた職人さんが、「別の現場から緊急の応援依頼が入ったので、今日は失礼します」と言って帰ってしまいました。 その職人さんから、次の日に聞いた話です。

 ある賃貸マンションで、猫を沢山飼っていた独身の女性が、何か月か家賃を払わないで、夜逃げしました。 数か月後に強制執行が行われ、ドアを開けたら酷い悪臭で、部屋に入れなかったそうです。 そういったケースを扱う専門業者に、60万円以上支払って、人が立ち入れる状態にして貰ったそうです。 (先ず、徹底的に消毒する様です。)

 猫が10匹以上死んで腐敗し、部屋中に糞が落ちて、悪臭を発生させていたのです。 家具を持ち出し、壁紙や床クロスを全て剥がした様ですが、「悪臭が酷く、長時間部屋におれないので、沢山人を集めて交代で作業した」と言っていました。

 発生した費用は、私の予想では2~3年分の家賃になったと思います。全て、大家が負担する事になります! (このケースは、法律で大家を救済するのは難しそうです。)

昔の田舎の集会と現在の町内会

2019-08-03 11:44:39 | 社会問題
 今回は、私の子供の頃の田舎の集会と、家を建てた頃からの都会の町内会の話しです。田舎の集会は生活に関係した重要なものでしたが、現在の町内会は『エゴ(ego)』のぶっつけ合いの様で、主な問題は”家庭ゴミ”の様です。お祭りの盛んな地域では、今でも町内会は重要な存在の様ですが!

【田圃の用水路】
 私の育った山奥の集落の田圃は、川上の少し大きな谷から水を取っていました。用水路の長さは10キロメートル以上有りました。5か所の集落が共同で利用していました。

 集落の集会の、最大の課題は用水路の維持/管理と水の配分でした。毎年、田植えシーズンの前に、五つの集落の代表が、日時と分担の場所を決めて、用水路の草を引いたり、ドロを除去しました。各家から何人出るかは、集落の集会で決めていました。私には姉が5人いるのですが、男は私だけでしたから、小学生になった頃から、母と私が参加しました。ワイワイ、喋りながらの仕事でしたから、結構楽しかったです。

 五集落の集会で、各集落に割り当てる(24時間制の)取水時間を決めるのです。例えば、7日の18時~23時はA集落が取水して良いと言う様に。そして、集落で、各家の取水時間を決めました。

 自分の家の時間になったら、真夜中でも取水口を開閉しなけれなりません。時々、”ずる”をする人が出ましたが、大喧嘩にはならなかった様です。

 山の上に、結構立派な五集落の神社が有りました。毎年、数十人集まって、お祭りをして、最後に餅まきをしました。五集落の住人が「大切な用水路を維持/管理しなさい!喧嘩しないで、用水路の水を分かち合いなさい」と言うために昔の人達が建立した神社だったと思います。1975年頃に、家内を連れてお参りしましたが、現在は無くなっている様です。

(余談) 1950年代に大渇水があって、米が殆ど収穫出来ない事がありました。その後、川から用水路にポンプで水を汲み上げる設備を村が設けたので、五集落の結束は必要でなくなって来ました。

【集落の道】
 集落には、軽自動車がやっと通れる程の道が2本有りました。石垣が崩れたりすると、集落の集会で修復の相談をしていました。

 殆どの家で、農耕用の牛を飼っていましたので、道端の雑草は自由に刈り取って飼料にしていました。奪い合いになる事は、全く有りませんでした。

(余談) 小学生低学年の頃、父と二人で羊の子供を2頭貰って来て、私のペットにしました。最初は、小さくて可愛らしかったのですが、直ぐに大きくなってしまいました。勿論、我が家でも牛を飼っていました。私は、大きな竹籠と鎌を持って、集落の道の草を刈り取って、羊と牛にやりました。父から、羊を週2回ほどは散歩させる様に言われていたのですが、美味しい草を見付けたら動こうとしなくなりました。羊はペットには向きません、主人の言う事は完全に無視しますから。

【子供達の仕事】
 小学生の子供達で、①集落の氏神さんの草引き、②集落の墓の草引き、③田圃の畔の野焼きを毎年しました。何時やるかは、大人達で決めていました。草引きは蚊に刺されながらの仕事で大変でしたが、野焼きは楽しかったです。野焼きの時は、大人達は遠くで見守っていました。高学年の子供達が、低学年の子供達が火傷しない様に注意/指導して火を付けて回るのです。

(余談) 各集落に氏神さんが有りました。 私の田舎だけの風習かも知れませんが、初宮参りはその家の氏神さんに参りました。男子が町に出て一家を構えても、ふる里の氏神さんに参るのです。私の集落では、赤ちゃん、嫁さん(母)、父親の母(祖母)の三人が、お菓子を持って氏神さんに参りました。初宮参りには、決して男は参加しませんでした。(氏神さんにお供えしたお菓子は、子供達が早い者勝ちで奪い合いました。)

【集落の集会】
 私の育った集落の集会には、集会場、規約、積立金、会長制も有りませんでした。集会が必要な時は、「何日の何時に、誰々の家に集まって下さい」と、誰かが言えば良いのです。お金が必要な事は滅多に有りませんでしたが、”奉加帳”の様な物を作って回覧しました。

 皆でやる作業に人を出せない家も有りましたが、誰も文句は言いませんでした。老人だけの家や、ご主人が亡くなった家の田植えは、「○○家の田植えを××日にやる」と誰かが言って、近所の人達が手伝いました。私も、そんな田植えに毎年参加しました。無駄話をしながらやったので、楽しかったです。

【集会場】
 男達の出稼ぎが始まって、経済的に少し余裕が出来てきたら、集落の奥さん達が”婦人会”を作りました。月に一二度、誰かの家に集まって、お喋りしながら、持ち寄った食材で昼食を作るのです。学校では給食が出ましたから、小さい子供と自分達の分を作れば良いのです。年に一二度、学校が休みの時に、小学生達の分も作ってくれました。

 1960年代に、村の補助金で集落に集会場が出来ました。8畳くらいの畳敷きの部屋と台所と洗面所が有りました。結局、婦人会専用の部屋の様になりました。現在でも、有ります。田舎に帰って、女性達と話すと、婦人会は楽しいと言っています。(私は、老婆会だと思うのですが!)

(余談) 私の故郷は山奥の限界集落の様な所ですが、1980年頃に簡易水道が出来て、1990年代の中頃?に簡易下水処理施設が出来て水洗トイレになりました。集落の集会場のトイレはウオシュレットになっているかも知れません。

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【家庭ゴミの回収は色々です】
 私は、神戸市に一戸建ての住居が有りますが、単身赴任の様な形で大阪市の小さな賃貸マンションの管理人を(ボランティアで)しています。息子達はそれぞれ別の市で、分譲マンションに住んでいます。共通しているのは、家庭ゴミの問題です。息子達のマンションの周辺には一戸建て住宅が無いので、町内会は無い様です。

 大阪市で管理している賃貸マンションの周辺には、賃貸や分譲マンションが複数建っていますが、一顧建て住宅も多く、町内会が有ります。マンションの住人は町内会には入っていません。マンションには、ゴミ置き場が設けられていますが、一戸建ての場合は、町内会のゴミ置き場は無く、昔から各家の前にゴミを出しています。古い賃貸の長屋が並んだ一角にも、ゴミ置き場は有りません。

 神戸市の場合は、町内会でゴミ置き場(クリーンステーション)を決め、市に届ける事になっています。私の家の町内では、『燃えるゴミ(生ゴミ)』はクリーンステーションに出しますが、古紙は各家の前に出し、『プラゴミ』、『缶・瓶・ペットボトル』と『燃えないゴミ』は他の町内と共有のクリーンステーションに出します。『古着、布製品』は別の所に出します。

 神戸市は杓子定規で、分別に厳しいです。少し変な物が入っていると、そのゴミ袋は持って行ってくれませんので、当番が分別し直しています。大阪市は、分別が無茶苦茶なゴミ袋でも、根負けするのか?一週間ほど放置すると結局は持って行ってくれます。

 京都府の某市に、私が庭の管理をしている一戸建ての家が有ります。バブル期に大手企業が開発した200戸以上の閑静な団地です。ゴミ袋は、各家の前に出します。この市は経済的に苦しいので、ゴミ回収費用の一部を上乗せした(少し高い)専用のゴミ袋の使用を義務付けています。

 兵庫県に、大手企業から税金が沢山入る、小さな裕福な市が有ります。その市の某中小企業に昔勤務しました。会社から出るゴミは産業廃棄物として有料で引き取ってもらうのが普通ですが、町内のゴミ置き場に出す事を市は黙認していた様でした。(その会社の女性パート従業員が、仕事を終わった後、ゴミ置き場の掃除をボランティアでしていました。)

【法律と町内会と家庭ゴミ】
 後述の様に、2年ほど前に、町内会のゴミ置き場を移動させる件で揉めたので、関連の法律を読んで見ました。ゴミ置き場については、全国的な一律な規定は無いのです。

★ 町内会 :総務省・『地方自治法』の第260条
★ ゴミ置き場 :環境省・『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』の第4条、第6条、第6条の2が関連しそうですが、明確な規定は有りません。
● 神戸市は条例でゴミ置き場(クリーンステーション)について規定しています。

【町内会に入れてもらいました!】
 1985年に家を建てた時に、町内会に入れてもらいました。大きな屋敷に住んでいた方が亡くなられ、敷地を五等分して、3区画には遺族が家を3軒建て、2区画を売りに出しました。私が買う1年前に、隣が1区画を買って家を建てていました。

 私の家が完成して、手土産を持って町内会長に挨拶に行くと、「町内会には入れない」と言い出しました。ゴミが出せなくなってしまうので、日を改めてお願いに行き、「どういう条件なら入れて頂けるか?」聞いて見ました。「町内会長や会計に立候補しないと誓約するのなら入れましょう!」と言われました。会長の一存で、何でも決めて良い「一種の独裁国家の様だ!」と思いました。

 隣の家も町内会に入れて貰えなかったので、別の町内会のゴミ置き場に、コッソリと置いていたそうです。私の話を聞いて、早速お願いに行きました。(同じ条件でした。)

 その後直ぐに、近所の大きな「公園の掃除に参加してくれますか?」と言う回覧が来ましたので、「参加」に丸を付けました。私はボランティアのつもりでしたが、掃除が終わると封筒に入ったお金(千円?)とタオルをくれました。市から出ていたのです。数日すると、私が欲張りだと言う噂が広がってしまいました。公園の掃除は、老人達の小遣い稼ぎで、私が横取りしたと言う意味でした。市から出る金は決まっていたので、私が参加したために、一人あぶれてしまったのです。

 その後も町内の老人達が公園の掃除をしていますが、参加者募集の回覧は二度と回りませんでした。町内会として市から委託されていると思いますが、参加者は古くからの住人達が勝手に決めているのでしょう。

【町内会の会計をやらされました】
 2000年頃に突然、我が家と隣で町内会長と会計をやれと言って来ました。古い住人達が年老いて、役員が出来る人が少なくなった為です。隣の奥さんと家内がジャンケンして、我が家は会計をする事になりました。規約などは全く無く、名簿と貯まった会費だけでした。会費は少額でしたが、使い道が無い為に200万円以上残っていました。私名義の通帳を作って、それに入れる様に言われました。

 任期は2年でした。古い住人の一人から「次の会長と会計を、この二軒に依頼する様に」と指示が有りました。引き継ぎをして、二三か月後に会計を担当する事になった奥さんが家出してしまいました。古い住人の一人が、仕方なく会計をやっていた様です。任期終了になる直前に、奥さんが帰って来られた、町内会費は手付かずで残っていることが分かりました。

【町内会のゴミ置き場】
 町内に市の所有する更地が有り、その一角を町内のゴミ置き場(クリーンステーション)として使用する許可を得ていました。市がその更地を民間企業に売却する事になり、当時の町内会長が「売却の契約書にクリーンステーションの使用を引き継がせる」と言う念書(?)を書いてもらいました。

 分譲住宅が出来て、購入者からクリーンステーションの移設要求が町内会長に提出されました。

(ドロドロした話し) 私は政治絡みの仕事を長年やってきましたので、裏のドロドロした世界を普通の方より知っています。A市に古手の市会議員(B議員)がいたとします。B議員はC工務店から恩義を受けていて、便宜を図る必要が有ります。B議員は勝手に、A市の所有する”土地D”を格安の価格で、C工務店に払い下げる事にしました。C工務店は、どんな家を建てて分譲すれば幾らぐらいの利益が有られるか計算します。C工務店は、E不動産会社に”土地D”の買取を依頼します。B議員は、A市に”土地D”をE不動産会社に払い下げる様に働き掛けます。 (高額の土地の場合は、公開入札を装うのが普通です。)

 ”土地D”の一部をF町内会に使用許可を出している時は、A市の担当者が、F町内会に「売却しても、購入者に使用許可を継続する条件付きで売却する」と説明し、F町内会から要求が有ると、その諭旨を明記した書類を書きます。土地を購入したE不動産会社は、C工務店に転売します。その時、A市が要求した条件を無視しした契約書が作成されるのです。

 F町内会に市の担当者が説明に来た時、F町内会が「その一角だけ町内会に売却して欲しい」と言うと、「そんな必要は有りません」と誤魔化します。土地の一部が欠けたら、C工務店が計画している家が(建ぺい率の関係で)建てられ無い恐れが有る事を、市の担当者は知っているのです。

【町内会が初めて開かれました】
 2017年に、「クリーンステーションの移設の件」と言う町内会が初めて開かれました。毎回、殆ど何も決まらなかったので、4回ほど集まりました。町内会長は80歳程のエゴの塊の様な方です。積極的に町内会長になりたい人がいない事を理由に、今の町内会長は自分で勝手に任期を延長して、既に数年続けています。

① 町内会の分割が彼の目論見でした。町内会を二つか三つに分割して、それぞれ新たなクリーンステーションを設けたかったのです。分割案には異論が多かったので、私が「多数決で決める」提案をしましたが、会長は「町内会は全員一致でなければならない」と言い張って、集会の度に分割案を持ち出しました。町内会の会員は50軒ほどですが、「市から会員数が多過ぎるから、分割する様に口頭で指示されている」とまで言い出しました。(多分、噓だと思いました。)

② クリーンステーションはゴミが回収された後、当番の方が家から水をバケツに入れて運び、掃除する事になっています。年老いて掃除が難しい人は免除していましたが、夫婦で遠方に良く旅行される元気な方も、免除になっていました。「誰が、どういう基準で決めているのか?」と言う質問がでましたが、回答しませんでした。

③ クリーンステーションの掃除を、「シルバー人材センターに依頼して欲しい」と言う意見が多数有り、会長が費用を調べる事になったのですが、何の報告も無く、掃除当番は今でも続いています。

④ 町内に、細い道しか無い為、現在の建築基準法では新たな家が建てられない土地があります。淡路大震災で、そこに立っていた7軒ほどの家が全滅して、4軒分の土地にマンスリーマンションが建ちました。賃貸アパートの場合は、専用のクリーンステーションを設けるのが神戸市のルールの様ですが、「借家人が町内のクリーンステーションを利用するのは禁止すべきだ」と言う意見が出ました。「前の会長が許可したのだから、私は関係無い」と言って口を閉ざしました。「所有者は町内会費を払って無い様だし、掃除も免除しているのは可笑しい」と言う人がいましたが、会長は無視しました。

⑤ 「沢山貯まっている町内会費を個人名義の通帳に入れているのは好ましくないし、地方自治法が改正されて、法人化が簡単に出来る様になっているから、我が町内会も法人化しよう」、「町内会の規約を作ろう」と言う提案も有りましたが、会長は「法人化も規約も必要ない」と議題にしませんでした。

 結局、奇特な方が「私の家の前の道路をクリーンステーションにして下さい」と言ってくれたので、問題は丸く収まりました。



法律の不備を正せない日本

2019-03-09 00:25:38 | 社会問題
 今回は、中国の民間企業について書く予定でしたが、最近身近で起こった”腹立たしい”問題に変更します。

【賃貸の一室を無料で倉庫に使用出来ます!?】
 私は、親戚の所有する賃貸アパートの管理もやっています。世の中には、頭の良い悪人がいる事を思い知らされたのです。次の様にすると、アパートの一室を無料で倉庫代わりに使用できます! ただし、処罰されなくても、公序良俗には反します。

① アパートの一室を借ります。 この時は身分証明書が必要です。家賃、電気料金、ガス料金を踏み倒します。 借主は、このアパートで住所登録して、他人名義で借りた別の部屋に住む必要が有ります。

② 電気の供給がストップしたことを確認して、偽名で新たな電気の契約をします。電力会社からの請求書は郵便受に入れられますから、郵便受から取り出して部屋の適当な所に置いておきます。勿論、電気料金は踏み倒します。(電気料金は振り込みも許容されているので、偽名の契約が可能です。)

③ 後日、明け渡し訴訟が始まり→強制執行になりますが、執行官が偽名の請求書を見付けてくれたら、新たな訴訟が開始されます。次の強制執行までには数か月掛かると思われるので、その間に別の偽名で電気の契約をします。部屋の荷物は、契約者の物か?偽名者の物か?判断出来ませんから持ち出し(断行)はされません。断行が行われるまで、部屋の鍵は交換されませんから、荷物の持ち出しは自由に出来ます。

④ 電力会社の請求書を前の様に部屋に置いて置きます。これを繰り返せば、家賃を払わないで、一室を倉庫として何時までも使用出来ます。

(警告) 悪い執行官がいて、せっかく用意した電力会社の請求書を握り潰すかも知れません。その時は、荷物は諦めて下さい!

【問題の背景】
 数年前に、二人の子供を連れた女性(A氏)が某賃貸アパートの一室(〇号室)に入居しました。2年程前に大病で数か月入院する事になり、子供を親戚に預けました。その後、〇号室に荷物を置いたままで、人は住んでいませんでした。

 A氏は、数か月後に退院したのですが、親戚の家に厄介になり、〇号室には帰って来ませんでした。その後、家賃が振り込まれなくなり、家賃保証会社(b社)がA氏に対して訴訟を起こしました。

 A氏は電気料金も踏み倒した様で、電力会社は〇号室への電気の供給を停止しました。(現在は、遠隔で供給/停止の操作を行っている様です。)

【不法入居者と電気の契約】
 提訴して2か月たった頃に、A氏と名字の違うC氏の名前で電気が契約されました。直ぐに、A氏ともC氏とも名字の違う男性のD氏が〇号室に住み始めました。

 D氏は、30才程の少し”強面”の男で、部屋に出入りする時は何時も火の付いたタバコを咥えており、火の付いたままのタバコを廊下、階段などにポイポイ捨てるので困りました。

 電気を止めて貰えないか?と思い、電力会社に相談したところ、「空き部屋に入居したと言う人から連絡が有ったら、身元確認をしないで電気を供給する様に国から指導されている。契約者からの解約が無いのに、大家や管理人からの申請で供給をストップする事は出来ない」、「正式な入居者なのか、不法入居者なのかは電力会社は関係がない!」

 「偽名を使って契約できるのか?」と聞いたら、「出来ます」との回答でした。「この不法入居者は電気料金を払わないと思う」と言ったら、「その時は、供給を停止して”空き部屋”の扱いにする」との回答でした。

【警察に相談】
 所構わず、毎日数本火の付いたタバコを捨てるので、火災の心配が有り、警察に相談して見ました。 「賃貸アパートへの不法入居者の問題には、警察は関与しない」と素っ気ない回答でした。

【法律事務所への相談】
 家賃保証会社(b社)から依頼されてA氏を提訴した法律事務所(e事務所)に、電気の契約をしたC氏と不法入居者のD氏について連絡して見ましたが、「何とも出来ない」との回答でした。

 「貴重な情報を有難う御座いました」と言われたのですが、「裁判に有利な情報だったのか?」と思ったのですが、全くの誤解だのです。最後まで読んで頂くと、理由がわかります。

【不法入居者(D氏)】
 不法入居者のD氏は3カ月ほど〇号室に住んでいました。昼頃に部屋を出てきて、何時帰ったかは不明で、定職に就いている様には見えませんでした。洗濯物を干している様子も、コインランドリーに行っている様でも無かったので、別に住いが有ったと思われます。

 D氏は、この賃貸アパートで住民登録して銀行口座を開設しました。多分、それが不法入居した目的だったと思われます。

(余談 :郵便受のゴミ箱) この賃貸アパートに、口汚く他人を攻撃する住人がいるのですが、彼女が郵便受の下にチラシを捨てるゴミ箱を置きました。消防署から放火される恐れが有るので、撤去する様に言われたのですが、彼女とのトラブルを避けたいのでそのままにしています。週に2~3回、私がチラシをゴミ袋に入れて、指定日に出しています。D氏は郵便物もゴミ箱に捨てたので、C氏が電気の契約をした事や、D氏が銀行口座を開設した事がわかりました。部屋の新聞受けに配達された”明け渡し訴訟”関係の郵便物も、なぜか?チラシと一緒に捨てていました。

【強制執行】
 提訴した日から考えると、昨年の11月には強制執行が入ってもおかしく無かったのですが、執行官は年末と年始は働きたくない様です。(複数の方から聞いた話です。)

 結局、3月になってやっと強制執行されました。年配の執行官が助手の様な人を1名連れ、弁護士と物を運び出す業者1名、合計4名で来ました。

 大昔の習慣が残っている様で、弁護士も執行官を”先生”と呼ぶんですね!今回の”先生”は”横柄の固まり”の様な人でした。私は、代議士、中央省庁の局長、大会社の社長、学会で有名な教授などと面談したことがありますが、こんな古いタイプの人間と会うのは初めてでした。(執行官は、単なる公務員です、先生と呼ぶのは止めませんか。)

 執行官が入室して直ぐに、電力会社からC氏宛ての請求書を見付けたのです。「C氏がこの部屋に住んでいた可能性があるので、C氏への新たな訴訟が必要だ」と言って、さっさと帰ってしまいました。 (執行官は、A氏宛ての別の訴訟の郵便物も見付けた様子で、「A氏は常習犯だ!」と言っていました。)

(余談 :郵便受) 執行官に「階下にある(施錠した)郵便受を開けても良いか?」と聞いたのですが、「断行が終わるまでだめだ」と言われました。断行日に執行官が郵便受を開けて、新たな氏名宛ての郵便物が入っていたら、どうなるのでしょうか?

【法律事務所(e事務所)】
 弁護士に、「C氏とD氏の件んは、以前お話ししたでしょう」と言ったら、「帰ってから調べてみる」と言われました。近年、弁護士は数が増えて仕事が少なくなりましたから、C氏に対する新たな訴訟は大歓迎だったのだと気付きました。

 私が伝えたC氏とD氏の情報は、依頼主のb社に内緒にしていたのだと思われます。悪徳弁護士の部類に入れても良いかも!

 「新たに訴訟を起こすとしても、C氏が偽名を使っていたらどうなるのか?」、「新たな訴訟中に、別人が電力会社と契約したら?」・・・永遠と訴訟が続く事になります。

【法律改正の提案】
 どんなにしたら、この種の不正を無くせるか?私なりに考えて見ました。

 法律改正案 :「強制執行時に、部屋に有った物品は全て契約者(A氏)の所有物と見なす」と借地借家法に追加べきです。一般に賃貸借契約書には、「家族以外は大家の了解なしには同居させてはならない」と書かれています。今回のケースのC氏とD氏は、契約違反を承知のうえだったと思われます。彼らの権利を法律で守るのは納得できますか?

 今回の様なケースが増えてくると、家賃保証会社の保証料が高くなり、善良な借主の負担が増える事になってしまいます。A氏の滞納分として保証会社は既に家賃1年分以上を負担し、法律事務所に数十万円支払うと思われます。C氏への新たな訴訟で、同額の出費が予想されます。