日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

義の冠が待っている

2010-01-07 | Weblog
  エレミヤ45章  

  1節「ユダの王ヨシヤの子ヨヤキムの第四年に、ネリヤの子バルクは、預言者エレミヤの口述に従ってこれらの言葉を巻物に書き記した。…」。これは36章に出てくる。バルクはエレミヤの口述筆記者として受難の日々を歩むことになった。
  3節「あなたはかつてこう言った『ああ、災いだ。…わたしは疲れ果てて呻き、安らぎを得ない』」。ここに彼の生涯が示されている。エレミヤと一緒にエジプトに連れて行かれ彼の代弁者となっている(43章6節)。
   51章59~62節には、ゼデキヤ王がバビロンに行った時、宿営長としてバルクの兄弟セラヤが同行し、エレミヤの巻物をバビロンに持って行っている。ここに「マフセヤの孫でネリヤの子であるセラヤ」とある。歴代誌下34章8節「町の長マアセヤ」から、バルクもその孫であり、名門の出身かも知れない。
   彼には栄達の道からは遠く、エレミヤと共に孤独な生涯だったことが3節から想像される。
   5節「あなたは自分に何か大きなことを期待しているのか。そのような期待を抱いてはならない…。」バルクに神の言葉は厳しい。神の僕の道はエレミヤもバルクも同じである。
 
   「ただあなたの命だけは、どこに行っても守り、あなたに与える」。口語訳「しかあなたのいのちは、あなたの行くすべての所で、ぶんどり物としてあなたに与える」。岩波訳「あなたの行くすべての所であなたの命を戦利品として与える」。これは神からの唯一の慰めとなる。

   戦士は激戦の後に戦利品を授かるが、バルクには何も無く、ただ与えられるのは命だけか。しかしこれは殉教者に授けられる命の冠である。

  ここで示されるのは
  第二テモテ4章7~8節口語訳「わたしは戦いをりっぱに戦いぬき、走るべき行程を走りつくし、信仰を守りとおした。 今や、義の冠がわたしを待っているばかりである」