日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

死に至るまで忠実

2010-01-02 | Weblog
  エレミヤ40章 

   1~6節 エレミヤの釈放
  1節「…親衛隊の長ネブザルアダンが、バビロンへ捕囚として移送されるエルサレムとユダのすべての人々と共に、エレミヤを捕虜として鎖につないで連行したが、ラマで釈放することにした後のことである」。彼の釈放はエルサレム北20キロ程のラマであった。そこで親衛隊長は今後の処遇について極めて好意的な言葉を告げている(2~5節)。それは選択の自由である。
   6節「ミツパにいるアヒカムの子ゲダルヤのもとに身を寄せ、国に残った人々と共にとどまること」であった。アヒカムはかつてエレミヤを保護した人物である(26章24節)。

   7~12節 ゲダルヤの総督としての働き
   7節「…野にいたすべての軍の長たちはその部下と共に、バビロンの王がアヒカムの子ゲダルヤをその地に立てて総督とし、バビロンに移送されなかったその土地の貧しい人々に属する男、女、子供たちを彼のもとにゆだねたことを聞きた」。そこで軍の長たちは、ミツパにいるゲダルヤのもとに集って来た。
 8節にイシュマエル、ヨハナンとヨナタン、セラヤ、エフィイの一族、エザンヤとその部下たちの名前が挙げられた。
  10節「このわたしがミツパにいて、やがて到着するカルデア人と応対しよう。あなたたちはぶどう酒、夏の果物、油などを集めて貯蔵し、自分たちの確保している町々にとどまりなさい」。ゲダルヤは、逃亡した彼らに寛容な態度を示した。

  13~16節 ゲダルヤ暗殺計画
 14節「アンモンの王バアリスが、あなたを暗殺しようとして、ネタンヤの子イシュマエルを送り込んでいるのをご存じでしょうか」。その時ミズパにいるヨハナンと軍の長が来て暗殺計画を告げたが、ゲダルヤは、この進言を信じなかった。そこで重ねてヨハナンは極秘に、事態の重大さを告げてイシュマエルを殺害すると申し出たが、ゲダルヤはこれを拒否した。
   この結果は41章に記される。
   これは、信頼に基づく共同体でない時に必ず内紛によって、崩壊するという教訓となる。

  エレミヤ晩年の記事であるが、彼がバビロンではなくユダの民の間に住む決断をしたことに注目したい(5~6節)。彼は自らの安寧を求めなかった。神の言葉を伝えるという召命に応えるためだと思う。老いの身ながら、死に至るまで忠実な僕の姿を見る(ヨハネ黙示録2章10節)。預言者には隠退はない。大いに見習いたいことである。